カテゴリー「ひとくち小説☆☆☆」の15件の記事

2013/08/03

妄想ドラマ ~ 斉藤さんは仮面ティーチャーを説得できるか!?の巻

いまオレがもっとも見たいのは、斉藤さん仮面ティーチャーの夢の競演だ。ふたつの正義のぶつかり合い!どちらも日本テレビのドラマであるところに実現可能性を期待したい。かつて見たウルトラ六兄弟の勢ぞろいに匹敵する感動があるはずだ(笑)。

よく番組改編期にそれぞれの番組出演者が集まってクイズ大会などをやってるが、ああいう改変期バラエティをドラマのキャラそのままでやってくれたらいいのに。もちろん台本ありで構わない。役者の素を見せるのもいいが、過剰にキャラを立たせた虚構バラエティドラマも絶対面白いはずだ。もっとも出演者の負荷は高まるが。

ある日、斉藤さん(観月ありさ)の町に仮面ティーチャー(藤ヶ谷太輔)がやってくる。玉井さん(南果歩)とその取り巻き連中は、仮面ティーチャーが大鷹高校に赴任したことに大喜び。これで不良高校生が一掃されるはずだと期待する。

だが斉藤さんだけは疑問を持つ。暴力が教育かと。そして仮面ティーチャーの真意を確かめようと斉藤さんは大鷹高校に赴く。だが高校ではその仮面ティーチャーが暴力と教育のはざまで悩んでいた。そんな仮面ティーチャーの姿を見た斉藤さんは、仮面を脱ぐよう仮面ティーチャーを説得する。

斉藤さんの説得に揺れている仮面ティーチャー。その一部始終を見ていた大庭さん(猫背椿)が、それを玉井さんに報告してしまう。激怒した玉井さんは小学校の教頭(きたろう)を動かし、小学校にも別の仮面ティーチャーを入れて対抗しようと画策するのだ。

高校と小学校とで二人の仮面ティーチャーが相対する構図になり、斉藤さんは小学校の仮面ティーチャーの説得にも動くが失敗して痛手を負ってしまう。怪我をした斉藤さんのもとを訪れた高校の仮面ティーチャー。自分のせいで斉藤さんが怪我をしたのだと自分を責め、小学校の仮面ティーチャーとの対決を決意する。

しかし斉藤さんは、そんな仮面ティーチャーをさらに説得する。どんな理由だろうと暴力はダメだと。そうこうしているうちに小学校の仮面ティーチャーは玉井さんのフラワーアレンジメント教室の会員にもなり(笑)、すっかり玉井一派に籠絡される。もはや小学校の仮面ティーチャーは玉井一派の用心棒となってしまったのだった。

小学校の仮面ティーチャーは小学校内で好き勝手に振る舞うようになる。小学生相手に体罰で絶対的な権力を持ち始める。親が玉井一派か否かでえこひいきを始めた小学校の仮面ティーチャー。子どもどうしは仲が良かった小学校もこの仮面ティーチャーによって分断されていく。

そんなとき、彼の前に山内麻耶(桐谷美玲)があらわれる。そして麻耶に一目惚れしてしまう小学校の仮面ティーチャー。その麻耶が斉藤さんを慕っていることを知った彼は簡単に寝返り、麻耶とともに斉藤さんのところまで謝罪にやって来た。仮面ティーチャーを自分が説得できたと思った麻耶は得意満面で「ひょー!」を連発。

だが斉藤さんはそんな彼の下心を見破り、教育者として恥ずかしくないのかと説き始める。麻耶も麻耶だと麻耶のことも諭す斉藤さん。麻耶はその言葉に自身の浅はかさを反省して小学校の仮面ティーチャーに謝罪するが、メンツをつぶされた小学校の仮面ティーチャーは我を忘れて暴れ出す。

そこへ高校の仮面ティーチャーが登場!小学校の仮面ティーチャーと一戦を交える。そして高校の仮面ティーチャーが勝利する。だが斉藤さんの目前で戦った仮面ティーチャーの心は沈んでいた。暴力でしか戦えない自分を責める高校の仮面ティーチャー。

そんな仮面ティーチャーに斉藤さんは助けてくれた礼をいい、さらに慰めるのだ。「暴力は嫌いだけど、今日は助かったよ。ありがとう。人はすぐには変われないけどさ、いま悩んでいるあなたの心が、わたしはうれしいよ。もっと悩んだらいい。そしていつか仮面を取る日が来るのを待ってるよ。」

その言葉に、仮面ティーチャーは仮面の奥で涙を流すのであった。じゃじゃじゃーーーん!

そんなドラマどうだろう(笑)。

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2012/12/22

美で満たされた時間

 永遠に続くと思えたシェヘラザードの魅惑の夜話も千の夜でおしまい。たった2年と9ヶ月の夢物語。計算ずくのお芝居。一夜で終わるはずの命を千夜に延ばし命賭けでシェヘラザードが得たものは1001夜目からの日常だった。1001夜目には隠されていた事実が手品のように登場し、夢物語よりもすばらしい現実をシェヘラザードは手に入れる。みごとな幕引き。1001夜目から続く日常のために紡がれたシェヘラザードの魅惑の物語は、迷うことなく権力へと向かうシェヘラザードの強力なプロパガンダ。周到に準備された権力闘争の一局面。そしてシェヘラザードとその一族は勝利する。
 1001夜目からのシェヘラザードに必要なのは唯一現実としての権力。その権力のためにシェヘラザードはもう一度物語を紡ぎだす。今度は一人の王のためでなく大衆へ向けて。誰もがそのプロパガンダの虜になる。物語に大衆が酔っているあいだシェヘラザードは安泰。最初の千夜一夜物語は千夜で使命を果たした。でも二度目の千夜一夜物語が永遠に続くことをシェヘラザードは知っている。大衆は心地いい物語を伝達したがるもの。虚構の物語だけが現実の権力を約束してくれることを知っている。今日もまた大衆は苦しい現実から逃避したがりシェヘラザードのもとに集まる。するとシェヘラザードはまたひとつ魅惑の物語を紡いでくれる。

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2012/12/10

金で満たされた空間

 私はね、給与所得者にカテゴライズされるけれど実は会社の代表よりも収益が多いの。でもね、会社では秘密にしてる。いろいろ面倒でしょ。会社なんて嫉妬の坩堝なんだから。会社に出勤する一番の理由はね、健康のため。毎日ジョギングするのは億劫だけど通勤だったら続けられるかなと思って。ふふっ、ジョークよ。本当の理由は人間観察ね。小さな世界で権力闘争するおじさんたちを観察するの。少しのお金のために媚びへつらって小さなプライドで張り合うの。お金なんてリスクが具現化したものよ。でも彼らはそれを知らないの。どこまでもお金を追いかける。
 精神の奴隷になるリスクをお金で買ってるともいえるわ。面白いでしょ。そうやって買い取ったストレスをどこかで捌かなきゃならなくて、でもそのストレスが捌ける市場は限られてる。そこでしか通用しない権力を持ったとたん精神の奴隷は必ず傲慢になっていくわ。醜ければ醜いほど、ああ人間ってどこまで醜悪になれるのかしらってゾクゾクしちゃう。お金を追う人は本当の富を知らないわ。お金だけ追いかけて富を知らないから小さな権力とプライドに支配されてるの。そして他人もお金で支配できると思ってる。それがとっても魅力的なの。じゃれあってる愛玩動物みたいね。

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2012/12/06

愛で満たされた時間

 眠い目をこすりながら裏山に登って初日の出を拝もうと夢中になったのはいくつの頃だっただろう。毎日同じように昇る朝日も、いまを逃すともう二度と出会えないような気持ちで必死だった。何年ものあいだ子どもっぽい情熱だと思っていたが、そのときその瞬間の太陽はそのときその瞬間だからこそ出会えたのだといまは思う。そんな情熱も陽が昇ってしまえば3時間後の太陽のことは忘れる。ましてや大晦日の夕暮れには少しの情熱すらも湧かない。情熱とはなんて薄情なんだろう。だが昇り続ける朝日があればいつまでも情熱は輝き続けるだろうか。太陽を同じスピードで追いかければいつまでも輝きは失せないだろうか。太陽に追いつけば失うことのない輝きを手に出来るだろうか。ふぅ。ばかげた妄想よりも子どものきまぐれな情熱のほうが常に正しい。一瞬一瞬を生きる本能のほうが常に正しい。そんなに太陽を追いかけずとも暮れ行くのが太陽のほうではないことを知ってしまったいまだから、昨日とは違うこの一瞬の情熱に生きてみる。そうすれば太陽も昨日とは異なる輝きできっとまた輝き始める。

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2012/12/02

嘘で満たされた空間

 寒空には雲ひとつなく月明かりを頼りに何度も何度も何度も手紙の文字を読み返す。手紙に書かれた文字、文節、文脈、すべてが嘘なのだろうと思う。ひとつの嘘がそのひとつ前の文節にフィードバックされ、また別の嘘で書き換えられる。あらゆる文脈が美しくさえ思われる嘘で再構築されながら、たったひとつの真実に収斂されていく。そのひとつの真実を伝えるために美しい嘘で満たされた手紙の文字が月明かりに滲んでいる。どこまで遡れば嘘が嘘でなくなるのだろう。出会ったことが嘘だったのか。存在したことが嘘だったのか。嘘で書き換えられる過去はあってもこの嘘を覆す未来は決してない。それが唯一の真実。そう確信したとき永遠の嘘を書き綴った返事を書いた。その返事に真実はひとつもなくただあらゆる美しい嘘とひとつの真実を受け入れるという嘘だけを綴って。

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2012/12/01

無で満たされた時間

 実体のあるものしか信じない。過去も未来も信じない。冴子の心は無機物のなかに閉じ込められた時間のように硬く閉ざされたまま、冴子の身体は冴子の反射神経に操られてこの瞬間を生きる。それすらも気づかないうちに掌から零れ落ちてしまう。だがいまこの瞬間を生きる冴子の身体に冴子は満たされている。
 冴子の皮膚は何かを待ち続ける。それがたとえ薔薇の棘であったとしても。冴子の末梢神経の先の先から冴子の身体に響く刺激が、閉ざされた冴子の心に届く。次の瞬間には消えてしまうその刺激のなかに、いつか冴子の心を解放する刺激が含まれていたとしても、冴子の心には解放されるべき過去や未来がない。冴子はそれを知っている。悲観することはない。絶望へ通じる因果すら冴子は信じないのだから。冴子から分離した心と身体と神経とがそれぞれにいまこの瞬間を生きている。

無で満たされた空間 の続編ではありません。

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2009/07/11

スープ切れ

閉店時間は「スープが切れるまで」

そんな有名店にあこがれてるラーメン屋のオヤジ。

もう三日三晩、意地だけで開店休業中だ。

切れないスープとオヤジの意地と体力と。

今日もまた、観客不在の勝負は続く。

スープはいつ切れるのだろうか...。


オヤジ、火を消せよ。

どっちみちアンタに勝ち目はない。

そのうち水分が蒸発するよ。

アンタのカミさんみたいにさ。

残るのは干からびた食材だけ。

それで、なにもかも閉店さ。

なにもかも...。

やべっ。ひとくちメモのネタのつもりがなんだか重い話になっちまったぜ。

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2009/07/07

19年前にかいた詞

シンクロニシティといえば、実はもうひとつひらめいたことがあった。隊長の娘さんのお名前は未空(みく)とおっしゃるそうだ。おどろいた。たまげた中村伸一(>それは所長のほうか!)

19年まえのボクが「M・I・K・U」って詞を書いていた。まさに未来の空をイメージして。あまりに個人的なシンクロなのでどうしようかと思ったけど、この際アップしとこう。超青い詞ですけどっ。(実は短編小説とセットになってたりする)


「M・I・K・U」

サイドブレーキに手をかけたとき

彼女はその手を握りしめた

そろそろ太陽も大きくなりはじめた

初夏のあつい空気に吐息をミックスして

坂の上で僕たちは唾を飲みこんだ

車はすべりはじめた

手の中の汗は冷たかった

彼女は目を閉じた

「風を感じて、未来のために」

「未来…」

「そう、あたしのために」

「よし」

僕たちは坂の下を見つめたまま

目を閉じていた

坂がもっとよく見える

坂は無限に続いていた

「どう」

「とぼう、とぼうよ」

「できるかな」

「できる。未来を信じて」

「うん」

僕たちはとんだ

「とべた」

「ね」

「未来の空だ」

「ううん、未来はただ風を感じたいだけ」

「未来の風だ」

「そう、もっと、もっと高くとぼうよ」

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2007/01/02

熱燗

正月らしさのかけらもない。
せめて正月のカケラだけでもと思い、日本酒の熱燗を作ってみた。
熱燗を口にするのはおそらく10年ぶりか、それ以上だ。

どうして正月のカケラが熱燗なのか。
考える間もなく、熱燗は出来上がった。

騒がしい正月番組に飽きて、ドラマ「優しい時間」DVDを見始める。
熱いコーヒーでもいいとこだが、眠れなくなるので日本酒の熱燗に。
そんなところだ。

暖冬といわれた昨年末だったが、この正月は寒い。
雪こそ降らないが、この寒さは冬らしくていい。
寒いから熱燗、そんなところだ。

久しぶりにシチューを作った。これで3日は安泰だ。
シチューは暖かさの象徴かもしれないと思う。

熱燗とシチューと優しい時間。
暖かさの象徴に囲まれながら、それでも冬は寒い。
それでいいのだ、と思う。

正月のカケラが空いた。もう一杯いこう。
そうしてからだが暖まったら、寝るとしよう。

暖かい布団にもぐり込んで、あったかい夢を見よう。
そのうちこの正月も思い出になるだろう。
熱燗を飲みながら思い出す日が来るだろう。

静かに更ける一夜の暖かな思い出。
そんな些細な正月のカケラ。
なんでもない一日の記憶に乾杯。

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2005/12/24

クリスマスキャンドル

クリスマス 灯した炎は
やがて思い出にかわる
大切な時間をありがとう
いつまでもこの胸に

むかしパパとママが灯した
明かりに導かれて
生きてきた時代を忘れない
そして君に伝えたい

  キャンドルは火を失っては
  生きてるといえない
  燃え尽きたとき幸せだよと言える
  ぬくもりを捧げたい

ぼくたちの灯した炎が
やがて思い出にかわる
君と君の最愛の人と
まだ見ない家族と

永遠の火を灯すことが
君たちの貴い未来に
確かな夢を継ぐ贈りもの
心からMerry Christmas

※昔々、そうる勇樹名義で書いた詩です。
たまには普通の詩を書くこともあるんです(笑)。
だから名前を変えてるんだけど...。青いっ!

ま、いまだからいえるのは、人類愛を謡うことで、
バブリーな一日を正当化したかったみたいな(^_^;)。
芸能ってそういうものさっ...。The照れ隠し!
「嬢王」の最終回をみて、ちょっと似た世界観だなと思い蔵出ししてみました。
即効で次の記事書かないと恥ずかしっ!

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