LDLコレステロール複合体の汚名を挽回しておく
コレステロールの正常範囲をちょちょっと変更するだけでコレステロール低下薬の売上が年間数千億円あがる日本の悪玉コレステロール市場。メタボ健診によって次々と患者を創生し続けるその悪行はまさに悪玉の所業だ。
今年の健康診断の結果が来てその思いをさらに強固にした。糖質制限の成果が出てLDLコレステロール以外の機能はすべてA判定だった。しかしLDLコレステロール値が昨年より改善されたとはいえ、彼ら(産業医)の設定値より高いというだけで治療(という名の薬販売)を半自動的に受けるレールに乗せられる。
私はまだ拒否し続けているが、拒否できない人は薬だけもらって飲まずに糖質制限をしている人もいる。結果的に正常値になっていくので問題はないが、彼ら(産業医)の懐だけが潤う構造だ。これで薬を飲んでる人は自身をリスキーなモルモットとして差し出しながら彼ら(産業医)を潤わせている。
産業医の呪縛から逃れて数値が改善し始めた私は悪玉に手玉に取られるのは我慢できない性質なので薬を拒否し続け
る。何のリスク説明もない薬の処方を続ける限り彼らと同じテーブルにつくことはない。
彼ら(産業医)の世界はヤクザの覚せい剤販売と同じで、はまったら最後抜けることが困難なシステムになっている。薬剤によって体を蝕まれる人も実際生まれているが、彼ら(産業医)は医学会に守られているから傷つかない。薬をやめると恫喝される。まさにヤクザな世界だ。権威をかさに着てやりたい放題なのだ。
こんな反社勢力を放っておく厚生労働省はヤクザの胴元か?医療費を盗まれている日本国も被害者なのだ。財務省はしっかり指導しろ。
そもそも産業医は患者を診ない。企業の舎弟である。企業が労働者を定年するまで何とか“もたせる”ために置いている存在だ。だからソニーのように退職勧奨(肩たたき)の片棒を担ぐこともある。しかも医療という皮を被った悪玉なので始末が悪い。
特にLDLコレステロールという目くらましを手に入れた現代社会は、まさに金融工学を手に入れた強欲資本主義と同じくカモを食い尽くす。
●物事には順序があり因果関係は逆転しない
メタボ検診が開始されたのは2008年だ。リーマンショックの年だが、それはまさに強欲資本主義の絶頂の時期と符合する。あらゆるものがカネに換算され、取れるところからとことん取り尽くす強欲資本主義。それらは業界の垣根を越えて人類の生命をも危険にさらしながら強欲を推し進めた。
健康診断というミクロな部分では「総コレステロール」が表記されず「LDLコレステロール」が導入された。総コレステロールを提示しながらその内訳として「LDL」を表示するのではなく、総コレステロールは隠されてしまった。総コレステロールを表示すると金儲けに支障があるようだ。
LDLコレステロール複合体については以前書いたが、人体にとって細胞の修復をするために必要不可欠な要素だ。これを「悪玉」と名付けるんだから悪い奴ら(製薬業界)の強欲は底なしだ。
LDLコレステロールが出動するのは細胞や血管に炎症が起きているときだ。順序を間違えてはいけない。火事が起きてから消防車は出動するのであって、放火するために出動するわけではない。そこを消火に行くのである。
しかし大量に出動してしまうとそこにコレステロールが溜まってしまう。するとパトロール中の警察マクロファージが職務質問にやってくる。そしてそこで衝突が起こり双方にダメージを与える。そもそもの炎症とは無関係とも思えるマクロファージとLDLコレステロール複合体による戦いの残骸がそこに残ってしまう。そして血管が詰まる...。
つまりLDLコレステロールそのものが悪いのではなく、異常に多くのLDLコレステロールを出動させてしまうシステムに問題があるのだ。そのシステムをつかさどる司令塔にして製造工場が肝臓なわけである。
肝臓ではLDLコレステロールの約8割が作られるそうだ(残り2割は食事で摂取)。そこにLDLコレステロールが必要だという情報が来れば量産され出動する。その情報が狂っていれば不要なLDLコレステロールが作られてしまう。
その異常な肝臓はほっといてコレステロールを下げる薬でさらに肝臓を狂わせる。コレステロール量は薬の影響で減ることだろう。それで本当にハッピーといえるだろうか。正常化するのではなく隠ぺいするようなものだ。証券業界ではそれを「飛ばし」という。損失のつけ回しをしているうちにどうしようもなくなって崩壊するのだ。
昨年、糖質制限を始めた直後の私の診断結果は肝機能検査がE判定だった。まさに脂肪肝であろう。肝機能が異常でLDLコレステロールが多いのは論理的に連続性があり、肝機能を正常化しなければならないことがわかる。
この時点でも彼ら(産業医)はコレステロールを下げようと薬を売りつけるのだ。あたかもコレステロール値を下げれば肝機能障害も改善すると言いたげだが、まったく逆である。LDLコレステロールは肝臓が作り出したら出動するしかない。直すべきは肝機能でありコレステロール値を下げることよりも優先する。スタチン(薬)を飲んでる場合ではなく、糖質を制限して中性脂肪を減らし脂肪肝から脱出することが先決なのだ。
●肝機能を改善することが最優先課題
糖質制限直後の肝機能検査判定はE判定(要精密検査)だったが、一年後の今年はA判定(異常なし)だった。しかしLDLコレステロールだけはまだ彼ら(産業医)の基準上限値(119mg/dl)までは戻っておらず治療が必要との判定だった。この119mg/dlという値も2007年までは140mg/dlだった(さらにこの値も薬物治療開始の条件ではなかった)のだから、いかに強欲が加速してるかがわかる。
ここで大いに疑問なのは、司令塔の肝臓に異常がないのになぜLDLコレステロールが多すぎると判定されるのかだ。肝臓の知らないところでオレのLDLコレステロールは勝手に暴走してるのか。オレのLDLコレステロールは関東軍か?
この状態でホイホイと彼ら(産業医)のところにでも行ってみろ。「悪玉コレステロールだけが異常に高いですねぇ。お薬出しておきましょう。」という通達をされるだけだ。肝臓の薬は出しようがないからな。肝臓が正常なのにコレステロールだけどうやって下げるのか。まさか正常な肝臓に介入する薬なのか。おー怖い怖い。
因果の逆転はないんだから改善の順序はもちろん肝臓が先である。肝臓がようやくE判定からA判定になったのだ。彼ら(産業医)の呪縛から逃れて糖質制限をしたおかげで。そしてLDLコレステロール値も彼ら(産業医)は納得できないレベルだろうが確実に正常化しつつあるというのがオレ自身の見立てである。
ここで総コレステロールも計算してみる必要がある。特に長寿を視野に入れるなら総コレステロールで見る必要がある。低すぎるコレステロール値は身体を弱らせるからだ。下手にコレステロールを下げる薬などを飲んでしまうと、正常な肝臓まで異常になってしまう。さらに必要なときにLDLコレステロールが活動できなくなったら細胞が修復できない人間になってしまう。
血管に炎症がなく肝臓が正常ならば、あとはその状態を保つだけでLDLコレステロール値は正常に戻るはずだ。気にすべきは肝臓であり悪玉コレステロールではない。コレステロールを下げる様々なクスリや食材のせいで身体が弱っていく人が増加していないか本気で心配している。健康のためにやっている取組が強欲資本主義の餌食という構図は恐ろしい。
●総コレステロールも計算しておきたい
健康診断で隠ぺいされる総コレステロール値は、HDLコレステロール+LDLコレステロール+超LDL(VLDL)コレステロールの合算で計算できるそうだ。
超LDLコレステロール(VLDL)は血液の酸化にも影響があるといわれ、本当の悪玉の可能性はあるらしい。中性脂肪の約2割を占めているという。だから中性脂肪を減らすことで相対的にVLDLを減らしていくという取組には合理性があると思う。糖質制限をすると中性脂肪から減っていくので理にかなっている。コレステロールを気にするなら中性脂肪のほうをもっと気にすべきだ。
総コレステロールの簡単な計算は、中性脂肪×0.2+HDL+LDLで求められる。中性脂肪×0.2=VLDLと概算しているだけだ。小数点以下は切り上げとこう(厳しめに見るため)。
総コレステロールと総死亡率についてはホットな議論が交わされている。まさにいまもっとも注目されている栄養学的テーマのひとつといえる。私は医者ではないのでその基準は自分自身にしか責任を持てないが、私家版の総コレステロール健康基準値を200~259mg/dlに置いている。
ここをターゲットにして今回の治療が必要と言われたレベルでの総コレステロール計算値は247mg/dlだった。ちなみに昨年は293mg/dlだった。昨年だったら私家版基準でも異常値だったことは認めざるを得ない。しかし糖質制限開始2か月後だった昨年の検査と14か月後の今年とで改善の跡がはっきりと読み取れる。私家版では基準値以内に収まっているのだ。
ここで薬を飲まされるのは非常に不愉快であるだけでなく健康にも悪いというのが私が私の責任において下した結論である。産業医と同じテーブルにつくことのほうがストレスを生み健康に悪影響だ。
不健康こそが彼ら(産業医)の利益の源泉であるのだから、強欲資本主義による診断・治療(という名の薬販売)は規制されるまで続くだろう。医療という特殊な専門分野が科学をも恐れない強欲さを持って我々を釣ろうとしている。
もちろん産業医もLDLコレステロール同様に単なる先兵でしかない。構造のなかで身動きが取れなくなっている産業医もいるだろうし、構造を利用してのし上がろうとしている輩もたくさんいることだろう。医療のベールは一般人にははがすことが難しいが、出来るだけ情報を得て論理的な矛盾を見つけていく必要はある。それを産業医にぶつけてはアウフヘーベンしていく気力がある人はそれも一考だと思う。私の場合はそのような行為はストレス以外のなにものも生まないのでやらない。
病は気からというのはある意味正論だ。特に理論が真っ二つに割れているコレステロール論争やカロリー論争などはどちらの流派であろうが信じるものが救われる。まだまだ未知の人体という宇宙は最後は何を信じ何を実践し記録しまた検証していくかの繰り返しであり、自分自身の生活習慣病くらいは自分で考えて改善できればそれが一番ではないか。オレは誠意のない産業医から逃れることで数値が改善した。それだけがオレの真実だ。
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