選んでいいかなぁ?いいとも!いやオフコース!10選
今年の夏はとにかく暑かった。9月になっても連日連夜、猛暑猛暑でつらかった。それが2日前急に涼しくなりクーラーがいらない夜明けを向かえた。ツイッターで思わずオフコースの「秋の気配」のYouTubeをリンクした。
そこにtakさんからリプをもらって、あれよあれよという間に(かなり誘導的ではありましたが )ブログで「オフコース10選」をやることに。ひとくちメモでは中島みゆき、YMO、松田聖子に次いで4組目になりますか。共同開催はYMO以来ですね。というわけでサクっと選んでいいかなぁ!?いいともー!じゃなかった、オフコース!(ダジャレかよ!)順不同でいきましょう。
泉谷しげるの名曲に「眠れない夜」(1974年)ってのがありますが。小田さんの「眠れぬ夜」(1975年)のほうが後だけに何か意識してるとこあったのかな?小田さんは泉谷の「春夏秋冬」(1972年)をリスペクトしてるし、ミュージシャンとしての泉谷の才能を見抜いていたのかもしれない。オフコースの「眠れぬ夜」はチェンバロの音がキャンディキャンディみたいだなと思った記憶がある。「愛のない毎日は自由な毎日」という色男ぶりに卒倒しそうになったものだ(笑)。
「秋の気配」はこの企画の発端だから選んだわけじゃなくて、やっぱ初期オフコースの名曲でしょう!夏から秋へ移り変わる季節感はオフコースのイメージと合い過ぎっ。ただ、夏!とかクリスマス!ってのと違って、とらえどころのない季節なのでビッグヒットにはつながらない面があったかも。この曲はアコースティックでもバンド編成でも出来る名曲。
「夏の終わり」もある意味「秋の気配」なんだけど(笑)、印象的なメロディのコーラスで始まる。イントロなし。シンプルだけどインパクトもある。センスを感じるよね。副旋律の鈴木康博もGoo!テンポもミディアムで夏の終わりのけだるい感じがいいなぁ。この曲のポイントは最後の大サビに行く前の でもあなたが私を愛したように ってとこ。ここのEmが効いてるねぇ~。タメるねぇ~みたいな。
ボブ・ディランのカヴァじゃありません。小田さんのオリジナル。こっちはイントロのツインギターが印象的。CM7のツインギターで始まるなんて、それだけでオフコースだなぁって思うよ。オフコースはCM7のイメージ(笑)。バンドサウンドになってるのがすごい。
他の選曲よりはマイナーかもしれないけど好きな楽曲です。これサビのコードがほぼ1音ごとに違っててギターで練習した。歌詞も割と具体的で、別れの先にある未来へ進んでいく意志を感じさせる。小田さんの歌詞のなかには結構硬派なものも多くて、それは1980年代前期の空気感に通じるものがあると思う。バンドとして大きくなって行くオフコースに対するいろんな思いがあったのかもしれない。
この曲は1979年だから、この後生まれた子どもたちも既に30歳(笑)。ちゃんと育ってますか? 頼るもの何もない あの頃へ帰りたい って予言の歌か?ま、冗談はともかく。テーマが大きい。こういう大きいテーマの歌を名作として残せるのはやっぱ才能なんでしょうね。歌ってる世界は大きいのに歌ってる人がショボイとちょっとって思うしね。身の丈が大きくなったオフコースの記念碑のような歌だと思う。
鈴木康博、やっさんの曲から「いくつもの星の下で」です。ギタリストのセンチメンタルな部分が色濃い名曲。小田さんの曲が圧倒的に多くなって行くオフコースのなかで、やっさんもキッチリいい仕事してるなぁと思える曲。「でももう花はいらない」とともに大好きなやっさんの曲です。
そしてラストは「愛」の歌を3曲選んでみました。オフコースといったら愛でしょ、愛。どれを選ぶかほんと迷った!
「愛を止めないで」は歌いだしがやっぱりいい。ピアノのタラララーララー(ミドミソーミドー)ってアルペジオもいいけど、弱起の曲で始まるピアノのミソドに続いてベースの低いドの音が来て一拍あって 歌 優しくしないで(ミミミミミミミーレレー) とくる別ヴァージョンとか、導入がめっちゃ工夫されてると思ったな。対位法的というか建築的というか。
「眠れぬ夜」はいらない もういらない なんて歌っててアンサーソング的な面もある。愛のない自由な生活はやめて愛を止めたくなくなった小田さん...。振り子が振れてるね!
「愛の中へ」は、YouTubeからあえて武道館コンサートの映像を選んできましたけれども。ライブ栄えする名曲だよね。構成はオフコースの王道。そういう意味じゃひねりのないストレートの直球。歌詞もど真ん中ってことだよね。メガヒットはこうでなきゃね。
「時に愛は」はストレートな愛の世界から一歩引いて現実的になった曲(?)。サビも伴奏がザザッザザッって感じに不安感を煽る。こういう時期もあるよね(笑)。でも最後は あなたは僕のことを信じることに決めて なーんて上から目線の小田節が炸裂!このある種父権的な上から目線が小田さんのハイトーンで歌われることのギャップにオンナは弱いんだよ!(マジっすか?)中島みゆきさんのみゆき節にもギャップがあったわけだけど、何らかのギャップを前面に打ち出して嫌がられないパーソナリティが売れる法則のように思うな。
以上で10選です。迷ったなぁ。迷った。最初は初期の曲が多かったけれど、削っていくうちにバンド編成になってからの曲が盛り返してきた。やっぱ武道館コンサートが大きい。実家にVHD(!)があったからね(笑)。
●感想戦
オフコースって、分散コードとか多いから、そういうコードをオフコースで覚えたんです。ピアノで弾きながら。それまで松山千春とか中島みゆきでコードを覚えてたんだけど、オフコースを知ってから楽器演奏という面では個人的にプラスが大きかった。
ハーモニーにしても建築士らしい構築法のように思えた。メガヒットを飛ばすようになってからは、そういう基礎的な部分を脱構築してわかりやすく提示してみせる苦労が小田さんにはあったような気がする。
バンドのメンバーを迎えることで小田さんは大衆性を学習し身につけたようにも思う。最初に聴いて意見を言ってくれる音楽のプロかつリスナーとしてのメンバー。それが結果的に大成功につながったのではないか。
なーんて深読みのクセが出たところで終わりにしよう。次は誰の10選になるのかなぁ。ポッキーCM10選はムリだよー>takさん。
| 固定リンク | 0
コメント
選曲お疲れ様です!僕もやり出したら夢中になっちゃって、金曜日が休みだったのをいいことに一気に記事作っちゃいました。
けっこう被ってますね・・・。「夏の終り」が被るとは思わなかった。でも音楽的ルーツにフォーク色が強いポップンポールさんと、ロック色が強い僕の差が出てる感じはしますね。演奏する側からの分析がさすがです。あーっ、「愛をとめないで」弾きたくなってきた!
でも今回の10選でアンチオフコースとか言ってたくせにかなり聴いてることを実感。僕の選外は「風に吹かれて」、「愛の中へ」、「YES,YES,YES」かな。「さよなら」は絶対にない(しつこい)。
次回は何しましょう?思いついたら声かけてくださいね!
投稿: tak | 2010/09/18 11:04
どうも。ボクも今回最終選考が17曲になった時点で「Yes・No」も「さよなら」も入れてませんでした。たぶん理由は違いますけど(笑)。
苦い思い出って意味じゃ「さよなら」は昔から高すぎて声が出ないという苦さはありましたが
。
次回については、またなにかひょんなきっかけでってのがいいかも~ですね。
投稿: ポップンポール | 2010/09/19 11:04
はじめまして
選曲お疲れ様でした(^^ゞ
自分が10曲選ぶとしたら・・・と、いろいろ考えてみたけど、どう考えても絞れません。でもポップンボールさんと大体被ってますよ。「風に吹かれて」は絶対外せないし、この季節とあれば「秋の気配」も。で、「いつもふたり」「夜はふたりで」を入れたら、12曲になってしまう(^^ゞ
解散近いころ、下関でコンサートがありまして、その時の1曲目は「NEXT~僕等がいた」でした。
オフコースについて書き始めると止まらないので、この辺で。これからもよろしくです。
投稿: あみーご長嶋 | 2010/09/25 10:46
あみーご長嶋さん、はじめまして!というかツイのフォローありがとうございます(
)。
オフコースお好きなんですねぇ。「NEXT」もいい曲ですねぇ。いやー同世代だなぁ(笑)。
ボクは高校時代の自主制作映画でオフコースの曲を使ったりしてました。著作権とかにうるさくない時代の話ですけど...。
また何かの10選を唐突にやることもあると思うんで乗れるときはぜひ乗ってください!ツイのリプもぜひ(って人ごとじゃなくリプの遅い私ですが...)。
投稿: ポップンポール | 2010/09/25 21:27