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2014.10.11

ガールズグループ春夏秋冬コンサートを堪能した夜

10月9日(木)、日本に誕生した一夜限りのガールズグループライブを堪能した。東京国際フォーラムAホール。春夏秋冬コンサートと銘打って昼夜2回だけの公演。メンバーは都はるみ、伍代夏子、八代亜紀、坂本冬美の4人。それぞれの名前から春夏秋冬となったわけだ。まさに昭和の歌謡ショーだった!

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当日引換券で予約していたので少し早めに出かけて近くのジャポネで早めの夕食。16時過ぎだったので行列はなかったが、席は1つしか空いていなかった。ギリギリセーフ。だいたいジャリコを注文するのだが、この日だけはインディアン・ジャンボにした。それには理由があった。

今年は私がインディアンを初めて食べてから10周年の記念イヤーなのだ(笑)。たまたまそれに気付いたのは先日の中村修二教授のノーベル賞受賞だった。そういえば昔講演を聴いたなぁと過去記事を読んだら、10年前にインディアンを見つけた興奮を書き記していた。なんでも書き残しておくものだ。

ジャポネを出て少し書店を徘徊して時間調整。17時ちょっと前に国際フォーラムに。この日ホールDでは氷川きよしコンサートがあり、当日券売り場に間違って行ってしまった。氷川君のスタッフは親切だった。そういえば氷川きよし君を見かけたのはハワイのアロハフェスティバルだったから2001年のことだなぁ、またすれ違ったなぁなどと思いめぐらせつつホールAへ向かった。

演歌のコンサートは初めての経験だった。演歌というより歌謡曲というほうがしっくり来る。ビッグバンドの演奏は夜のヒットスタジオなど’70~80年代のテレビ番組では当然だったが、こうして生で聴けたのは感激だった。最初の1音からもう満足していた。

残念ながらバックバンドの紹介はされなかったが、昭和のゴージャス感を醸し出すビッグバンドの存在感は大きい。最近は打ち込みの電子音やカラオケとかコンパクトな編成で音だけ大きいロックバンドばかりなので、ビッグバンドの生演奏が聴けるのは贅沢だ。ことバッキングにおいては芸能界は時代とともに大衆化し過ぎだと思う。プロの楽団をバックに本物の歌を聴ける機会は貴重だ。

4人の歌姫の歌は圧巻だった。坂本冬美より年下の私には、都はるみと八代亜紀はものごころついたころから知っているヒット歌手だが、その歌声の神髄に惹かれたのは大人になってからだった。阿久悠作詞の楽曲がヒットしていたのも影響してる。全盛期のお二人の歌を生で聴きたかったがチャンスがなかった。今回初めて聴けた。

春担当の都はるみ。50年以上歌い続けてきた唸りの凄みは健在だった。またステージでどう見えるか、ご自身の型を持ってる。振付も小さい身体をいっぱいに使って要所をビシッと決める。声量は多少落ちても技術で歌いきるプロの技だ。力のこもった唸りとまさに都はるみの型と言ってもいい身体の“反り”を最後に魅せてくれた。サービス精神旺盛だ。

秋担当の八代亜紀。トークが自由(笑)。しゃべりはじめると止まらない感じ。だけど歌ったらやっぱり八代亜紀だ。八代亜紀の歌声というのは天賦の才能で誰もマネできない。彼女も全盛期からすれば声量は落ちてると思うけど、このハスキーボイスは上品さと下品さとのギリギリのところにあって、その“際”が魅力の源泉なんじゃないだろうか。それが歌える楽曲の世界観というかレンジの広さにも通じる。

ベテランのお二人もよかったが、若手(?)の伍代夏子と坂本冬美もさすがに日本を代表する歌い手といえる。歌って喉で歌うんだなぁとあらためて演歌の持つ芸能ポテンシャルの高さを目の当たりにした。お二人を前に「上手いなぁ」という感想は失礼かもしれないが、とにかく上手い。2009年に平原綾香のライブを観たとき、うまい歌手の歌を聴ける幸せを書いたが、今回もそういう思いを強くした。

夏担当は、大先輩を立てつつ、しゃべり出したら止まらない八代亜紀を抑えながらトークの進行をしていく伍代夏子。そつがない(confident)。演歌の王道といった楽曲の伍代夏子だが、本当に歌がうまい。演歌はこうやって歌うのよというお手本のような歌だった。

そして冬担当の坂本冬美。ガールズグループ春夏秋冬のマンネ(末っ子)だ(lovely)。トークでは気おくれしてる感じもあったが、時々爆弾発言を放り込んで来るのが面白かった。坂本冬美は昔からリアルタイムで好きだった。坂本冬美の歌は一貫して攻めてる。彼女の楽曲は難しい。今回、都はるみとのデュエットで浪速恋しぐれを歌われたのだが(男性パートを都はるみが歌うというサプライズも良かった)、その台詞パートのうまさにもしびれた。いいお母さんになれそうなのに。

サプライズゲストで五木ひろしさんが登場した。1曲だけ、阿久悠作詞の居酒屋をガールズグループと熱唱。五木ひろしも50周年だが声が出てる。歌謡曲の歌手はそれぞれにオリジナルなテクニックを持っている。そこがまさに芸能なのだ。

ちょっと前にEテレで北島三郎さんと萩本欽一さんの対談番組「達人達」を見た。そのときサブちゃんが歌い方に関して企業秘密が2つあるとおっしゃっていた。おそらくそういうマル秘の部分を春夏秋冬の皆さんも持っているんだと思う。

生演奏のビッグバンドをバックにオリジナルなテクニックでいい歌を聴かせてくれる歌謡曲。いろんな音楽ジャンルがあって、どれもいいところがある。演歌や歌謡曲には日本で独自に進化した洋楽と邦楽のクロスオーバーな楽曲がたくさんあり、それらは才能のあふれた作家によって作られた。そして歌い手もしっかり歌える歌手が歌う。こういうホンモノの芸能の世界を21世紀に味わえたのは幸せだった。

客層は冗談抜きで私が最年少クラスだった。もちろん少数派だ。しかしこの若さ(?)でこのコンサートに間に合えたのはうれしい。八代亜紀が30代の頃の生歌には出会えなかったが、人間生きる時代は選べない。それでも何十年か生きてれば同時代の歌謡曲をこうして生で聴けるんだなぁ。またひとつ夢がかなった気分だ。

この一夜限りのコンサートは2015年1月にBS朝日で放送される予定。忘れずに観なければ。

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