林輝太郎氏逝く
相場の話を書くと有象無象が寄って来るので書きたくないのだが今日は特別。林輝太郎さんがお亡くなりになった。享年85歳。私にとっては恩師の訃報を聞いたような気分だった。
相場技術論の林輝太郎さんの著作はほぼすべて読んでいる。他の相場関連書籍とは明らかに異なるオーラを発していた。私にとっては文学を読んでいるような感覚もあり「相場師スクーリング」などは何度も読み直す。
最近の書店に並ぶ相場関連の本には読みたくなるものがほとんどない。マニュアルのようなものか、基本的に有象無象が書いた有象無象向けの本が圧倒的に多い。私が感銘を受けたような書籍群はほとんど姿を消していた。
書店の棚を見るたびに「これがそうなのか...」と思う。これが素人を釣る時代の光景なんだなとわかった。昔から素人を釣るような書籍群ばかりだといわれていた業界だが、まさにいま荒涼たる砂漠のような光景が書店の棚に広がっているのだ...。歴史は繰り返すんだなと実感する。
林輝太郎氏の著作から何を感じ何を受け止めるのかは人それぞれだと思う。その文体が嫌いだという人もいた。読む側を選ぶことは確かだと思う。
私はお目にかかったこともなく、林投資研究所にも行ったことがない。20日にあるお別れ会にも行かないけれど、林輝太郎氏の著作はいつでも手に取れる場所にいまも置いてある。
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