google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg 最終回を待てず小説「八日目の蝉」購入: ひとくちメモ

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2010/04/24

最終回を待てず小説「八日目の蝉」購入

先週全6話中の4話目が放送されたドラマ「八日目の蝉」。その放送が待てずハードカヴァの小説も購入して、先週末一気に読んだ。オビにも書いてあったが、確かにページを繰る手が止まらない!

あまりハードカヴァの小説を買わなくなって久しい。ましてやドラマや映画の原作はほとんど買わない。基本的に映像作品が好きで原作に戻ると、どうしても映像のイメージが崩れてしまいがちだから(逆もまた然り)。でもそれは食わず嫌いなのかもしれないと今回思った。

「八日目の蝉」は小説とドラマとで手法が異なり、その技巧的な部分の面白さみたいな面にも興味を惹かれた。

小説の第1章は主人公希和子目線。小見出しがすべて日付になっていて、希和子の逃亡の軌跡が時系列に展開する。一九八五年二月三日から一九八八年九月十九日まで。3年7箇月と16日。それがこの偽装親子の親子関係のすべて。

第2章は成長した薫(本名・恵理菜)目線。記憶の断片でしかない当時の生活、雑誌記事でしか知らない誘拐犯との生活。そしていまその誘拐犯と同じように不倫をし子どもを身ごもってしまった薫(恵理菜)の現在。

このように、第0章(プロローグ)、第1章、第2章(+エピローグ的な最後)の構成は、全体を通しての「起承転結」にはなっていない。主人公の起承転結の物語は第1章で完結しており、第2章はその行動を(読者が)考えるためのナビゲーターとして薫が薫の現在の目線で検証しているかのようだ。まるでスジナシのような構成なのだ。

ドラマではこの構成を大胆に「起承転結」のドラマにして描いている。獄中にいる希和子(檀れい)が回想するかのような導入部。その語り口も盗んで育てた薫への手紙といった趣きで、“幸せな”逃亡生活の映像へと導く。ディテールは小説と異なるが、そのドラマ仕立ての脱構築が小気味いい。

現在の薫(北乃きい)も毎回少しずつ登場し、逃亡生活当時と現在とがクロスオーバーする。小説の第2章を少しずつ織り込みながら第1章の物語が進んでいくわけだ。ひと気のなくなった「エンゼルさんの家」が痛々しい。

なるほど全6話というのはこういうつくりなんだなぁ。プロローグ+起承転結+エピローグ。まさに全6話だ。小豆島行きそのものが「転」だったのか、次回(第5話)予告にあった希和子逮捕こそが「転」なのか、そこは視聴者各位で好きに捉えればいい。

こんな構造(手法)の違いを語りたがるのは、おそらく女性読者や視聴者よりも男性的特性からなんじゃないだろうか。「八日目の蝉」の物語は、女性の女性による女性のための物語という感じが強いのだけど、女性だけのものじゃない、ドラマ好きがはまれる要素がこんなとこにもあるってことを書いてみたかった。

あとついでにこれも男性目線ですけど、檀れいって不倫が超似合うよね。前回エンゼルさんの家の役者さんがすばらしすぎるキャスティングだったことを書いたけど、檀れいと不倫の相性もバッチリだ!明らかに不倫顔だな。

女優には正妻が似合う人と愛人や不倫が似合う人がいる。そのなかにも幸せな正妻、不幸な正妻、幸せな愛人(これはシチュエーションそのものがあまりないが)、不幸な愛人などいくつものカテゴリに分かれている(笑)。いま檀れいは不倫させたい女優のトップグループだ(何の話やねん!)。

思いついたときだけ「ひとくちメモ」に登場する(頭おかしい)ボクのスキスキ女優アワード2010では、幸せな正妻で賞が該当者なし(幸せな正妻なんてドラマ見たくない )、不幸な正妻で賞は木村多江と奥貫薫がダブル受賞、幸せな愛人で賞は三浦理恵子、そして不幸な愛人で賞が檀れいだ!(もちろん実生活は知りません!)

ちなみに「八日目の蝉」でもいい演技を見せてくれた坂井真紀は不幸な独り者がよく似合う(笑)。本日14:00からのNHK土曜スタジオパークにご出演されます。番組サイトに坂井さんに番組内でやってほしいことのアンケートがあったので、コマ回しに一票投じました(笑)。ドラマでコマ回してたシーンがうまかったので。特撮じゃないよねってアンケートに答えてみました。やってくれるかな?

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コメント

土曜スタジオパークのサイトにボクがコマ回しに投票したときのメッセージが掲載されてました。ヤッター(

でも得票数1位はけん玉でした...。

仕方がない。録画してるドラマでコマ回しシーンをもう一回見よう。

投稿: ポップンポール | 2010/04/25 09:58

コメントするのお久しぶりです~^^

八日目の蝉、男性の目から見ても面白く感じるのですね。
私も欠かさず見てます~。本を読んでいないので、来週がどうなるのかドキドキしちゃう。
昨日は島男の岸谷五朗さんにしびれましたわ~


>不幸な正妻で賞は木村多江と奥貫薫がダブル受賞、幸せな愛人で賞は三浦理恵子、そして不幸な愛人で賞が檀れいだ!


ポップンポールさんの女優評価には大笑いさせていただきました。坂井真紀=不幸な独り者に私も激しく同意!

投稿: ぶんぶん | 2010/04/28 07:41

ぶんぶんさん、こんにちは。

八日目の蝉はほんとに毎週待ち遠しいです!

原作とはエピソードの見せ方とか人物設定が結構違うので、小説を読むとその違いも楽しめますよ~。

ドラマ版は最初から希和子が獄中にいるとこを見せて回想してるという割り切りが成功してると思いましたね。ネタバレしてても楽しめる刑事コロンボシステム(笑)。

ボクがまだ学生だったらドラマの作法と小説の作法の違いというテーマでレポート書きたくなる物語でした。

> ポップンポールさんの女優評価には大笑いさせていただきました。

光栄です
女優を分類するのが好きで好きでたまらない女優分類フェチなもので
でもその分類を突破していく坂井真紀みたいな活きのいい女優も大好きです!

投稿: ポップンポール | 2010/04/29 07:07

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» 「八日目の蝉」第5話視聴直後のドキドキ感のまま書いてみる [ひとくちメモ]
いやはや、希和子(檀れい)が捕まる瞬間までのドキドキ感はたまらない時間だったなぁ [続きを読む]

受信: 2010/04/27 23:45

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