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2015.01.26

Aal Izz Well! 「きっと、うまくいく」を観た

土曜日になんとなくJ-COMオンデマンドで映画のリストを眺めていたらインド映画「きっと、うまくいく」があった。インド映画で3時間もあるんで通常ならスルーしてもおかしくないところだが、映画ファンのTakさんが毎年発表しているTak's Movie Awards 2014で第一位に選んでいた映画だったので目に留まった。

ちょうどこの正月、私はTak's Movie Award のコメント欄に「今年もアワード開催おめでとうおざいます。インド映画はほとんど見たことがないのでこの機会に『きっと、うまくいく』を見たいと思います。オンデマンドにあるかなぁ。」とも書いていたのだった。

まさにこのシチュエーションなのである。しかも個人的に3連休にした先週末初日。こりゃ見るしかないでしょ!そして見終わったのだが(厳密には今朝2回目を見たのだが)、この映画を第一位に選んでくれていたTakさんに感謝するとともに、それをまたちゃんと見た自分の賢明さを喜びたい(笑)。一位じゃなかったらスルーしてた可能性もあるし…。

インド映画というと集団ダンスしかイメージ出来ない貧困な想像力しか持ち合わせていなかった私だが、食わず嫌いは人生損してるね。こんな面白い映画があるなんて。インド映画がこんなに緻密に作られてるなんて。インド映画へのイメージは完全に変わった。映画大国インドの底力を見た。

映画の解説はTakさんの記事にリンクしておこう。まさに我が意を得たりだ。解説はそちらを参照していただければと思う。こっから先はいつものヨタ話だ。

この映画はどうやってシナリオを書いてるのかとても興味がある。伏線がはりまくられていて、それらの重なりによって抱腹絶倒のコメディパートも主要なストーリーもどんどん膨らんでいく。インターミッションのある3時間映画とは思えないスピーディーな展開で無駄がない。

ドタバタ青春映画、たとえば「ポーキーズ」のような映画を3時間見せられたら食傷気味になるだろう。あるいはドタバタコメディで私が好きな映画「病院狂時代」は95分の映画だった。ドタバタ映画を3時間で作るのはいかに鬼才といえども躊躇するところだろう。

だが「きっと、うまくいく」ではそれをやっちゃった。単なるドタバタ映画で終わらせず、これでもかと面白くなるエピソードを詰めまくってる。それらがバラバラにならずに伏線で全部つながってる。

さすが数学の国インドの工科大学を舞台にした映画だ(happy02)。作り手も理系じゃないのか?ファルハーン君のように工科大学を辞めて映画監督になったとかじゃないのか(知らないけど)。面白い映画の要素をテンコ盛りしてプロットを吟味して構築していくとこんなカタチになりましたという感じだ。まさに発明級の面白さ!

物語の柱の部分に枝葉を膨らませていくような作り方じゃこういう映画は作れない気がする。ラストのどんでん返しは途中の伏線でうすうす(というか完全に)ネタばれしちゃうけど、それでシラケることがまったくなかった。自称勝ち組のサイレンサー(すかしっ屁)君には、カックラキン大放送で堺正章がバナナの皮を踏んでずっこけるような期待感すら持てた。

伏線を丁寧に織り込みながら、物語として紡ぎあげる技量は他の追随を許さない。圧倒的な緻密さだった。それでいてとにかくバカバカしい学生のいたずらやらドタバタに笑いころげる。そんなドタバタにもすべてストーリー上の意味がある。

インド映画特有の集団ダンスももちろんある。そもそも普通の映画で集団ダンスが入るシチュエーションなんてありえるのかなぁというインド映画への懐疑心も宇宙へぽーーーい。なるほどこういう挿入方法があるんだなぁ。

主演のランチョー君を演じたアーミル・カーンという男優も存在感があるわダンスも踊れるわコメディもシリアスもなんでもできるタイプのすごい役者だった。インドのトム・ハンクスかとも思ったが、トム・ハンクスがアメリカのアーミル・カーンなのかもしれないと思い直すほどだった(ここ、どーでもいいか?)。

またこの映画で決定的にすばらしい風景。山岳地帯の美しさはどうだ。ジグザグな山道の美しさは、もうそれだけでこの映画の良心を感じる。ドタバタコメディだけで終わらないことがこの風景を見てもわかる。インターミッション前に一行が到着したシムラの街並みも観光映画かと思うほど。

さらにラストシーンの風景が見事。ここはロケなのか?3Dのはめ込みじゃないのか?空の青さや湖の青さは本物なのか?と思ってググったら絶景で有名なパンゴンツォという汽水湖だった。汽水域大好きっ子の私としてはぜひ行ってみたい湖のひとつになった。

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Comments

ご覧いただきありがとうございます。
c(>ω<)ゞ

いやはや、世間の評判に半信半疑だったのでまさかの完成度に驚いた映画でした。パンゴンツォの風景も爽快なラストと共に記憶に残りますよね。

悪人が誰も出てこないのも凄いと思いました。物語に対立という基軸がありながら、学長もサイレンサーも結局いいヤツ。ままならないことの多い現実だけど、こういう映画を日常的に観ると少しは性善説な気持ちになれるのかな(笑)。

Posted by: tak | 2015.01.31 at 10:46

takさん、正月からいい映画をご紹介いただきましてありがとうございました(happy02

悪人がいない。ほんとにそうですね。サイレンサー君もこの後博士と契約出来そうな気分になりましたよ。エンドロールの青空まで含めて最後まで爽快でした。

小ネタもいちいち面白かったですね。ラージューのお父さんが瀕死の状態で原チャリで搬送されたかと思えば、そのあとの夢でニコニコ原チャリに乗ってるとことか。こんなとこにも伏線はってんのかよって(笑)。

コマーシャリズムを超えて評判がいい映画には外れが少ないですね。今後もいい映画を紹介してくださいませ~。

Posted by: ポップンポール | 2015.01.31 at 12:12

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