google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg ひとくちメモ: 2022年7月

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2022/07/31

盛岡プチ散策 ~江口寿史「彼女」展~

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7月29日(金)朝9:32大宮駅発の新幹線はやぶさで盛岡駅にやって来た。最初の目的は山下達郎ライブのはずだったが、達郎がコロナウイルスに感染して中止となってしまった。先々週の東京公演の後、21日に発表され、その週末の札幌公演2Daysが中止になった。このときはまだ、盛岡公演には言及されず、無症状なら28日から行動可能なのかもとの淡い期待もしたが、スマチケ引き換え日の26日に正式に中止が発表された。

すでに新幹線もホテルも予約しているし、久々の旅行でもあるので盛岡に来ることにしたわけだ。都内では3万人を超える感染者が出た。今月24日までの1週間当たりの新規感染者数は日本が約97万人と世界で最も多くなっているというニュースもあり、都会を脱出しようとも思った。都内感染者数が1日4万人突破のニュースを盛岡についてから知った。

山下達郎ライブがないなら観光をと思い調べると、岩手県立美術館江口寿史イラストレーション展「彼女」が開催されていた。これは好都合。この展示に行こうと思った。

江口寿史「彼女」展の情報をtwitterで検索していたら、盛岡市に気になるレコードショップがあった。Sound Channel MUSIC STORE というアナログレコード中心に買取・販売をしている店だ。そこで配布している『CITY POP ON VINYL 2022』の表紙が江口寿史さんのイラストだったので、これも何かの縁かなとこのショップを訪ねてみた。

ビルの2階で、まさに「マニアックなレコードショップ!」という佇まい。階段をあがると目当ての小冊子が店頭に置いてあり、無言でもらって立ち去ることも出来たが、このマニアックな店の雰囲気に一期一会な感触を感じたのでドアを開けて入った。

店の男性がカウンターに独りいらっしゃるだけの小さな空間に、アナログレコードがびっしり置かれていた。山下達郎の「SOFTLY」のアナログ盤も飾り棚に置かれていてポスターも貼ってあった。

埼玉県から来て山下達郎ライブを見るはずだったことを伝え、いろいろ話した。観光だけになったのでこれから江口寿史展を観に行くことや、CITY POPの小冊子につられてやって来たことを話すと、額装された「CITY POP ON VINYL 2022」の表紙ポスターとか、大瀧詠一さんのロングバケーション40周年の江口寿史コラボポスターとか、うれしいものを見せてもらえた。旅先でのこんな出会いが大好きな私には、とても楽しい時間になった。小冊子はもちろんGETした。

その後、盛岡冷麺大同苑さんで仙台牛の幻ロース(友三角)、ネギタン塩、上タン塩、冷麺のセットランチを食べた。実はこれまで冷麺をあまり美味しいと思った経験がなかったが、大同苑さんで本場の冷麺を食べて印象が変わった。箸がどんどん進む。幻ロースもタンもすべて美味しかったなぁ。

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昼食が済んだので、このまま美術館でも良かったが、完全に逆方向なのと、個人的には岩手県民会館を見ておきたいと思っていた。開催見送りの張り紙も、ある意味で旅の記念だ。そこで県民会館に向かった。まさに山下達郎が好きそうな規模のホールだった。そっけないお知らせを記念撮影し、幻ライブが載った7月の催事案内をGETした。このとき気分はもう観光だったから、こんな行動も何気に楽しい。

その後は、中津川沿いを街ブラしながら、啄木賢治青春館などを見学し、14:30頃に流しのタクシーを拾って岩手県立美術館へ向かった。

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●江口寿史イラストレーション展「彼女」は圧巻!

美術館の入口を入った瞬間、来て正解だったと感じた。江口寿史のイラストには力がある。まさに時代のアイコンだ。だけど古くならない強さを持ってる。一枚の絵としての力と、それが一堂に介したときの圧倒される存在感。

撮影OKの展示だったので、ここでも記念撮影をした。展覧会の看板やポスターさえも作品の一部に見えてくる。場を吸引する力とでもいおうか。午前中に Sound Channel MUSIC STORE さんで見せてもらったロンバケ40周年コラボポスターも大判で展示されていた。また、吉田拓郎のアルバム「一瞬の夏」からジャケ裏と中のイラストを出力原画で鑑賞出来たのも嬉しかった。彼女というコンセプトの展覧会だからこの2枚だったんだろう。

Bornin1970昭和45年女 Born in 1970』創刊号の表紙イラストの彼女も出力原画で展示されていた。以前、『昭和40年男』で私に「中島みゆきの歌に出てくる女たち」を依頼してくれた竹部さんがこの新雑誌の編集長なのだ。いや、なんかうれしいね。

原画も複製も出力原画もあったが、最終的には商業出版物に掲載されることを前提に描かれた作品群だ。それをこうして美術館という場所に置いてみることの現代性。現代アートともなにか違うイラストレーションのわかりやすさ。だが、この展示の面白さの裏にある徹底した作家性にグッとくる。

中島みゆき、佐野元春、山下達郎、大瀧詠一らのアーティストを語ろうとするとき、いつも作家性と書いてしまうが、個性というより作家性と言いたくなる作家がいて、その作家性の在り処に興味がある。ジャンルは違うが江口寿史もそのひとりといえる。

常設展も鑑賞し、お腹いっぱいな充実感とともに盛岡駅行きの路線バスに乗った。ホテルは開運橋近くのダイワロイネットホテル盛岡駅前だったので開運橋で下車した。

バスを降りたのは17:30近くだったが、妻が行きたがっていたお菓子屋さんが18:00までだったはずと、歩いて向かった。しかし残念ながら閉まっていた。時間が遅かったからではなく、このあたりの商店街でコロナ感染者が1名出たからのようで、シャッター商店街になっていた。こんなところにもコロナ禍の時代の空気が影を落としていた。

仕方なく北上川沿いをホテルまで歩いた。川沿いはライトアップされていて、ここに屋台がズラッと並んだら博多っぽくなりそうな雰囲気の道だった。屋台はなく、オシャレなお店がいくつか並んでいた。

ホテルにチェックインしてから着替えて、夕食を食べにまた開運橋を渡って繁華街へ。この日は良く歩いた。暑さも和らぎ、さいたま市と比べるとベタつかない乾いたそよ風が気持ちよかった。

夕食はヌッフ デュ パプ (Neuf du Pape)さんで。アメリカンドラマに出てくる飲み屋な雰囲気。エビスを飲みながら、メカジキのカルパッチョやイチボステーキ、ソーセージ、締めにジェノベーゼを食べた。美味しかった。帰り際に、ビルのなかに江口寿史「彼女」展のポスターを見つけた。ほんと、どこにあっても目を引くアイコンだなと思った。

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