google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg マン・レイのお墓参り: ひとくちメモ

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2013/12/19

マン・レイのお墓参り

マン・レイのお墓越しのモンパルナスタワー

この写真はモンパルナス墓地にあるマン・レイのお墓越しに見た霧に煙るモンパルナスタワーだ。そこにパッチワーク的にマン・レイのお墓の写真をはめ込んでみた。写真になにか加工したくなるのはシュルレアリスムの写真家マン・レイのお墓の紹介だからかもしれない。

キムヨナの来ないパリ旅行になると決まってから、いくつか別の目的を考えた。そのなかのひとつが若いころお世話になった人々のお墓参りだった。お世話になったといっても面識はもちろんなく、多大なる文化的影響を与えてくれた芸術家たちのお墓参りだ。

パリには大きな墓地がいくつかあって多くの芸術家が眠っている。観光目的での墓参り客も多いそうだが、一般の方も眠っている純粋な墓地なので静かに過ごす場所といえる。

今回はモンマルトル墓地とモンパルナス墓地を目指したが、初日のモンマルトルでは雨が降りはじめたりトラブルに見舞われたりしたため気力が萎えてしまい墓地のなかには入らなかった。

モンパルナス墓地には三日目に訪れた。ここも広いので著名人全部を回ることが出来ず、何はともあれマン・レイのお墓だけは行きたいと思った。

その途中に詩人のシャルル・ボードレールのお墓もあったため、ついでと言ったら失礼極まりないが、お参りした。先客に若いフランス人男性がいた。メトロの切符が大量に“ふりかけ”られていてひどく散らかった印象の墓だった。非常に見つけやすい区画にあり、ここだけ完全に観光地の様相でちょっと可愛そうだった。

マン・レイのお墓はボードレールのお墓の近くにあるはずだった。墓地の入り口の地図をデジカメで撮ったりガイドブックの地図を切り取って持っていたが、どうにもこうにも見つからない。あるはずのブロックを何周しただろうか。

ボードレールのお墓を見たときの観光地的な荒れ方があまりに強く印象に残ったので、きっとマン・レイのお墓も似たような状態なのではないかという先入観があったかもしれない。そういうよく言えば華やいだお墓を探していて見つからなかったように思う。

最終的にはギブアップ寸前でポケットWi-Fiを起動しスマホでお墓の写真を探した。フランスのお墓はひとつひとつの形が個性にあふれているので形がわかれば有益な情報になると思ったのだ。その結果見つけることが出来た。インターネット時代はありがたい。

そこで見つけたマン・レイのお墓は非常によく手入れされていて美しい花が手向けてあり静謐そのものだった。ボードレールとは大違いだ。そのお墓のイメージはまさにマン・レイという芸術家のたたずまいとオーヴァーラップしてうれしかった。

シュルレアリスムにはまった若き日の私にとってマン・レイという写真家は特別な存在だった。ずいぶん前にデザイナーのH嬢を誘って渋谷にマン・レイの写真展を見に行ったことがある。個人的にはとても興味深い写真展だったのだが、あまりにもマニアックかつ地味な写真展だったので二人ともだんだん無口になっていった思い出がある(笑)。

最初の写真は私のようにマン・レイのお墓参りをしたい人には重要な情報源になると思う(笑)。とにかく地図だけではわかりにくい奥まったところにあるマン・レイのお墓だが、モンパルナスタワーとの位置関係やお墓の形から見つけることが出来るはずだ。

この日、モンパルナスタワーの最上階からパリのパースペクティブを拝もうと勇んで出かけて行ったわけだが、こうして見上げたタワーの最上階は霧のなかであり、昇っても景色は見えないと判断した。それでこの後の予定を変更し、ザ・パリな観光地を目指そうと思い立って850周年のノートルダム寺院を目指したのだった。

マン・レイ風にマン・レイのお墓を

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