夏旅2024 夫婦編(8)~ 人力車で姫路城一周 ~
8月17日(日)ホテルオークラ神戸での朝食は大広間だった。昨日の朝食会場はブッフェレストラン有明だったが日曜で宿泊客も多いからかもしれない。しかしちゃんとシェフもスタンバイしていて卵料理を提供してくれる。神戸長田の名物ぼっかけをオムレツにかけることも出来た。昨日、新長田駅で途中下車して鉄人28号のモニュメントを見に行ったときにぼっかけも食べたかったのだけど、そのあとに南京町食べ歩きを予定していたので食べなかった。朝食で遭遇できて良かった。
11:00チェックアウトだったので、そこまで部屋でゆっくりしつつ、この日の予定を確認した。夏旅最終日なので神戸市内か東京方面を目指すところだが、姫路城を見に行くことにした。
姫路は初日に途中下車で寄るとか、神戸二日目に遠出しても良いかなとも思っていたが、帰郷先の山口県からの帰京で台風の影響が出て神戸までの新幹線を取り直したため、初日に安彦良和展(兵庫県立美術館)、翌日までに南京町と神戸牛と週末花火というスケジュールにして、導き出した最終日の観光地が姫路城だった。なかなかこういう機会でないと姫路に寄ることも少ないし妻はまだ行ったことがないということで。帰京とは逆方向になるが姫路らだったら帰りにそのまま東京行の新幹線にも乗れるので好都合だった。
●いざ姫路城へ
チェックアウト後、大きな(取っ手が取れやすい)スーツケースを引きずりながら南京町を抜けて元町駅へ。エレベータでホームに向かった。姫路駅までは山陽本線一本一時間で着く。新幹線乗換口近くのエキナカに大きなロッカーがあるのでそこにスーツケースを入れて駅を出た。
駅から姫路城までの広い大手前通りに出ると真っ白い姫路城が見える。途中まで地下道で行ったが、通りに上がると暑い。右手のアーケードを通ればもっと近くまで行けたのだが、それは後述する人力車を降りてから教えてもらった…。まぁ大手前通りを通って城に向かっていなければ人力車に出会うこともなかったわけだけど。
城の手前まで来ると、姫路城近辺の地図を持って通行人に話しかけている色黒の明るい男性がいた。人力車の呼び込みだ。最初は通り過ぎようとしたけれど、CXの「ザ・ノンフィクション」の人力車シリーズを結構みてきたので、ちょっと興味をそそられて振り返ってこちらから近づいて行った。妻は「また始まった…」という目で見ていたようだが「もう乗る気まんまんだったよね」とも言われた。まぁそうなるよね!
呼び込みの男性は天下車屋専務の五月女さんだった。業界歴が長く裏も表も知り尽くしている明るい人だった。「ザ・ノンフィクション」の話も言える範囲(笑)で聞かせてもらった。
この流れで人力車に乗らないという選択肢はない。明朗会計だし旅の終わりに人力車ってのも思い出になる。夫婦そろって初めて乗るので興味津々でもあった。
●人力車でハプニングも
ただ、すでに13:30で16:00頃の新幹線には乗りたい。姫路城の中も当然見学したいという話をすると「45分で姫路城一周を超速で回るコースならいける!」と太鼓判を押してもらったので、そのコースで出発することにした。俥夫は若手のイケメン栗宗希光さん。姫路城にまつわる逸話を面白く話しながら、時にはクイズ形式で雑談しながら、この暑さの中を突っ走る。かっこいいっす!
途中で人力車ではほとんどないというパンクも経験した。初めての人力車なので多少ゴトゴト走っていてもこちらは快適だと思っていたのだが、出発して10分と経たないうちに「乗り心地、悪くないですか?」と何度も聞かれて「いや、いいですよ」と答えていたのだが、俥夫ご本人がどうもパンクしたみたいだと道を逸れて停車した。
そこで我々をいったん降ろして日陰に連れていき、携帯電話をかけ始めた。どうやらパンクで車の変更になるようだ。この非常事態にイケメンもちょっと不安げだった。そもそもコースを外れて停車して怒られないかも心配そうだった。もしかすると初めてのパンクだったのかもしれない。我々は45分コースでギリギリの設定だったので時間の心配をしていた。
人力車の交換ってどうやるのかと思ってみていると、さっきの五月女専務が別の人力車を引いてこられた。そりゃこの方法以外ないよな。交換車も人力で引いてくるしかない。携帯電話がない時代はどうやっていたんだろう…。「いやーすみません!次の車も出払っていて!」と五月女専務はここでも明るい。パパッと車を交換してパンク車を引いて戻って行かれた。いやはや出発後10分程度で良かった。
●東西南北から見る姫路城
車を変えると確かに乗り心地が格段に良くなった。ゴトゴト感はほぼなくスイスイと滑るように進む。イケメン栗宗希光さんの弁舌も滑らかに戻った。姫路城は南側(姫路駅側)から眺めることが圧倒的に多い。側面や裏面を見に行く観光客はほとんどいないという。確かに北側も美しく歴史を感じる城壁などもあるが観光客の姿はほとんど見ない。そこを一周しながら要所で記念写真を撮ってくれるので、満足感はとても高かった。パンクのハプニング込みで思い出に残る体験が出来た。年取ったらゆったりコースも乗ってみたい。
写真もたくさん撮ったがいい写真には我々も写っているので、ここでは乗ったままスマホで撮った写真を東西南北で並べてみた。
一周回って45分コースだったが、パンクの車交換もあり全行程60分程度だったと思う(料金はもちろん45分コース)。とりあえず時間的に許容範囲で助かった。そのあと姫路城のなかに入り最上階まで上った。
最終的にJR姫路駅には16:00過ぎに着いたのだが、その時点で乗れる新幹線を探してスマートEXで予約をいれ、駅ビルのカフェに入ったのだが、そこで頼んだパフェの出てくるのが遅くて遅くてまいった。もうキャンセルして出ようかというギリギリになって持ってきた。こっちのほうが時間的には危なかったな。味わう暇もなく食べ終わり、荷物をロッカーから出して17:26発の新幹線のぞみ176号東京行に乗ったのだった。
今年のお盆は台風の直撃や南海トラフ地震の不安が一気に広がったが、8月14日に下り新幹線で出発したため、ちょうど不通の区間を避けた格好になった。ハプニングといえば予定していた徳山から新神戸行きが東京行新幹線だったので全線不通になり、新神戸着の新幹線を前日夜に取り直したことくらいか。それもスマートEXだったので実家で出来て助かった。公共サービスは新しいものを面倒がらずに使ったほうが良いな。特にSuica連動でスマホ機器をいちいち駅で取り出さなくて良いのがうれしい。
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