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2016.09.11

SONGS 吉田拓郎を見ながらつらつらと人生を語る(?)ブログ

吉田拓郎弾き語りソングブックNHK「SONGS」で吉田拓郎。満を持して登場。吉田拓郎70歳の夏に密着!今年のコンサートに行けないボクにとってはとても貴重な番組だった。この冬にはSONGSスペシャルでライブも放映されるとの告知も。ありがたい。

ボクが最初に吉田拓郎という歌手を知ったのは他でもない、「中島みゆきがファンだった歌手」という認識だった(笑)。中学生の頃だったと思う。谷川俊太郎も吉田拓郎も中島みゆきを通して知ったし、中島みゆきさんが好きな人に才能無き人間はいないという無償の愛だった(happy02)。

その認識はいまもこうして続いており、拓郎の曲を自分でも弾き語りしながら吉田拓郎という素晴らしいシンガーの時代に"間に合った"という感覚で生きてきた。ひとくちメモでは「自分で弾き語りたい吉田拓郎20選!」も書いた。

SONGSのインタビュアーには桑子真帆アナウンサー。拓郎が「ブラタモリ」や井上陽水のSONGSを見ていてご指名されたとか。「どうせだったらおじさんたちがお気に入りのそういうヒトにボクもインタビューされたい…。」

もうその語りが拓郎節だ。

桑子真帆アナの声質はとてもまろやかで心地いい。拓郎の声にもちょっと似てる気がした。コンプレッサーがうまく効いてる感じっつーか(伝わるかなこの例え…)。とても穏やかな気持ちで言葉がスッと入ってくる。拓郎ご指名の桑子アナにボクも無償の愛が芽生えた(lovely)。

(オファーがあっても)テレビに出ないフォークシンガーというカテゴリーは拓郎から始まった。オファーがなくて出られないシンガーではなく。ボクが中学生の頃はもうこのカテゴリーがブームとなっていて、テレビで歌うフォークシンガーのほうが稀だった。それだけにTBS「ザ・ベストテン」でライブ会場から中継された松山千春を見た時は事件だと思ったほどだ。

それにしても、拓郎がテレビ出演を拒否するきっかけになったという当時の歌番組、そして司会のFさん(歌のうまい大物歌手。元の奥さんはボクが大好きだったオリビア・ハッセー)の功績は大きい。拓郎が最初のテレビ出演でテレビというメディアを気に入り出まくっていたら、たぶんフォークも拓郎も消費されてしまい、その後の繁栄はなかったんじゃないか。

最初にテレビで歌った「マークⅡ」の映像もちょこっと流れた。こんなギターアレンジだったんだ。洋楽好きな若き吉田拓郎らしいギター、なんかかっこいい。

そんな拓郎の転機は50歳の頃。Kinki Kidsの番組へのレギュラー出演。これもボクらにとっては事件だったわけだが、ほとんど違和感なくその場に溶け込んでいた吉田拓郎を見て嬉しく思った。たぶんボクらも年を重ねて寛容になっていたんだろう。「拓郎、テレビなんかに出やがって」とはまったく思わなかった。おそらく吉田拓郎が何をしても許せた。これも無償の愛と言ってもいい。

前に拓郎が明石家さんまの「さんまのまんま」に出演したとき、「金持ちになったら金持ちの歌をうたいなはれぇ!」と言われて大笑いしたことがあった。私小説的なフォークソングを求めているリスナーの気分をさんまさんが表現するとこうなるんだろう。「結婚しようよ」とか「旅の宿」の延長線を。

確かに吉田拓郎の節目節目にある名曲は私小説的な歌詞だったりする。例えば「サマータイムブルースが聴こえる」だったり「全部抱きしめて」だったり、今回の新曲「ぼくのあたらしい歌」もそうだ。ただしこれらの作詞は拓郎自身じゃない。でもその客観性が拓郎自身の歌詞以上に拓郎らしさを伝えることがある。拓郎もそれを楽しんで歌っているように思える。

桑子真帆アナはいま29歳で、拓郎が「人生を語らず」を歌ったのは28歳の頃だった。29歳の桑子アナにとって、20代で人生を語るなんて想像できないという感覚があるようだ。「いまはまだまだ人生を語らず~?当たり前でしょ(笑)」みたいな。この世代間ギャップは面白かった。

これに対して拓郎は、当時の20代は老成していたと応えた。30~50代のおじさんがいいそうなことを語り合っていたと。その感覚、よくわかる。特にフォークソングにかぶれた人間は老成してたんじゃないか。「古い舟を動かせるのは古い水夫じゃないだろう」という自立への強烈な意志があった時代。

ボクは遅れてきたフォークソング狂いのバカ息子だったのだが、やはり一世代上の人たちと話があった(coldsweats01)。この効能は社会人になってから実に効いた。2006年のつま恋に行けたのも、年上の拓郎ファンの皆さんとのつながりあってこそだった。

そのつま恋リゾートも今年末で閉店することが決まった。時代はいまや野外フェスが当然となり、一晩かけても歌いきれない(聴き飽きない)ヒット曲を持つ歌手も少なくなった。音楽がビジネスとして成立し、そして静かに衰退を始めている。音楽がこの世から消えてなくなることはおそらくないが、この時代の大衆歌謡、そしてこの時代に生きたボクらはそのうち一人もいなくなる。

大衆音楽の一時代を築いたトップランナーのひとりが吉田拓郎だ。その時代に"間に合った"ボクらは幸せな時代を生きられたと思う。音楽で一体感を得られ、大いに笑い語りあった。今なら人生を語れるかもしれないと語る吉田拓郎。ボクはまだまだ語れない。ただ耳を傾けるだけだ。無償の愛で。

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