糖質制限で6年6ヶ月ぶりの体重減
趣味で始めた糖質制限ダイエット。10月22日朝の体重計の数値は、2006年4月15日につけた直近安値をついにブレイクした。といっても100グラムだけだが(笑)。過去最高値からすると6.5kg減、糖質制限を始めてからは3~3.5kg程度の減だ。
感慨もなくはないが飛び上がって喜ぶほどでもない。なぜなら糖質制限ダイエットを始めてから一ヶ月ちょっと経ち、この日がそう遠くないことは分かっていたから。それほど糖質制限ダイエットは私にとって確実性の高い方法だった。
さらにここが最終目的地でもない。まだまだ始まったばかりだ。特に運動するわけでもなく、薬を飲むわけでもなく、ただ糖質の摂取を少なくするという生活習慣の変更だけ。
目標達成したらやめて結局リバウンドするという通常のダイエットまがいの取組をやらず、糖質制限を普通の生活習慣として身につければ、ダイエットだけに留まらないメリットがあるような気もしている。
科学の力をこんなに身近に感じたことはあまりないような気がする。糖質コントロールのメカニズムは納得できる内容だった。
食後血糖値に注目するというアプローチそのものが割りと新しい考え方のため、古い頭の医者や栄養士にはまだまだ受け入れられないヒトも多いようだ。また日本人は生まれたときから白米を主食としているため、それをやめるのは精神的な抵抗もあるだろう。ある種の洗脳ともいえる。あるいは新説には慎重のうえにも慎重な専門家もたくさんいることだろう。
それはそれでかまわないと思う。しかし新たな臨床や実験によるエビデンスが旧説を覆すことはどんな分野にもあることだ。
特にダイエットなんてのは個人的なものであり、ビールを飲み白米を食べ食後のスイーツに幸せを感じるヒトにはそれが正しい生き方に違いない。
生活習慣病は相場によく似ている。私の尊敬する相場師のひとり、エド・スィコータ曰く「誰もが相場から欲しいものを手に入れる」という。まさに生活習慣病も同じだ。
炭水化物を過食している人々が糖尿病になるべくしてなるのも個人の選択の結果だと思う。糖尿になる前に事故で死ぬかもしれない。だったら好きなように食って太って生きればいいじゃないか。3食しっかり米を食べ薬も飲み適度な運動を続けたい人はそうすればいいだけの話だ。やりたいようにやって生きることが一番幸せだろう。
たまたま私には糖質制限が一番簡単で科学的で実際に結果が出る方法だった。運動なんてしたくない。しても続かない。今年1月には「健康のために運動すべきか否かをディベート思考してみる」なんて記事も書いていた。
●ダイエットのための運動はハムスターに似てる
糖質制限ではダイエットのための運動をする必要がない。これは理にかなっていると思う。これに関して面白い話しを見つけた。
ツイッターで糖質制限本ばかり読んでいてもう読むべき本がないと書いていたら、フォロワーさんから『ヒトはおかしな肉食動物』が面白いと教えてもらって読んだのだが、その中に穀物をよく食べるネズミやハムスターの話が出てくる。
ハムスターが回転カゴのなかを延々と走っているのを見たことがあるだろう。あれは好きでやっているわけではなく「余剰エネルギーの放散」のための本能らしいのだ。穀物の過食によって生じた過剰エネルギーをこうして放散しないと肥満になってしまうのだ。
このハムスターの運動はまさにこれまでのダイエット理論そのものに思えた。炭水化物を過剰摂取することを肯定し、その過剰さを運動によって放散させることでカロリーを使い(そのためのムダな時間も使い)減らしていく。過剰に摂ったカロリー以上の運動をすればやせられるのは一見理にかなっている。
しかしその運動は何も生み出さないし、ハムスターのような本能による行動でもない。本能でないのはなぜなのか。たぶんヒトはハムスターと異なる代謝システムで生きているからだ。穀物を食べなくても良い肉食動物だからだと思う。
摂取した炭水化物(糖質)を使い切り、さらに脂肪も燃やす運動を続けるのは非常にキツイ。現代のように、気をつけなければ必ず糖質を摂りすぎてしまう世の中ならなおさらだ。しかもそれに費やす時間はただキツイ運動のためだけで失われる。
しかしそんな運動をしなくても、そもそもその運動を必要とした原因である糖質を摂らなければ、もともと備わっている代謝システムが体内の脂肪を燃やしてくれる。ハムスターのように運動しなくても、ヒトの代謝システムはそのように出来ているからだ。
農耕文化が人類の発展を生んだのは確かだが、発展しすぎた人類は発展しすぎた体型になってしまった。過ぎたるは及ばざるが如し。もう一度、肉食動物としてのヒト本来の食生活に戻って、発展しすぎた身体もリセットしたほうがいい人類はたくさんいると思う。
薬でコレステロールを下げたり高脂血症を防止したりする前に、糖質制限するほうが身体にいいのは当たり前だ。糖質を制限するというより過剰に摂取しすぎた糖質量をヒトに優しいレベルに抑えるというほうが正しいように思う。
糖質制限を始めると、いかに身近に糖質があふれかえり、それらを無意識に摂取しているかに愕然とする。無意識なうえ、数十年後でなければその過剰摂取による弊害(糖尿病など)に気付けない。普通に生活しているだけで糖質を過剰摂取してしまうのは現代日本社会の怖さだと思う。
いったん体重をリセットすれば、また農耕文化に戻ったっていいと思う。一度糖質制限を経過することで理解力のついたヒトなら、おそらく完全に元には戻らないだろう。適度にコントロールして美味しく食べるのが一番いい。そんな糖質制限という生き方を一度は経験してみるのも、ヒトとして有益だと思う今日この頃だ。
もっとも産業医に糖質制限を勧められたら反発しそうだから、産業医には古いダイエットを説き続けてほしい(笑)。
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コメント
2年前俺も糖質制限ダイエットで1週間で3キロ痩せたよ。3年前76キロあったのが、著者ストレスで70まで落ちた。その後著者から解放されて73までいったんだけど、糖質制限ダイエットで今は68。でもここから何をしても落ちない。まあ頑張ってください。
投稿: ギター小僧 | 2012/10/23 12:04
それ以上下がらないのは適正体重になったんじゃないの?もともと少食だし。維持出来てるのは素晴らしい。ストレス減らすほうが大変だw
投稿: ポップンポール | 2012/10/23 12:37