パリの散歩道が頭から離れない(笑)
まさか21世紀にバリバリの80年代洋楽ロック「パリの散歩道」(ゲイリー・ムーア)がヒット曲になるなんて誰が予想しただろうか!?
もちろんこれはソチ五輪フィギュアスケート男子ショートで世界新記録をたたき出した羽生結弦の使用曲だからという理由だ。
日本人選手なのでニュースでもバンバン流れているが、この曲は耳にねっとりとこびりつく。そんな粘っこいエレキギターのバラードだ。フィギュアにそれほど興味がない人もこの曲だけは耳に残っているのではないだろうか。
こんな曲をティーンエイジャーに躍らせたのは誰か。コーチのブライアン・オーサーだろう。4年前にキムヨナに007を躍らせて金メダルに導いたコーチだ。キムヨナと別れた後、羽生のコーチとなり、オリンピックにこんな楽曲を持ってくるアイデアはすごすぎる。
昨年パリでのグランプリシリーズでもこの曲で踊る羽生選手を見た(私にとってもまさにパリの散歩道だった)。そのときも感じたのは「いかにも古臭い曲」だった。しかし羽生結弦のキビキビした演技と相まって、まるでコマーシャルソングのように耳に残ってしまうんだから、楽曲の力というのは厳然と存在するのだと思う。
審査員席に向かって不知火型土俵入り風(笑)にアピールするときの羽生選手の“ドヤ顔”は、まさにパリの散歩道の真骨頂だ。この調子で金メダルまで突っ走ってもらいたい。
女子スキージャンプの高梨沙羅選手は第4位で残念だった。誰もがメダルは当確だと思っていたが、本人の重圧は相当なものだったように思う。私も「パリの散歩道」の大ヒット以上に驚いた。
しかしまだ若い高梨沙羅はきっと立ち直れると思う。この挫折は将来にとって大きな財産になると思う。4年後は韓国で冬季五輪だし、時差ボケなしで応援したい!
そして女子フィギュアまであと一週間を切った!
15歳のユリア・リプニツカヤが団体戦で圧倒的な存在感を示した。9月生まれの浅田真央とキムヨナは15歳のときのオリンピックには出場できなかったが、6月生まれのリプニツカヤは15歳で自国開催のソチ五輪に出場し、五輪初種目の団体戦で金メダルまで取ってしまった。この引きの強さ!
運の良し悪しは結果論でしかないが、リプニツカヤの強烈な余韻を打ち壊せるのはキムヨナのノーミス演技しかない。ひとつひとつの技術の美しさと音楽の理解度、そして世間的にはほとんど初演のようなプログラムのサプライズ効果で2連覇を達成してほしい。笑顔でアディオス・キムヨナと言いたい。
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