google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg 『HOSONO百景』で楽園を旅する気分のゴールデンウイーク: ひとくちメモ

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2014/05/03

『HOSONO百景』で楽園を旅する気分のゴールデンウイーク

さぁゴールデンウィークだ!どこに旅しようかなっと考えて、ここに来た!細野晴臣の『HOSONO百景』(河出書房新社)の世界へ。読み終わったわけですけれど。ボクにとっては究極のインナートリップだよ。

細野さんの著書やインタビューは結構読んでる。スピリチュアル嫌いのボクだけど、宇宙とか地球とかパワースポットとか、いかにもあっち側の世界との親和性高めな細野晴臣の著作になぜはまるのかといえば、そこに音楽があるからに他ならない。

特に細野さんの紹介する音楽というのは一筋縄ではいかない。だけど難解でもない。ありそうでなさそうな幻想の楽園を希求する旅人のように音楽と向き合っているからじゃないかと思う。どこにいても楽園というレイヤーをかけて世の中を旅するマエストロ。路線バスの旅にも通じる(笑)

幻想の楽園には楽しいことやワクワクすることなら何が起きてもかまわない。UFOや宇宙人はいたほうが面白いし、キジムナーには会ってみたいし、全天の星空のもとで音楽を奏でてみたい。だけどガチャガチャうるさいだけの音楽じゃなく、心静かに安らかで、それでいてどこかウキウキな楽園音楽。

音楽でカタルシスを得られるから完全にあっちの世界には行っちゃわない。そこが重要だ。あっちの世界の住人になったら幻想の楽園も終わってしまう。そのギリギリのところ、境界線上をゆらゆらとたゆたうのがいい。それは音楽だからこそ。

昔、筑摩書房から『H2』というMOOKが出版されていた。1991年のことらしい。ボクはこのMOOKが大好きだった。まさに楽園音楽のカタログだった。

責任編集は細野晴臣。そこで紹介されたCDは入手困難なものも多かったが、都内にはヴァージンメガストアや六本木WAVEなどがまだ元気に営業していていくつか購入できた。楽園に手が届くいい時代だった。左画像のMOUTH MUSICはボクも何度も聴いた。ゲール語のフォークなんだけど細野さんもかなり気に入っているみたいだ。『H2』でも紹介していたし、今回の『HOSONO百景』でも紹介してる。

誤解を恐れず言えば、『H2』が書籍版として違った角度で復活したのが『HOSONO百景』といっても過言じゃない。楽園の音楽カタログとしても読むことが出来る。既にボクが持ってるCDも多いけど、『H2』が基本的にカタログだったのに対して、こちらはエッセイでありインタビュー集なので、細野晴臣がその音楽を紹介する背景などもわかってよかった。

ブライアン・イーノもある時期集中して聴いていたけど、イーノ的なアンビエントの極北は退屈だ()。細野さんはスピリチュアルもアンビエントも決して“あっち側”には行っていない。それはダンスビートやポップスが身体に沁みついているからだと思う。ベーシストとしての性かもしれない。それが大衆音楽として聴けるギリギリのところで成立する、大衆線上のアリアなのだ。

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