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2010.09.05

K-POPがGSならチャン・ギハはURCか

8月22,29日とシネマート新宿で開催されたシネマート塾。K-POPの伝道師・OLD HOUSEの古家正亨さんを迎えてトークイベントが開催されました。ボクは2回とも前から2列目に座ってましたが周りはまさに韓流ファンのマダム一色(笑)。いわゆるかつての韓流ブームを彷彿とさせる客層に、根強い韓流ブーム(というか古家正亨ペン)の存在を確認しました。

初日は韓国映画に見る現代韓国社会事情、二日目はアイドルだけじゃないK-POP事情について、大変興味深く面白いトークを聞けました。今回はマジメな話を中心にということで、様々な韓国の社会事情が語られました。

韓国の音楽業界市場の“惨状”はかなり深刻なようです。いまだに1年前のドラマのサウンドトラック1集、2集が大手CDショップのCD売れ行きチャートに入っているという現実。その他はほとんどがアイドルだそうで、さらにCDの中心購買層が日本人観光客だという話。

またライブできるハコの少なさは日本にいると想像できないレベルのようでした。ただ、事情は徐々に変わって来ているようで、興味深かったのは漢江に架かる橋の上にライブハウスが出来たりしてる話。

橋の上といっても橋の上側(陽のあたる側)はカフェ等が並び、橋の下にぶら下がるように作られてるハコがあるそうです。床が強化ガラス(sign01)で、日本でいうと鳴門の渦潮が見える鳴門大橋のように床下に川が流れているという、高所恐怖症のアーティストには演奏できない(笑)面白スポットのようです。

●韓国のインディーズシーンが面白そう

現在の音楽シーンをアイドルが牽引しているのは確実ですが、一方でホンデ(弘大)を中心に熱いインディーズシーンが形成されているというお話も面白かったです。古家さんによると、ホンデは90年代の「シブヤ系」を思わせる勢いがあるとのこと。芸術分野の最高学府・弘益大学(ホンイク大学)周辺には、エッジの利いたアーティスト連中が集まっているということでした。

歴史の必然だなと感じたものです。古くはモンマルトルの丘もそうですし、例えば同じ渋谷でももっと古い時代の「百軒棚」文化というものもありました。影響力の大小は様々でも、世界中にそんな発信源となる場は無数にあると思います。拓郎を生んだ広島フォーク村とか。

才能ある若者がどこからともなく集まって新しいカルチャーが生まれていく“場の力”が確かにあります。もしかすると才能ある若者が集うのではなく、その場に集ったがために才能が芽生えていくのかもしれません。そういう“場の力”がホンデにもあるのではないかと思った次第です。韓国のインディーズはいまや時代の最先端を行くイメージがあるそうです。

●別の意味で中毒性のあるチャン・ギハと顔たち

そこでチャン・ギハです。紹介されたアーティストの中でもっとも気になったアーティストです。イベントで流れた映像をYoutubeで見つけたのでとにかくまず見てみましょう。「月が出た、行こう」という曲です。

ひと目でK-POPアイドルではないことがわかります(笑)。でもそれ以外は「いったい何なんだこれは?」という反応がシネマート塾の会場を包み込みました。明らかに韓流マダム向けではない(coldsweats02)。しかしこのなんともいえないリフレインが頭に残ります。

この映像はインディーズのために映像を撮ってくれるCyworldの企画で、予算20万円で一発撮り、会場・出演者は自分で探せ、そのかわりインターネットで流してやるというものだそうです。ここで口コミで人気が広がりメジャーを通さずに1万枚のCDを売り上げたとか。

ボーカルのチャン・ギハはソウル大学出身のエリートで、家族から「はやくちゃんとしろ!」といわれながら音楽活動を続けているらしいです(笑)。70年代の多様な音楽に韓国歌謡のエッセンスを取り入れた感覚が受けているようです。彼らの成功がインディーズ市場という存在を一気に知らしめることになったようです。

ボクはちょっと前にK-POPはGSであると言い切りました(笑)。東方神起はタイガースだと。その流れからすると、日本でポストGSといえばURC(アングラ・レコード・クラブ)であり、チャン・ギハはまさに韓国におけるURC的なムーブメントだと捉えてみたいわけです。

URCもアングラとは言いながら、現代から見れば日本のフォークムーブメントの先駆けといえます。多くのメジャーアーティストが生まれました。インターネットのなかった当時と現代とではその流通形態は当然異なりますが、共通項である口コミによるインディーズの拡大もまた歴史の必然であろうと思います。

チャン・ギハはこの秋日本デビューするそうです。どのような受け入れられ方になるのか想像もつきません。しかし多様な日本の音楽シーンはどんな音楽でも受容できる裾野を持っているので、アジアのインディーズアーティストの登場は新しい風になる可能性を感じます。

K-POPアイドルのエレクトロニカには繰り返して聴きたくなる中毒性がありますが、チャン・ギハの楽曲にもタイプはまったく異なるけれど、なにか底知れない中毒性があるような気がして、この動画を何度も見てしまっている自分がいます。かつてフォークソング狂いのバカ息子だったボクの音楽脳に響く何かがあるのです。

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