google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg アディオス・キムヨナ!ありがとう、キムヨナ: ひとくちメモ

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2014/02/21

アディオス・キムヨナ!ありがとう、キムヨナ

「キムヨナファンが戦ってきたもの」というヨタ記事を書こうかと思っていたけど、ヨタ記事にもならない誤謬に満ちた偏見記事とレベルが一緒になるのは嫌だからやめとく。ラストダンスできっちり踊りきった浅田真央にも失礼だし。浅田真央が本当に戦ってきたものは自称ファンによる偏見に満ちた分析と贔屓の引き倒し。ファンを自称する人々の盲信的な祭り上げとの戦いだ。

否応なくビッグビジネスの渦中にいる浅田真央は不純な期待につぶされそうになるのを必死に振り払って自分自身のために踊ろうとしてきたと思う。ソチ五輪で見せた大失敗ショートと大成功フリー。良くも悪くも両方そろって浅田真央の集大成だったように思う。三振かホームランか、それが浅田真央の魅力だったのかもしれない。

一部の自称浅田真央ファンが自己催眠にかかったかのように日々繰り返す悪口雑言罵詈讒謗。キムヨナファン(とくに日本人の)はずっと傷つきながら耐えてきたが、それも昨日で終了だ。それらと同じレベルに陥ることなく、キムヨナの練習や演技のように淡々と、最初にキムヨナに惚れたときの直観を信じて応援してきた。常にクリーンヒットを打てるイチローのようなキムヨナが好きだった。

そしてソチ五輪。本来ならバンクーバー五輪で終わっていたはずのキムヨナのオリンピック物語にとってはカーテンコールのような舞台だったと思う。4年後韓国で開催される冬季五輪に向けて後輩2人にソチの枠を用意し、場数を踏ませるために五輪に戻ってきた。キムヨナのモチベーションは興行師のそれとも指摘したが、韓国フィギュア界の未来を背負った大会だった。

今シーズンたった3度の大会出場。A級大会としては初演ともいえたソチ五輪。ショートの6分間練習では自分の理想とあまりにかい離した状態への不安と不満が画面に映し出された。しかし演技に入れば完全にコントロールされたメンタルで「悲しみのクラウン」を踊りきった。後ろに手を結んで回転し始めたときの“溜め”にキムヨナらしい表現の真骨頂を見た。ミスのない納得の演技だった。ここまで信じて応援してきたことを誇りに思えた。

そしてフリーのリンクに立ったキムヨナは、アディオス・ノニーノを自分自身の物語最終章としてしっかりと完結させた。最終滑走者で4年間のカーテンコールにしっかりと応えた。ダンスビートの申し子キムヨナは最後まで音楽に溶け込んでいた。アディオス・ノニーノを踊り終えた瞬間、優しい顔つきに戻った。ずっとこんな優しい表情で踊ってこれたらどれだけ幸せだっただろうと思う。だがパイオニアであることに常に自覚的だった。

バンクーバー五輪で踊り終えたときの達成感の涙。ソチ五輪で踊り終えたときの達成感の笑顔。2度の五輪ともに踊り終えた瞬間は置かれている環境そのままの感情を少しだけ見せたキムヨナだった。フリーを踊り終えた帰り際、投げ入れられたシロクマのぬいぐるみにヘッドロックをしておどけながらコーチのもとに戻ってきたが、コーチとハグした瞬間は少し泣き顔になった。せつない演技をミスなく終えた安堵感とラストダンスへの一抹の寂しさがあった。

結果はロシアの新鋭ソトニコワに次ぐ銀メダル。得点発表のキス&クライに涙はなかった。ただただ優しげな笑顔だけが印象的だった。「アディオス・キムヨナ!ありがとう、キムヨナ」と悔いなく言える納得の銀メダルだった。

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