夏旅2022 夫婦編(2) ~高千穂峡へ向かう~
宮崎空港の荷物受取口を出て右に歩いていき、つき当たりで外に出るとJR宮崎空港駅の乗り場へ通じるエスカレータがある。JRの特急ひゅうが4号は13:09発だったので、駅弁でも買おうかと駅に向かったが、ベンチと改札だけしかない。空港接続駅だから駅弁は空港の中にあるんだなと思い、再びエスカレータを降りて空港ビル内に戻ったが、探せど探せど駅弁がない。スーツケースの故障よりも、こっちのほうがよっぽどトラブルだ(笑)。
観光地には駅弁があるものだというアンコンシャスバイアスを持っていた。空弁はあったが、食指が動かなかった。空港内で食べるには時間もないので、売店にあった地元豚のカツサンドと焼き鯖寿司とマンゴーカップを購入した。
ひゅうが4号ではグリーン車を予約していた。乗客は多くはなかったがグリーン席は私たち夫婦ともうひと組だけだった。1つの車両が指定席とグリーン席とに分かれていて、間にドアがついている。ほぼ個室状態で、小型ジェット機よりも広くて快適だ。ドアの横の席だったのでテーブルも広く寝心地も最高だった。
日向灘沿いを北上する特急なので、さぞかし美しい海岸線の風景が堪能できるだろうと期待していたが、ほとんどは防風林、防砂林ばかりで海が見える区間は限られていた。これはもったいない。防風林は大切だろうが、もっと風景を工夫したほうが観光列車としての価値は高まる気がする。ほとんど寝ていた。
ただ高鍋駅に着いたとき「孤児の父」という石碑があって、少しテンションが上がった。これは石井十次のことだとピンと来て写真を撮った。
石井十次とは、大原孫三郎をパトロンとして日本初といわれる孤児院を通った豪傑のことだ。ひとくちメモでも何度か書いたが、人間的魅力にあふれる人物で、いつかその足跡をたどってみたいと思っている。今回はそのプロローグのような感じだった。続いて通過した都濃町や美々津町のあたりは、私の父親の生誕地だと実家に帰った時に聞いた。ここから北上して山口県にたどり着き結婚して私が生まれたわけだ。
14:38延岡駅着。ここから高千穂峡まではバス旅になる。バスが出るのは15:45なので、それまで駅前のスタバで涼む。バス停前にはオリンピック選手の手型・足型のモニュメントがズラッと並んでいるのでそれを見た後、バスに乗り込んだ。高千穂バスセンターには16:57に着く。
JAL、JR、バスのチケットをそれぞれ予約したが、JALはスマホアプリでタッチアンドゴー、JRはえきねっとで事前発券、バスはQRコードを印刷して持参とそれぞれ準備するのは大変だった。こういうがっちり行程を決めた旅行はあまりしたことがないもので。20年間、夏旅は男4人のクルマ旅、行き当たりばったりの旅をしていたわけで。これ以外にも、ホテルの予約、高千穂峡の貸しボート、など予約できるものは予約した。乗物がひとつ遅延するだけですべてが崩れるというストレスはあったが、とりあえず高千穂峡までは予定通り到着できた。
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