25 posts categorized "母島の旅"

2011.06.26

小笠原諸島母島の波の音 その弐

二日前でしたか小笠原諸島が世界自然遺産に登録されました。私は2008年6月25日に母島へ旅行したのですが、早3年も経ってしまいました。今回は世界遺産となった記念に、前々からの懸案事項でしたhahajima waveの続編をアップしてみます。

昨日は小笠原諸島に続き、平泉文化が世界文化遺産に登録されましたね。私は高橋克彦さんのファンでもあるので平泉文化と聞くと荘厳な気分になります。ま、読むのはSF小説のほうなんですけど。

原発事故による自然破壊が進む我が国ですが、原発さえなければ世界に誇れるすばらしい自然と文化が根付いているのだと思います。それを原発人災事故の年に再認識するのが少し悔しいですが、これらの世界遺産を守れという世界から与えられた日本の責務、象徴となるニュースだったのではないでしょうか。

スライド写真ははっきり言ってつけたしです(笑)。バイノーラルで録音してきた波の音がメインです。イヤホンで聴いてください。

前回は石次郎海岸の音でしたが、今回は母島の北港です。石次郎海岸が万人受けするとすれば、北港は玄人好みじゃないでしょうか。とにかく静か。そして石ころの海岸です。

以前に1分間だけのショートヴァージョンをアップしてましたが、今回はフルヴァージョンです。

この日の天候はめまぐるしく変化しましたが、録音したときはザーザー降りの雨が止んだ直後でした。北港のいいところは桟橋があるところ。この動画でいいますと、1:44の写真の右下に写ってるところです。

ここに立つと全方位が波打ち際になるので、海の上に立っているかのようなポジションになります。ここでヘッドセットのバイノーラルマイクを使って録音してるので、波の音のバイノーラル感が出やすいです。

さらに石ころの海岸なので、凪の波打ち際で石ころに吸い込まれていく水の音が独特な感じで面白いです。録音してる最中は「もう少し波来いよ!」くらいに思っていたんですが、録音してみると本当に凪でちょうどいいなと思います。

また雨上がりを前向きに捉えるなら、小鳥が元気。雨の間は鳴かないけれど、雨上がりには待ってましたとばかりに鳥が歌い始めます。もっともそっちがうるさくなりすぎると邪魔なんですが、北港はいい塩梅でした。

もう港としては使われていない北港。クジラ漁が盛んだったころはここからも船がわんさか出港していったのかな?ひと気のない雨の港なんて演歌の世界ですが、録音にはもってこいのスポットでした。

またこの日、母島を北から南まで走ったレンタルバイクがものすごく気持ちよくて、帰宅後にスーパーカブ110を購入したわけです。またどこかの島をバイクで走りたいなと思って...。そんな記念の北港でした。

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2010.06.26

夏にうるさい音楽はいらない派のあなたへ hahajima wave

(※2011.5.8注:Niftyのビデオ共有機能が2011年6月末で終了してしまうためYouTubeにアップしなおしました。最初からYoutubeにしときゃよかった)

母島へ出発したのは2008年の6月25日でしたから、ちょうど2周年sign03

そのとき録音した波の音をCDに焼いて配ったり有料配信したりしてました。でもネット配信業者が有料配信事業そのものをやめてしまって購入パスがなくなっていました。

そこでまぁ2年経ちましたし無料公開にしてもいいかなと思って。

もともと自然の音なんだから地球に還そうっimpact

なーんて。崇高な思いつきです(笑)。

音声ファイルだと容量制限でダメなのですが、ビデオにすれば100MBまでアップできるそうなので、撮ってきた未公開写真(笑)を盛り込んでムービーにしてみました。

あれもこれもと旅の写真を時系列につないでいったら初日だけで終わっちゃったんですが(coldsweats01)。

好評ならいつか2本目「北港編」も作るかも。


好評じゃなくても作るかも sweat01

バイノーラル録音なのでヘッドフォンで聴くのが一番なのですが、BGM的に大音量でリピートさせとくってのもオススメです。


夏にはもってこいです!

音声だけのダイジェスト版はこちら。

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2008.11.03

hahajima wave single now on sale!

Pop'n Poll with Nature @ wacca now on sale! hahajima wave のなかから2曲だけシングルカットし、waccaで有料配信はじめました。試聴は無料です。 波の音2つで14分程度になります。このくらいの時間があれば安眠できるヒトもいると思いますが、連続してCDに焼くとかリピートで聴くとかしつつ、眠りにつくというのが使い方(?)。 分売なら1曲300円、2曲まとめると500円です。一般アーティスト以上の値段になってますconfident まぁ昭和のシングルレコードって600円だったし。とりあえずどっかに購入パスを作ってみたかったわけで。 内容が小笠原の波の音なので、外国のほうがウケるんじゃないかと思い外国の配信サイトを探したけれど、いくつか問題もあってとりあえず日本のサイトにアップしてみました。 日本でどれだけニーズがあるかわかりませんが、日本返還40周年目の6月(返還月)のOGASAWARA WAVE binaural 音源はおそらく世界にこれだけなので、その記念という感覚です。 これ以外にwaccaでは無料配信もしていく予定です。そこではPop'n Poll with Natureブランドでの自然音だけでなく、宅録でローファイな弾き語りなどもやるかも知れません。人間なんてラララーズの音源復活があるかも??? またwaccaでは掲示板(オモテの日記)や日記(waccaユーザーオンリーのウラの日記)なども書き飛ばしていく予定です。

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2008.10.31

母島公式サイトリニューアル!

今日、小笠原諸島母島の公式サイトを閲覧に行ったら、デザインが更新されてましたsign01

最近もほぼ毎日閲覧に行っていたので、おそらくデザイン変更はここ数日中のことと思います。ガラッと公式サイトっぽくなってますよーー!>観光協会さんlovely

以前、ここで、

お世辞にもレイアウトが優れているとはいえない母島観光協会サイト

なんてことを書いた。もちろん、悪意などさらさらなくて、続けて、

美しいだけで内容のないサイトはうんざりするほどたくさんある。素朴でも内容が読者に届く母島観光協会のサイトは、まるで「母島」のあり様そのままといった感じだ

とフォローしたりした。もともと毎日更新されてるし内容は充実してるから、デザインがよりプロっぽくなったのは良いことだ!

求人情報を見たら、ラ・メーフが募集してた...。彼女たち、辞めちゃったのかなぁ。

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2008.08.22

タイカブはじめよっかな?

中国株、ベトナム株、インド株...。株の世界ではいまアジアが熱い!でもボクがはじめたいのはタイのカブ。カブはカブでもスーパーカブだ(笑)。マニアの間では有名らしい、いわゆるタイカブ(あるいはタイバイク)ってヤツ。タイ株も熱いそうですが。

母島北港でレンタルバイクのキーシャッターを閉めたがあけ方がわからない!中型二輪免許(現在の普通自動二輪免許)を取ってはや20年ですわ。そしてバイク休眠暦もほぼ同じ20年でした。その壁を打ち破ったのは、母島の旅で乗った50ccのレンタルバイク。その快適な走行に、永眠するかに思えたボクの二輪魂(?)が少し揺さぶられたのでした。

●絶体絶命!キーシャッターの思い出

実はこのときのボクはといえば、キーシャッターの存在を知らず、北港でふとキーシャッターを閉めてしまい、どうやって開けたらいいのかわからずパニックに陥りそうになりました(笑)。指で開けようとして皮がむけてしまいました...。

北港は沖港の集落からバイクで30分もかかる場所。山を越えて行きました。雨も降りました。水分補給も出来ません。通信手段もありません。孤立無援。絶体絶命。そんな状況に「落ち着け、落ち着け」と自分に言い聞かせつつ冷静に考えました。

まず「借りるとき何の説明もなかったわけだから、おそらくスクーター乗りには自明のことに違いない。」と考え、鍵穴部分を再度眺めると六角レンチの凹側ような形をしている。それも削ったような後が無数についている。オレと同じ境遇の人が結構出たのかもとも考えたが、鍵穴なんだからと鍵のほうを再度点検してみようと取り出した。すると!

命を救ったレンタルバイクのキー(笑)

おおーー!六角レンチの凸側のような形状を発見!すんなり開いたよ。助かった!キーシャッターを何度も閉めたり開けたりしながら、この時ほど生きる希望とか命の尊さとかを噛み締めたことはありませんでした!カギ閉めて噛み締めて(なんだそれ!)。その喜びがボク自身にこの鍵の写真を撮らせたに違いありません!終わってみれば旅の思い出です。

●物色の日々始まる

その後、スノッブなボクは、せっかく中免持ってるんだしぃ、外車がいいしぃ、キーシャッターも開けられるしぃ、みたいな感覚で、台湾スクーターやイタスク(イタリアンスクーター)のアプリリア・スカラベオ125に魅了されて、ショップに観に行ったり、左写真のMOOKを読んだりしてたわけです。

スカラベオ125はめっちゃいいバイクでしたけど、早過ぎた!スピードじゃなくて、出会うのが(^_^;)。20年ぶりのバイクにしてはあまりにカッコよすぎて、コケたらカッコ悪すぎっという思いがよぎった(ま、ちょっと大きくて取り回しも大変そうだったというのもあるけど)。

もっと日々の足として、初心者のつもりで(っつーか完璧な初心者ですが)、壊れなくて軽くてちょっと個性のあるスクーターが無いものかなぁと(結構注文多いか?)探し回った。

一時は国産がやっぱ一番楽チンじゃんという結論に達しそうになった。アドレスV125なんてイチャモンのつけようの無いいいスクーターじゃないの。頭ではそう思っても、なぜか食指が動かない。125ccクラスへの国産メーカーの力の抜きようみたいなものをビミョーに感じてしまうからかも...。選択肢が少なすぎる!

●タイカブを知る

そんなこんなで51~125ccクラスを眺めてみたら、ふとスーパーカブ90が目に付いた。他とまったく違うそのフォルム。そうだ!ボクのバイクの原風景はアメリカンとカブだったじゃないか(いわゆるヨーロピアンじゃない感じっつーか)。それで派手なカウルとか、カスタム系スクーターにまったく興味がないんだった。それに本田宗一郎や藤沢武夫の評伝とか昔から読んでたし。

そんな思いでスーパーカブのサイトを見たら、ちょうど今年が50周年だとか!そしてスーパーカブのMOOKを書店で見つけて購入。すると世界には125ccのカブがあると写真が載っていた。しかも、そのデザインや人気は日本の比じゃないってことがわかった。それ昨日のこと(笑)。

どんなモノでもそうだと思うが、需要が供給を生む。さらに人気と競争がモノの進化や深化を促す。アジアはまるで実用的で壊れない小型自動二輪天国のようじゃないか!

というわけでタイカブをキーワードにいろんなブログ(例えばこんなイカすタイカブログとか)やサイトを巡っていた。楽しー!こうやってネットサーフィンしてるときがきっと一番楽しいんだろうな。

そしてタイカブの輸入販売元ENDURANCEにたどり着き、タイホンダの底力を知る。WAVE125とかDream125とか、新ジャンルって感じっす。結構近くに代理店もありそうで、一気にタイカブに魅せられていく。

しかしさらにいろいろネットサーフして、タイバイクの聖地のようなリバーサイドに行き着いた。す、す、すごい。タイホンダだけでなくタイヤマハとかタイスズキとかタイカワサキまで...。ぷふぁ~。タイは日本メーカーのバイク天国じゃないか(笑)。おいおい国内も同じくらい盛り上げてよっ!

fino@vino mania siteそんななか、タイヤマハのFINOというスクーターが目に付いた。115ccがノーマルだが150ccもあるらしい。標準モデルの色もものすごく洗練されてる。タイヤマハのサイトでおそらく人生初のタイ語サイトを閲覧(笑)。

こんなバイクで街乗りしたら、楽しい季節がもうすぐやって来ると思いませんか...。メットはMOMODESIGNでさー(そこはまだスノッブなのー)。

こりゃショップにタイバイクを観に行くしかないな。でも、財布のヒモはまだまだかなり固い。通勤で使うわけじゃなく趣味用だから、乗ってる時間がないのがネックなのであった。

うーん、バイク好きには物足りず、最終的に興味の対象がタイカブじゃなくなっとる...。どんな人向けの情報だったのかな、この記事?まぁいい。母島から今日までの心の中心にバイクがあるのは確か。その心の機微を実況してみたってことで。

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南硫黄島特集記事ダウンロード

日経サイエンス9月号6月に参加した「南硫黄島シンポジウム」の最後の挨拶で、ちょこっとだけ触れられていたテレビ放送(NHK BSHi)が、いよいよ来週の予定です。

また日経サイエンス(2008年9月号)では、今回の調査の、いや探検の特集が組まれています。

1冊1400円の高額な雑誌(定期購読だと少しお得)なのですが、日経サイエンスは有料で「記事ダウンロード」を行っていて、南硫黄島特集ページ(全19ページ)もPDFファイルでダウンロードできます。700円です。

19ページで700円でも高いかも知れませんが、興味のある記事だけを手軽にダウンロードできる(決済後48時間以内なら何度でもダウンロードOK)というのはありがたいです。早速ダウンロードしてみました。

PDFだけに写真も美しくて文字も読みやすいです。ただひとつ、見開きページが見開きにならない。その原因は1ページ目が無意味な扉(白地に日経サイエンスと書かれているだけ...)になっているから。

せっかくの見開き南硫黄島の写真が、2ページ単独(無意味扉と2ページ目の見開き)、3~4ページの見開きと表示されてしまってます。こうなると、2-3ページにまたがった写真の右側が切れてしまい、違和感が残ります。それが嫌ならダウンロードより雑誌を買えっていう日経からのメッセージなんでしょうかねぇ...。

1ページ目の扉が無ければ見開き表示設定で、1-2ページ、3-4ページ...と見開き表示できるのに、無意味な1ページ目が邪魔になり、その後すべて見開き表示に違和感が残っちゃいます。もしかすると1ページだけ無視して2-3ページ、4-5ページと見開きで表示させる方法があるのかもしれないけどさぁ。アドビ、教えて!

ま、そんな違和感もありますが、記事自体は大変興味深く、私がシンポジウムで質問させていただいたルート工作の図などもあり、読み応えありそうでした(まだパラパラ写真見ただけで全部読んでないので)。

いつも言ってますが、書籍も雑誌も出会った時に入手しないと、なかなか後から入手するのは困難ですので、興味のある記事を見つけたときはとりあえず入手というのが鉄則ではないでしょうか!というわけでご紹介でした。

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2008.08.05

「島へ。」9月号は小笠原特集!

島好き・島旅ファンのための雑誌「島へ。」(海風舎刊・隔月刊)の9月号は小笠原特集号だ!特集のテーマは「小笠原で深呼吸。」

このひとつ前の7月号では返還40周年記念大使の辰巳琢郎さんインタビューが載っていて、母島へ行く前に読んだ。そして今月、オンシーズンに特集を組まれたりして、今年は小笠原イヤーだねぇ。

9月号を早速読んだけど、母島はぜんぶ知ってる場所だった(笑)。それがなんとなくうれしい。また、記者さんのお気に入りナンバーワンの場所もやはり石次郎海岸だったようだ。いいよねぇ、石次郎!波の音も最高だぜ。イヤフォンで聴くとさらにいい。

石次郎海岸のなにがそれほどいいのか。まず近い(笑)。ははじま丸で入港するときに目視できる。そして行ってみると、そのこじんまりとしたプライベート感覚にホッとする。このくらいのサイズに癒されるのは日本人だなぁって思う(^-^)。

波は凪いでいて、耳を澄ますと、左右の岩壁にあたる水音の“ポチャポチャ感”がステレオ(さらにバイノーラル)で展開される。ほんとにいい音が録れたっすよ。ジョー奥田さんにもmixiで褒めてもらって、なんだかハナマルもらった小学生みたいな気分っすよ(笑)。

母島の玄関口は沖港の船着場なのだが、石次郎海岸はそこに隣接した玄関ホールといった趣きかもしれない。玄関がきれいにしてあるお宅って品があるじゃない。

ボクが着いたその日に訪れたからそう感じたのかもしれないが、ここから旅が始まる、そういう期待感を得られる空間だった。あるいは、出航の日、ちょっと早起きして行ってみると、ああいい旅だったなぁとシミジミ思えそうな空間、それが石次郎海岸じゃないかな(船に乗り遅れないように...)。

ははじま丸からみた石次郎海岸

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2008.08.01

旅本『地球を抱いて眠る』

小笠原諸島からの帰りのおがさわら丸は、同じ25時間半とはいえ、行きのときと気分が違う。帰らなければならないと思うと、その25時間半が長く感じてしまう。

もちろん旅の思い出や知り合った人たちとのおしゃべりなど、復路ならではの時間の使い方もある。宿で出会った磯釣りの達人の男性(2航海くらい)は、小笠原で毎日釣り三昧、日本中に磯釣りしに行っている。帰りの2等船室でも隣同士になったので、いろいろとおもしろい話が聞けた。また旅の達人的な人もいて、沖縄で知り合った友人が今度は小笠原でバイトしてると聞きつけ小笠原にやってきた(3航海くらい)という20代くらいの女性とも話した。

だが、オレは明石家さんまじゃないので(笑)、25時間半はしゃべりつづけられない。録音してきた波の音のSDカードをZENに挿して聴いたりもした。寝る前にはいいが、帰りは起きてからも長く、そういう中途半端な時間を埋めるにはやはり読書が一番しっくりくる。読書にも酔い止めは欠かせない

駒沢敏器さんの著書『地球を抱いて眠る』(小学館文庫)は、母島の旅の帰りにうってつけの旅本だった。著者の駒沢敏器さんは、かつてSt.GIGA(セント・ギガ)という一風変わったラジオ局でスタッフだったことがある。

セント・ギガと聴いて、懐かしさにトリップしてしまいそうな人がたくさんいるように思う。日の出日の入りでタイムテーブルが決まり、その時間帯に合った自然音などを流していた。銀河鉄道のようなラジオ・ステーションだった。

そこでの駒沢さんの仕事は「放送に詩のような文章を添える」ことだったそうだ。セント・ギガで言葉を聴いた記憶がない。いま駒沢敏器さんの文章を読んでみて、当時その詩のような文章を聞いてみたかったと思った。

旅の情景を感性と論理との絶妙のバランスで捉え、伝えるべき出来事のチョイスが大変心地いい。ボクの好きな雑誌の編集者だったこともある駒沢さんならではの選択眼は、ボクの感性ともシンクロするかのようだ。

特に今回は自然音の録音というメインテーマでの母島だった。それだけにこの本の「屋久島の森に風鈴」の章は興味深かった。そこでの録音スタッフは「音の視点から自然を視る」と呼ばれる動き方をして、カメラマンならまず行かないような場所を選んでは自然の音をチェックする。その気持ち、わかるー(笑)。

音の視点から自然を視ると、地球がまったく違った性格を見せてくれる。ボクは以前、ラーメンマップというフィルターを通して和歌山を見ると、まったく新しい魅力が見えてくることを書いたことがあるが(笑)、世界はさまざまな意識のレイヤーによって、これほどまでに違うのだと知ることが旅をより楽しくしてくれる。ラーメンでも自然音でもなんでもいい。ひとり旅の場合、視点がマニアックなほどにオリジナルなのがいいと思う。

『地球を抱いて眠る』は読む時と場所を選びそうな本だ。旅本にはそういう本が多い。旅の途中に読んでこそシンクロできたりする。通勤電車で読めないかも(^_^;)。気分が乗らないからもったいない。

また、最初のエピソードが自分自身へのインナートリップという特殊な(スピリチュアルな)内容なので、ここで引いちゃうと先が読めないかもしれない。ボク自身はスピリチュアル系のヒトじゃないのでちょっときつかった。しかし、25時間半のおがさわら丸復路という特殊な状況(笑)のなかだったので読み進めた。その後のエピソードは旅本として気持ちよく読める内容だったし、文章がほんとに心地いいので駒沢ファンになった。「禅とオートバイ修理技術」が出てくるエピソードもあって、うれしかった。

駒沢敏器さんの著書では『語るに足る、ささやかな人生』(小学館文庫)も読み始めている。こちらはアメリカのスモールタウンばかりを旅した本で、駒沢文体が本当にいい。こっちは通勤電車でも読めそうだ(笑)。

ネットで読める文章もあった。草思社がやっているWeb草思で「58号線の裏へ」だ。第10回からのココイチのエピソードが良かった。ココイチがブンガクになった瞬間に遭遇できる。こんな風に旅を文章に出来たら楽しいだろうな。

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2008.07.31

終わりなき旅へのフィードバック

おがさわら丸からの夕陽

母島の旅もそろそろ終わりのときが来た。

“旅”はいつか終わるもの。

いつか終わるから“旅”なのかもしれない。

終わらない旅があるとしたら、それは人生そのものだ。

もっとも人生という旅もいつか終わる、か。

“旅”と人生と、決定的に違うことがひとつだけある。

“旅”は終わったその先を生きることが出来るのだ。

それが“旅”の価値じゃないかと思う。

“旅”の前に人生があり、“旅”の果てに人生が続く。

何を持って“旅”に出て、何を持って人生に戻るのか。

“旅”は答えを出してくれない。

答えを出すのは人生の仕事だ。

ただ“旅”は、その方向性に深みと幅を与えてくれる。

人生を生きるために、“旅”を刻む。

これまでも、これからも。

水分補給だけ忘れないよーに(笑)。

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2008.07.26

バイノーラル録音 hahajima wave

hahajima wave 石次郎海岸
(MP3/1.6MB/1分42秒)

hahajima wave小笠原諸島母島でのメインテーマだったバイノーラル録音は、ようやく1枚のCDサイズにまとめることが出来た。全10曲(?)で合計約65分の自然音CDだ。出発前に波の音をお土産にすると公言していたヘアサロンのマスターのところへようやく散髪にいける(笑)。

まずアップした上記MP3は1曲目のオープニング部分。石次郎海岸の波の音。CDでは約7分強あるが、その触りの部分だ。まとめてみると、使った波の音は石次郎海岸、北港、脇浜なぎさ公園など、やはり凪状態の場所が多かった。

このなかでも北港は波打ち際が丸い石ころの海岸で、石ころの間に流れ込む波の音は独特で面白かった。シュノーケリングポイントでもあり、かなり近くまでさんご礁の海岸でもある。桟橋跡の上で録音するとバイノーラル感が得られやすいように思った。

hahajima wave 北港
(MP3/940KB/1分)

リアルヘッドマイク(自分の両耳にマイクを仕込んでバイノーラル録音する方式)なので、自分がジッとしていられる場所の確保が必須条件だ。そういう点で、北港の桟橋跡は海に突き出た録音ポイントとしてありがたかった。

また母島は観光地化されていないため、昼間でも人に邪魔されることがほとんど無いのもありがたかった。

長浜橋波の音以外も収録した。長浜橋のところに小さな渓流があり、そこは渓流のせせらぎと小鳥の鳴き声が立体的に聞こえる。

長浜橋
(MP3/941KB/1分)

意識して走っていないと見失うような場所だ。立入禁止なので、バイクを反対側の路肩に停め、道路からガードレール越しに録音した。幸い車が大変少ないのだが、それでも車が走ってこないわけでもなく、3テイクくらいは録った。

最初に作ったCD「高麗川のせせらぎ」が、安眠CDとして個人的にめっちゃヘビーローテーションなので、どうやらせせらぎの音が好きなボクの脳らしい。

せせらぎは、長浜橋以外にも北港のちょい手前にある忠魂碑(海軍第三百九設営隊碑)へ歩く途中にもあった。録音したが、マイクゲインの調整がイマイチでCDには入れなかった。何事も練習が必要だね。

桑の木山は入れたかったのだが、ここもマイクゲインの設定の失敗で、ボクの実力では編集作業でどうしても消せなかったハウリングっぽいノイズ(専門的にはなんというのかわからないけれど、空気感が必要以上に倍増されたような金属的なノイズ)が気に入らないので泣く泣く削った。

月が岡神社雨の音もふたつ収録した。北港で雨宿りしていたときの音と月が岡神社での雨宿りの音。どちらも小鳥のさえずりが入って風情があったので。まぁ習作として記録を残した感じ。

月が岡神社の雨
(MP3/941KB/1分)

神社は月が岡神社と御獄神社と両方お参りした。ジョー奥田さんが「自然音は神からの贈り物で、それを録音させていただくという気持ちが大切」という主旨のお話をされていたから。また神社は緑がいっぱいで、小鳥も多く、録音ポイントとしても見逃せない。

というわけで、波の音を中心に、雨や小鳥、せせらぎなどバランスよく1枚のCDに収まった。レーベルの写真も鮫が崎展望台からのスナップに文字を乗せてみた。はじめからレーベル用の写真を撮る気マンマンで行っていた(笑)ので、これは意図通りに撮れた1枚。空、雲、島、波、そして海のグラデーション。CDの丸さを意識した構図で好きな1枚だった。

録音の課題としては、第一にマイクゲインの調整を慎重にやらなければならないということ。ゲインとボリュームとの調整は、モニターしながら納得のいく音に仕上げる必要がある。あとから編集で消せるノイズと消せないノイズを見極めることも必要だと思った。

第二に防風対策。これは自然が相手なので限界もあり、編集である程度カットも出来るので甘くなりがち。しかしできるだけ風の吹かない場所や時間帯などを考慮して現場へ向かいたい。

またデジカメ写真はこまめに撮っておく。写真と音素材とで作成年月日が一致すると、あとで整理しやすい。波の音も多くなってくるとどこの音かがわからなくなったりする。そんなとき写真が取材メモがわりになる。

これで肩の荷が降りた(^_^;)。正直、母島まで行って失敗録音ばかりだったらどうしようという思いはあった。これがセカンドCDでもあるし。でもやっぱフィールド録音は楽しい。今度の夏の旅行はひとり旅じゃないけれど、早朝などできるだけ独りになれる時間を見つけて、3分間録音に励みたい。

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