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2022/08/20

夏旅2022 夫婦編(12) ~福岡から徳山へ帰郷~

徳山の実家に帰るか埼玉県まで帰るか、高千穂峡に着いた時には決めていなかった。しかし8月13日には首都圏に台風8号が上陸確実だった。そんな夜に壊れたスーツケースを持って歩きたくないなとも思ったし、せっかく九州まで来たので三年ぶりの帰郷にしようと実家に寄ることにした。事前に帰るかもいれないことは伝えていたので一泊できることに。

そうと決まったら、後は帰るだけ。と思っていたら「Tシャツ買うの忘れてるでしょ?」と妻。そうだった。南蔵院でおそらく竜神に水をかけたときに飛び散った水で妻の白いシャツが茶色く汚れてしまっていたんだった。

そこで目の前にあったキャナルシティのユニクロに寄ることに。入口前で8月9日に発売されたモンスタースーパーコーラを無料配布していたのでそれをもらう。ユニクロではモスグリーンのTシャツを購入。ざっくり着たいからとメンズを購入した。レジですぐに着替えたいというと、レシートを試着室で見せれば着替えられると言われたので、ユニクロで着替えた。ありがたい。

あとはほんとに帰るだけなので、話は少しそれるがカエルの話を。キャナルシティ博多イーストビル前には、ラッキー・フロッグというカエルのオブジェがある。今年はカエルと縁のある年だなぁと感慨深かった。そこでこんな写真を連ねてみた。

Kaeru_p5

5月にガレリア表参道原宿に月乃カエルさんの個展を見に行って、そこでビビビッと来た Ammonite Blue という作品があった。すでに売約済みだったのだが、ギャラリーの方にその場で月乃カエルさんに連絡をとっていただき、Ammonaite Blue 2022 という作品を作ってもらえた(左から2枚目の写真)。それが届いたのが7月だった。いつも目に付くところに飾ってる。

7月には岩手旅行で平泉に行った。平泉のマスコットはカエルのケロ平だ(右端の写真)。平泉駅にもしあわせカエルという地味な石像があった(左端の写真)。

そして今回の九州旅行。南蔵院には3匹のカエル像があった(中央の写真)。見ざる・聞かざる・言わざるのカエル版か。個人的には見て帰る・聞いて帰る・言って帰るな性分の私だ(猿の場合は、そむけざる・ふさがざる・だまらざる)。

で、キャナルシティ博多のラッキー・フロッグ(右から2枚目の写真)。5月から8月まで毎月のようにカエルと遭遇していた。

というわけで、幸せのかえるを見たところで、実家に帰るため、15:10頃、預けていたスーツケースを取りに三井ガーデンホテル福岡祇園に戻った。チェックインの列に並び、荷物の受け取りだと告げると奥から出してきてくれたが、ここでもちょっとハプニング。フロントの女性の時計のベルトが私のリュックサックに引っかかって取れない。おそらくステンレス鋼の網目のベルトだ。それでフロントの女性は腕時計を腕から外して、ハサミを取ってきますとフロントに戻った。その間に私がちょっと時計をずらしたらハサミでリュックの繊維を切ることなく外れて事なきを得た。

博多駅について緑の窓口の切符販売機へ。博多駅には新幹線の始発があり、徳山までならこだまで帰れるので、自由席でも必ず座れる自信はあった。ただスーツケースがそこそこデカく、ハンドルが2つとも壊れているため、網棚に載せるのは厳しい。そこで置き場を確保すべくドア前の指定席を確保した。特大荷物は別料金だが、特大ではないが荷物置き場を使いたいという希望を券売機に入れると車両の端の席だけが選択肢に出てきたので、無料で置くことができた。

乗車券は東京まで購入。博多からなら片道6日間途中下車できるためだ。15:54発のこだま号があったので、それに乗り16:37着で徳山(周南市)の私の実家に帰った。実に3年ぶりだ。妹と妹の3女が車で迎えに来てくれた。

実家にはダックスフンドがいた。3女はトリマーだが動物取扱責任者の免許も持っている。ブリーダーから繁殖引退犬を譲り受けたとのこと。繁殖引退犬だからかほとんど鳴かない。しかしとても元気な犬だった。3女が子どもの頃から動物にめっちゃ好かれるところを見てきているので天職だなと思った。長女も次女もそれぞれの特技で仕事についていてなかなか頼もしい三姉妹に育ったものだと感じた。

両親も元気でなによりだった。父は足が悪く杖をつくことが増えたといっていたが、体調は良さそうだった。母も声の張りは昔のままで十年くらい前に手術した足の調子もよさそうだった。たった一日の帰郷だったが3年ぶりだ。帰って良かったと思う。翌日は昼食をおごらせてくれと、妹の運転で両親と妻の5人で鐘楼亭に行き、御膳を食べた。

Shouroutei

その後、徳山駅に寄り、東京行の新幹線のチケットを買うことにした。博多駅のような始発はないが、昨日調べた感じでは、座れないことはなさそうだった。しかしこの時点で並んで座るにはグリーン車しか空いておらず、グリーン券を購入し、いったん実家に戻った。

その途中、ヤマト運輸にも寄って壊れたスーツケースを自宅に送った。5年前にチャージしたヤマトメンバーズカードが今月切れるらしいので、それを使った。184円残ってしまったが仕方がない。ほとんど使わないのに口車に乗せられて5年前に作ったカードで2000円超を無駄にせずに済んだ。チャージして5年で没収というメンバーにはもうならない。

15:38発の徳山発ののぞみ号で東京駅19:54着。ずいぶん早くなったものだ。新幹線で6時間という時代との比較だが。宮崎・博多・山口を巡った夏旅2022夫婦編はこうして終わった。翌日から福岡や中国地方にも線状降水帯が発生し豪雨になった。天候には恵まれた旅だった。これから毎年気候変動が厳しくなることだろうが、こればかりは運次第。トラベルはトラブルの精神で乗り越えたい。

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2022/08/18

夏旅2022 夫婦編(11) ~福岡二日目福岡大仏から博多ラーメン~

南蔵院を出たのが、12:32だった。次の電車は12:35だが、さすがに間に合わないと思いその次の12:53に乗るかと思いつつ駅のホームに向かったらベルが鳴り始めた。12:38だったが3分遅れで発車した電車に乗れた。この日の乗客はそれほど多くなかったが、多少余裕を持って乗せてくれるのかもしれない。とりあえず良かった。

13時過ぎに博多駅に戻ってきて、その足で南岳山東長寺に向かった。空海(弘法大師)が最初に開山したお寺だそうだが、木造座像としては国内最大級の福岡大仏がある。無料で見ることが出来るが、蝋燭と線香を買って参った。また福岡大仏の台座の中にも入れる。そこは地獄極楽めぐりと呼ばれ、様々な地獄絵図を見た後に、真っ暗な通路を通って外に出る。この暗さが尋常じゃない。漆黒の闇なのだ。

暗闇と寺といえばいろいろ連想する。

まずは夏旅2019で行った直島の南寺か。ジェームズタレルと安藤忠雄とが作った南寺は、まさに漆黒の闇をアート作品として体感する寺だった。今年の瀬戸内芸術祭は行けないので代わりに読んだ『直島誕生』には家プロジェクトについても詳しく書かれており、読み応え充分だった。

福岡大仏のほうは、手すりを左手で触ったまま進み、右手で途中にある仏の輪を触ることが出来れば極楽に行けるという趣旨だった。私は危うく素通りするところだったが、後ろから妻が「輪、輪!触って」と叫んだのでギリギリ触ることが出来た。どうやら私は妻なしじゃ極楽に行けないようだ。

暗闇を手すりに沿って進むというのは、2001年にハワイでダイヤモンドヘッドのなかに入った時を思い出した。そこも暗闇だった。体勢を崩して右手を出したところに外国人のおばさんがいて、なにやら叫ばれたことがある。それも思いだした。パードンと言って先に進んだ。パードンは映画「ラ・ブーム」で覚えたセリフだった。

もうひとつ暗闇といえば、知人がやっていた暗闇体験イベントもある。真っ暗闇の中で精進料理を食べるというイベントで、五感を研ぎ澄まして食べることに集中するという変わったイベントだった。これもどこかの寺でやっていて誘われたが遠慮した。もう20年以上前の話だ。

暗闇というものは様々なことを思い出させる(違うか?)。この福岡大仏は撮影NGだったので写真がなく、思い出話が長くなった。

福岡大仏を後にして、遅めの昼食は、博多とんこつラーメンだ。博多に来てとんこつラーメンを食べずに帰るわけにはいかない。どのラーメン屋が良いか前々から考えていたが、いま人気があり、歩いて行ける距離に博多一双祇園店があったのでここにした。ホテルまでの途中でちょうどいい。

覚悟はしていたが14時過ぎでも行列していた。スーツケースを持って並んでいる客も多い。ハーレーダビッドソンが2台並んで横づけしていた。横浜ナンバーだった。30分強並んでようやく順番が回ってきた。

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前のギャル2名が麺の固さを聞かれて「カタめで」と言っていたが、その後「麺の固さ変えられますか?バリカタに」と注文し直していた。しかし我々は「麺の固さは?」「ふつうで」「両方、ふつうですか?」「ふつうで」

おそらくラーメン好きなら豚骨ラーメンを固さ「ふつう」で食べるなんて素人丸出しなんだろう。店員さんも一瞬ためらったように感じた。私もラーメン行脚をしてきた身であるからそのくらいは知っているが、腹が緩くなることも知っている。健康のためにも、もう麺カタを食べることはないと思う。とんこつに限らず。時は流れる…。

一双の味玉チャーシューメンは美味かった。それほどハードなとんこつでもなく、とてもまとまりの良いスッキリとんこつだった。替え玉はしなかった。妻は本場での初とんこつラーメンだっかが「思ったよりはあっさりしていて食べやすかったけど、もっとハードなのも食べてみたくなった」という感想。最初に魁龍とか大砲ラーメンとか、そういうイメージを語り過ぎていたから、一双のすっきりとんこつにそんな感想を持ったのかもしれない。また「食べるのが遅いから、この細麺なら麺固めでも良かったかも」とも。麺固信仰に与するわけじゃないが、それは一理あるな。今度はくっさいとんこつラーメンを食べに行こう。麺固めで。

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夏旅2022 夫婦編(10) ~福岡二日目南蔵院の涅槃像~

8月13日(土)朝は三井ガーデンホテル福岡祇園のレストランで朝食ビュッフェ。これは予約していた。今日も歩きそうなので、しっかり食べた。

10:00前にチェックアウトしたが、荷物は預けて出かけた。当日中であれば預かってもらえるので助かる。博多駅に向かい、在来線の北福ゆたか線で城戸南蔵院前まで約30分の電車移動。途中見える道路は大渋滞だった。お盆でもあり南蔵院を目指す車の渋滞なのは間違いない。

駅に着いたら、帰りの電車の時刻表をスマホで撮影し、お寺に向かった。なかなかの人混みだ。ここはブロンズ製としては世界一ともいわれる巨大涅槃像が有名だが、観光地ではなくお寺なので、供養で来られている家族も多かった。

巨大涅槃像までの散策も見どころが多く見せ方上手なお寺だ。順路(?)に沿って歩き、階段を上ると涅槃像の頭部が見えてくる。これは一見の価値ありだ。

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涅槃像の中には入ることも出来る(有料)。また、涅槃像のなかでだけ販売されている足裏をデザイン化したお守りもある。ここの住職は宝くじで1億3000万円当てたことでも有名で、宝くじ祈願に来る人も多いお寺だ。このお守りのなかにもスクラッチくじが1枚入っていた(外れた)。

涅槃像の足裏の文様も観光客が溜まっていて人気スポットだった。涅槃像の体内から出たところで、突然の雨が降ってきたので、建物内に避難した。本降りかと思ったが20分もするとすぐに止んだので、再度涅槃像のところに戻った。仏像というのは雨にぬれても美しいものだから。あらためてぐるりと回ったのち、不動明王側に降りて、売店でお菓子を買って帰った。

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夏旅2022 夫婦編(9) ~博多散策~

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高千穂バスセンターを出て3時間17分、ごかせ号は14:27に博多バスターミナルに到着。さすがバス路線が発達した博多のターミナルはデカかった。ホテルのチェックインは15:00からだったが、多少早くても荷物くらいは預かってもらえるだろうと予約していた三井ガーデンホテル福岡祇園へ向かうことにした。壊れたスーツケースを一刻も早く置きたい。

ホテルに着くとすでにチェックインの列が出来始めていた。混雑する時期でもあり、15時を待たずにチェックイン出来た。部屋に荷物を置いて外に出る頃には行列になっていて、20分程度でも早めに来て良かったと思った。

博多は今日の午後と、明日の日中観光をして、明日の夕方に実家の山口県に向かうことにした。ここからは何もチケット予約をしておらず、得意の行き当たりばったりで気楽だ(笑)。

まずは大濠公園にあるジャックというお菓子屋を目指した。ここは福岡在住のMりんに事前に聞いていた名店だった。すでに夕方で買えるケーキも少なくなっていたが、とりあえず店名と同じジャックとシューアラクレームは2個ずつ買えた。あとは日持ちするドゥミセック(半乾き菓子)のケークオランジュとガレットブルトンを買った。保冷剤は一時間分なので、先を急いだ。

大濠公園のなかにある福岡市美術館の2階に草間彌生さんの黄色い南瓜があることは事前に調べていた。ここにある黄色い南瓜は、草間彌生作品の初めての野外彫刻作品だそう。黄色い南瓜といえば、2019年の夏旅で出会った直島の南瓜が有名だが、福岡市美術館の作品もぜひ見ておきたいと思って訪問した。

都市独特の照り返す暑さのなか、大濠公園を歩いて福岡市美術館についた。広い外階段を上ると黄色い南瓜が見えてきた。このフォルムの存在感には恐れ入る。しばし南瓜と戯れて建物に入って涼んだ。時間も遅いので有料展示には入らなかったが、インカ・ショニバレCBEのウインド・スカルプチャーや、KYNEのデカい壁画(12月までの限定公開)などを見ることが出来た。

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保冷剤も切れるので、ホテルに一回帰ることにした。護国神社を通ってバス停まで出てキャナルシティ博多までバスで移動。高千穂ではほとんど使うことがなかったSuicaが使える。これは助かった。都市以外に国内旅行に行くときは小銭が欠かせないが、都市部はカードでほぼ事足りるのがとにかく便利に感じる。オートチャージは使えないので、博多駅に着いたとき若干現金でチャージしておいた。

ホテルに戻り、ジャックのケーキを食べて一休み。夕食をどうするか検討した。結構歩いたので疲れてもいて、あまり遠出をする気はなかった。たまたまホテルの隣に「もつ鍋二代目楽天地」があった。博多名物のもつ鍋でもあるし、妻も初めての福岡の夕食に地元名物というのは興味ありということでここに行ってみた。混雑していたが、カウンターなら座れたのでカウンターで食べた。隣は韓国人の女子二人組、向かいには中国人っぽい男子二人組と日本人カップルという布陣。さすがに国際色豊かだ。

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夏旅2022 夫婦編(8) ~高千穂峡から福岡へ~

8月12日(金)2泊したソレスト高千穂ホテルを10:00にチェックアウトして高千穂バスセンターに向かった。何度も通った道だ。スーツケースと大きなリュックサックを担いで緩やかな坂道を上っていく。

高千穂でのあらゆる予約チケット(JAL,JR,バス,ホテル,貸しボート,高千穂神楽)からの解放感に浸っていた。これだけのチケットがスマホや紙やメールに散らばっているので、それらをGoogle Spreadsheetで行程表にしておき、関連情報とともにリンクを張っておいた。妻にも共有した。この作業をしていなければここまで順調には回れなかったと思う。旅慣れた人にはふつうのことかもしれないが。準備のおかげで濃厚な二日間を過ごせた。

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ソレスト高千穂ホテルではチェックアウトしたあとに、記念撮影をしていただいた。混み合っていない時間帯だったので、ホテルのロビーだけでなく、外の人工池に張り出した桟橋のような舞台に立ったり、その池に面したレストランの外テーブルに座ったりして。スマホ写真の得意な社員さんがいてカメラの露出とかにこだわって次々と撮ってもらった。どうもありがとうございました。

顔出しNGなので、高千穂神楽の「御神体の舞」から伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)のお面で記念写真を加工してみました。

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高千穂峡から先の行程は、宮崎に向かう前にずいぶん検討した。最初はバスで熊本に出ようと思っていたが、調べるとコロナ禍もあってか2便あるはずの熊本行の高速バスが1日1便、しかも夕方高千穂発で熊本駅20:00着だった。これでは1日無駄になるので、他のルートを探した結果、博多バスターミナル行が11:10発だったので、これをWEB予約しておいた。博多には14:27着予定だった。

この宮崎交通の高速バス「ごかせ号」は1×3列シートで実に快適だった。空いていたので窓際が良ければ移動してもいいと言われたが、真ん中の席も快適だったのでそのまま真ん中に座った。妻は左の窓側に座った。スーツケースのハンドルが破損していてちょっと困ったのは、バスのトランクにスーツケースを載せるときくらいだった。

バスは延岡から出発して、ここ高千穂を経由し、熊本側から高速に乗って博多へ向かう。途中の北熊本SAで20分の休憩が入るので、ここでトイレに行き(バスにもトイレはついているが)、くまモンを撮影し、2種類のカレーパンを買ってベンチで食べてバスにもどった。バスが走り出すとすぐに豪雨にぶち当たった。天気予報アプリを見ると、ちょうど集中豪雨のなかだったが、すぐに通り過ぎた。最近の天気予報は宇宙から見てるからよく当たる。実にありがたい。博多に着いた時、道路に水たまりは残っていたが、空は晴れていて暑かった。

運転手さんも実に温和で気持ち良い3時間ちょっとのバス旅だった。

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夏旅2022 夫婦編(7) ~高千穂峡三日目高千穂神社~

前日、荒立神社からの帰り道に、二十躰王宮(にじったいおおのみや)という案内板があり、探鳥コースともあったので、そちらに寄り道してみた。王宮跡らしき案内板はすぐに見つかったが、その先がどこまで続くのかわからなかったので、そこで引き返した。高千穂町観光協会のサイトを見るとこの場所にも鳥居があったようだが、このときは鳥居はなくなっていた。災害かなにかがあったのだろうか。王宮というプレートが柵に立てかけられ、鈴も柵にかけられていた。ひっそりと脇道に置かれた王宮の文字に悠久の時の流れを感じた。地味だが天孫降臨を感じるパワースポットかもしれない。

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天孫降臨というと、私にとっては昔読んだ『天孫降臨の夢 藤原不比等のプロジェクト』(NHKブックス)をまず連想する。おそらく「聖徳太子は実在しない」という説が盛り上がったころに購読した。途中まで…。藤原不比等が生みだした聖徳太子という偶像と、神話を藤原氏に絡めて歴史を“作り出す”というプロジェクト…だと思うが、基本知識がないままに読んでいたのでまったく頭に残っていない。ただ、天孫降臨についてこうして触れる機会があると、必ずこの書籍を思いだし、再読してみようかなと思う。しかし手ごわいので毎々挫折している。ある意味ライフワークか。

ついでに、この田園風景と神社との組み合わせに映画「旅の重さ」を感じた。この映画の私への影響力をあらためて感じる。何度も機会があるごとに見直したい映画だ。

●朝の高千穂神社へ

さて、翌8月12日(金)の朝、チェックアウト前に高千穂神社まで歩いた。この日は朝食ビュッフェの電話はせず、昨日コンビニで買ったものを食べ、8:00頃にホテルを出た。商店街もまだシャッターが閉まっていたが、シャッターアート(?)はこういう時間帯しか見られないので、それも楽しい。高千穂神社にはすぐに着いた。

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朝の高千穂神社では、神職の方が掃き掃除をされていた。ご挨拶をして階段を上っていく。高千穂神社は美しい巨樹が何本もあった。私は大木や巨岩が昔から好きで、その影響もあって神社巡りとか川にバイノーラル録音に行ったりしてきたようなところがある。

スピリチュアルといえばいえるが、いわゆるスピリチュアル系の人間ではないと思う。あえていえばアース系?いま大地とつながる(裸足で歩くとか)アーシングという言葉も聞くが、野口体操にもシンパシーを感じる。地球と身体との連続性とか、フラクタルのなかに万物流転の法則性を感じるとか、ある種の精神性と論理性との邂逅を探し続けているような気がする。年を取ると余計に。

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これまで見てきた神話の神々は非常に人間的だったが、荒ぶる神と退治する神と両方がいて、荒ぶる神をも祭ってきた和人の精神性にも興味がある。祟りを恐れるという面だけでなく、荒ぶる行為にポジティブな意味を持たせ積極的に祭るとか、その暴力の道具だった巨石まで祭るなど、清濁併せ飲む精神性があったように感じる。神話への興味は古代人の(現代に通じる)精神性への興味ともいえる。

高千穂神社の裏手には遊歩道があり、高千穂峡に通じているようだった。遊歩道に入ってみると、沢がすぐ下にあるかのように川の流れる音が聞こえる。しかしそこまで近くないことは、昨日の貸しボートの山道を歩いて知っているので、種田山頭火の句碑の少し先まで行って、すぐに折り返した。

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高千穂神社を出て、ソレスト高千穂ホテルに戻る途中、鬼八塚(首塚)に寄った。ホテルを横切ってすぐ左側にある。鬼八というのは悪い奴で、いわば誘拐犯だ。若い娘を誘拐監禁していた。それを退治したのが高千穂神社に祭られている三毛入野命(みけいりのみこと)だ。鬼八はいったん退治された翌朝、息を吹き返すほどの生命力があり、三毛入野命は鬼八の身体を三つに裂いてとどめを刺した。その首塚がここにある。

ということだが、鬼八は渡来人であり、誘拐犯ではなくその娘は鬼八の妻だったという伝説もある。その妻を見初めた三毛入野命が鬼八を殺害したと。そうなると話は真逆で、何が真実かわからなくなる。紛争には双方の言い分があり、歴史は勝者のものであり、真実は覆い隠される。その片鱗がこうして史跡として残るのみだ。

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2022/08/17

夏旅2022 夫婦編(6) ~高千穂峡二日目荒立神社~

天岩戸神社ツアーから高千穂バスセンターに戻ってきたのが16:30頃だった。時間はまだ早いし、高千穂峡の3神社巡りを目的に来ている妻は、ここから荒立神社に行きたいと言う。そこで観光案内所で聞いてみると、歩いて15分程度だという。高千穂感覚での15分は結構ハードな気もしたが、夕方で暑さも収まっては来ていたので行ってみることにした。

荒立神社の御祭神は、猿田彦命(さるたひこのみこと)と天鈿女命(あめのうずめのみこと)の夫婦神だ。いわゆる芸能の神々で、芸能人が訪れることが多い。私たちは芸能人ではないが、猿田彦命にはなんとなく親近感を持っていた。日頃飲んでいるコーヒーが猿田彦珈琲だからというわけでもないが、猿田彦命が祭ってあると何となくテンションが上がる。

荒立神社は音楽的でもあった。境内には板木がたくさんあり、6~7回それを願いを込めて槌で打つとよいらしい。木を叩く音が山に響き渡る。あちこちで叩いている音がしている。我々も山を歩きながら叩いたが、どこまで行っても終わらないので途中で切り上げた。

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荒立神社からソレスト高千穂ホテルまでは歩いた。途中のスーパーで飲み物を購入。朝からボートにツアーにと歩きまわって相当疲れてはいたが、気分は良かった。昼飯も美味しかったし。疲れすぎるとあまり腹も減らないのか、二人ともガッツリ夕食を食べたい感じではなかったので、コンビニでおにぎりと菓子を買って戻り、ホテルの部屋でそれを食べた。高千穂峡では夜スポットライトで幻想的な風景が作られているはずなのだが、さすがにもうそこまで歩こうとは思わなかった。

3神社巡りは天岩戸神社と荒立神社を巡り、残すは高千穂神社だ。前夜の高千穂神楽は境内の神楽殿だったが、ほとんど直行で夜だったので参拝はしていない。ホテルから近いので、翌日のチェックアウト前にお参りすることにしてこの日は寝た。

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夏旅2022 夫婦編(5) ~高千穂峡二日目天岩戸神社ツアー~

12:25集合の天岩戸神社ツアーだが、ツアーとはいっても公共交通機関を使って自分たちで回る自由観光型ツアーだ。それもかなりゆるい設定で、よく言えば柔軟に行程を決められる。決まっているのは、3種類のチケットでタクシー1回乗車とバスの往復に乗れることと、チェックポイントに行くとお土産がもらえることくらいだ。

今回のツアープランはバスセンターから高千穂神社と高千穂峡を徒歩で回り、その後、高千穂峡の売店からタクシーでバスセンターに戻り、そこから路線バスで天岩戸神社へ行くというものだった。もし最初に歩くのがきつければ、自腹でタクシーで移動もできるという。観光案内所の職員さんはとても親切でいろいろと相談した。

午前中にすでに高千穂峡ボートに乗って来たので、あの蛇行した山道はもう歩きたくない。高千穂神社は行く予定だがホテルから近いのでいま急いで回る必要もない。そうなると高千穂峡の遊歩道を散策して高千穂峡を上側から観光して戻ってくるのがよさそうだった。そこで自腹タクシーで遊歩道入口まで行き、そこから遊歩道を歩いて売店に戻り、お土産を貰ってからツアーチケットのタクシーでバスセンターに戻ることにした。

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タクシーの運転手さんに埼玉から来たというと、運転手さんも学生時代に浦和に遠距離で付き合っていた彼女がいて、浦和のあたりはよく行ったという話になった。相当昔の話のようだったが。遊歩道手前から幻の滝が見えるとかそんな話も聞きながら遊歩道に着いた。思いがけなく我々のタクシーが来たのを見つけて、速攻で手をあげる人がいた。確かにもうかなり暑い時間帯だ。谷底からの帰り道は、自家用車がなければバスかタクシーになるわけで、同じ立場だったらこのタクシーは命綱に思えたかもしれない。タクシーも帰りの乗客がすぐに見つかりよかった。

この遊歩道も楽しかった。今朝乗った貸しボートを逆側の視点で見ている感じで、観光パンフレットに載る写真はこちらから撮ったものが多い。撮影スポットは渋滞していた。

売店について少し休み、タクシーを呼んでもらった。最初の予定より10分早いだけだった。この時、最初のプランが結構きつきつだと気づいた。あの通りの行程で神社も巡り、遊歩道を歩いていたら相当駆け足になる。ツアーとはいえ、天岩戸神社行のバスは路線バスなので遅れるわけにはいかない。地元の人の足なら大丈夫なプランなのかもしれないが、かなり厳しいはずだとおもった。

帰りのタクシーの運転手さんも埼玉県蕨市に来たことがあるという。横浜のタクシー会社にいたことがあるとか。宮崎県で蕨市という地名を聞くとは奇遇だ。ハワイのマイケルから入間市を聞いたことを思いだした。

高千穂バスセンターに戻ってきて天岩戸神社行のバスに乗った。このバスを逃すとその後の神社での説明会付き参拝に間に合わないから時間厳守だ。天岩戸神社につくと14:30からの説明会付き参拝参加者の待合所で座って待つ。神職による説明は20分程度だが、この説明に参加しないとご神体である天岩戸の洞窟は見ることが出来ない。一日に何回かある説明会なので、もし行くなら必ず参加したほうがいい。

その後、天安河原まで歩く。この場所は天岩戸に隠れた天照大神を呼び出す方法を神々が集まって相談したという場所だ。その相談の結果が、岩戸のまえでどんちゃん騒ぎをして天照大神の気を引くというイベントだというところに、日本の神々のお茶目なところがある気がする。

天岩戸神社の紹介では、天安河原の写真のほうが有名かもしれない。西本宮から見える天岩戸の洞窟は写真NGでもある。天安河原は写真もOKなので観光目的でも歩く価値はある。というよりここに来なければ来た気がしない。そんなパワースポットだ。結構歩くから飲み物は必須。

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ツアーからの帰りのバスも路線バスだが、一時間に一本程度なので逃すわけにはいかない。この日は16時台のバスのあとに17時台の最終があったが、そこまでいる場所もないので行程通りのバスで帰ることにした。時間が若干あったので、東本宮の鳥居のあたりまで行ってみた。鈿女(うずめ)の舞の像が立っていて、人が横切ると回る仕掛けになっていた。鳥居まではあまり遠くはなかったが、さすがに上まで登る元気も時間もなかった。

バス停まで戻って時間をつぶすのに大変ありがたかったのが、バス停の向かいにある「天岩戸交流センターあまてらす館」だ。ただテーブルとイスがあるだけの空間だが、飲み物持ち込みOKでとにかく涼しい。熱射病予防にここでバスを待つことにした。助かった。

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夏旅2022 夫婦編(4) ~高千穂峡二日目貸しボート~

8月11日(木)山の日、ソレスト高千穂ホテルは2泊中の1泊目だったが、素泊まりだったのでフロントに朝7:00に電話をして朝食ビュッフェが食べられるか聞いてみた。しばらくして、いますぐか8:00以降ならとの答えだったので、すぐに行くと伝えた。着替えも済ませていたのですぐにホテルのレストランに向かい、朝食にありつけた。この日は一日中予定が入っていたので、ここでしっかり食べられたのは助かった。

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貸しボートはWEB予約で9:30を予約していた。この日は終日予約だけで完売だった。少し早めにつけば早めに乗れるかもとボート乗り場9:00着を目指して出発した。歩いて17分と書かれていたが、その道は蛇行した山の道路だった。ボート乗り場は沢だから歩いて蛇行した坂道を降りていくのだが、帰りにこの道を歩いて登るのはきついなと思った。

9:15くらいまで待って、ボート乗り場でスマホの予約画面を見せて乗り場に行くとすぐに順番は回ってきた。ボートを漕ぐのは久々だったが、観光地のボートでそれほど失敗することもなく柱状節理や真名井の滝などを川面側から鑑賞した。午前中は暑さもほどほどで木漏れ陽も差し始めて美しかった。

30分間のボートなので時間的には短いが漕ぐ立場からするとちょうどいい。マイナスイオンもたくさん浴びた気がする。

その後、売店でお土産を購入。たくさん買ったのでここでもお土産を貰った。買った菓子の箱と同じ大きさの菓子箱。九州にはお土産文化が根強く残っているような気がする。

ここからどう動くか。あの蛇行した山道を登りたくないと思っていたら、シャトルバスがあることが判明。20~30分おきにバスが来る。一方向に周回しているバスなので遠回りにはなるが、神殿(こうどの)まで行けばソレスト高千穂ホテルの目の前だ。これに乗った。快適だった。

ホテル前までもどったら昼食だ。まだ11:00だったが、この日は12:25から天岩戸神社ツアーに予約していたので、それまでに食べ終わる必要があった。そこで目星をつけていた「ともえまる食堂」に向かった。歩いて2分くらい。しかし満席だったので外に並んだ。1番札だからそれほど待たずに順番が来た。

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高千穂牛あぶり丼とチキン南蛮が名物らしいので、丼を二人前と南蛮を1つ注文した。これも美味かった。どっちももう一回食べたい。並んでも食べて良かった。

12:00くらいに店を出て、天岩戸神社ツアーのスタート地点の高千穂バスセンターに向かった。

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夏旅2022 夫婦編(3) ~高千穂峡初日高千穂神楽~

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高千穂バスセンターから数分歩いたところにある、ソレスト高千穂ホテルに二泊した。とても綺麗なホテルで高千穂神社にも近い。食事付きプランはすでに予約できなかったのだが、夕食が食べられないか聞いてみたところ、やはり予約で満席だった。朝食も朝フロントに電話して空いていれば食べられるかもという状況。夏の混み合う時期だからこれは想定内だった。ホテルのまわりで食事ができるお店の地図を貰い「電話して予約されたほうが確実ですよ」と助言ももらって、とりあえずチェックインした。

初日(8月10日)の夜は、高千穂神社で20:00から行われる高千穂神楽も予約していた。開催カレンダーを見ると翌日の夜はお休みのようだったので、初日に予約しておいたのだ。そうなると、ここから2時間以内に夕食を済ませる必要があった。人気の宮崎牛の店は水曜定休で予約もできず、とりあえずバスセンターあたりまで歩きながら、めぼしい店を探すことにした。

最初は居酒屋に目を付けたがすでに今夜は予約で満席の張り紙が。その後、高千穂牛ステーキのある予約不可の店に行ってみたが休業中。結構あせってきた。地元の飲み屋っぽい店2つに絞り込みどちらに行くか妻と協議した。酒が飲めない妻は、ディープな感じの飲み屋には抵抗がありそうだったが、たまたま若いカップルが入っていくのを見た「けんちゃん」という店に入ってみることにした。

店構えはまさに地元の飲兵衛が集うディープな飲み屋だったが、入ってみるととてもフレンドリーなオヤジさんの店で実に居心地が良かった。しかしすでに予約席がひとつあり、先程のカップルと我々、その後もうひと組入ってきて満席になった。ギリギリセーフ。先に入ってくれたカップルに感謝した。

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高千穂牛や手羽先を注文し、山に来たら山のものを食べたらと進められて、おすすめのミョウガとか豆腐揚げ味噌も食べた。焼酎も天孫降臨を飲んだ。飲みやすい。帰りには天孫降臨のカップ酒を土産にもらった。

店を出ていったんホテルに戻り、次は高千穂神社の高千穂神楽へ。ホテルで座布団を貸してくれた。高千穂神社は歩いて5分といった距離。すでに多くの観覧客が入っていた。

高千穂神楽は本来33番を一晩かけて舞う夜神楽のなかから代表的な4番「手力雄の舞」「鈿女の舞」「戸取の舞」「御神体の舞」を約1時間で鑑賞できるダイジェスト版。神話というのは、結構下世話な話で大衆歌劇といった感じで楽しめる。日本の神々は実に人間的であり全知全能ではまったくないところがいい。

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観終わってから、ちょっと高千穂峡のほうも行ってみようと、ホテルとは逆方向に歩いた。15分程度と聞いていたが、真っ暗で道も間違えていたようで、途中で引き返した。ただ、この予行演習が翌日のボート乗り場以降の行動にとても参考になった。

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