google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg 今年のトイレ本大賞!: ひとくちメモ

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2009/12/29

今年のトイレ本大賞!

毎年やってるわけじゃないトイレ本大賞。最近は何を買うか決めて本屋に行くことがほとんどなくなった。そういう本はネットで注文する。しかし本屋で本に囲まれたい衝動は抑えきれず、フラフラと吸い寄せられてしまう。そこで偶然に出会う本に運命を感じてしまうのだ。

買いたい本を決めていないから本屋のなかを徘徊する。そこで見つかるとうれしいのがトイレ本だ。トイレを紹介する本ではない。トイレで読める本だ。ボクのなかにはトイレ本という確固としたジャンルが存在する。本屋さん大賞と同時にトイレ本大賞をやって欲しいと切に願う今日この頃なのだ。

トイレ本は、“通勤本”よりももっと短く区切ることが出来、さらにできるだけ精神が沈まない本で、さらにサラっと読めるだけで終わらず考える余地がある本である。トイレは思案所ともいうし頭をめぐらせる本がいい。

トイレは物理的な存在を排泄しながら精神的存在を取り込むという崇高な営みの場だ。身体の中のバランスが物理的存在より精神的存在に傾く。トイレ本を読み終わった後、次にトイレに行くときに「何を読もう?」と真剣に悩む。

その点、電車のなかはダメだ。電車で物理的存在を排出すると逮捕されるかもしれない。忘年会シーズンにはたまに物理的存在の排出を試みる輩を見かけるが、彼らには同時に精神的存在の取り込みが出来ていないのが残念だ。念仏でも唱えながらやってみて欲しい(いや、やるな!)。

トイレで読める本は本屋でないと見つけにくい。パラパラと立ち読みしないと、トイレ本の資格を与えられない。適度な章立てと文字量は個人個人でも異なると思う。さすがに高木美保さんのように一日中トイレにいてお茶するほどツワモノじゃないが、それなりに長時間トイレで考えたいタイプだ。

最近見つけたなかでは、「もったいない主義」(小山薫堂著/幻冬舎新書)が面白くてトイレにピッタリ!著者は放送作家(我々世代には“あの”といいたい「カノッサの屈辱」)兼コンサルティング兼大学の先生兼映画脚本家(いまの時代に“あの”といいたい「おくりびと」)兼...というマルチな才能の持ち主。

最初にご自身の会社の受付兼パン屋さんの話が出てくるのだけど、「受付兼パン屋」をほんとにやってるとこがいいし、それがつかみになるくらい引き出しが豊富なんだなとわかる。ワクワク感があるよね。そこからブランディングについての講義の話になる。その授業もまさに番組企画のような感覚で作られているのだ。

まさにトイレの時間を「もったいない」と読書にあてるにはピッタリの選定だった(笑)。

この本の前には阿久悠さんの「歌謡曲の時代」を読んでいた。このエッセイも短くて興味深くてトイレ本としてかなり良かった。歌謡曲はいまマイブームだ。その前は大山康晴著「勝負のこころ」。将棋はできないけど棋士の本を読むのは好きだ。その世界に詳しくない分だけ想像力を働かせて別の人生に置き換えて読める。こういう本はそこがいい。

トイレットペーパーが切れてもなんとかなるが、トイレ本が切れると禁断症状が現れる。しかしいいトイレ本はそうそう見つからず、そういうときには雑誌でつないでる。毎年トイレ本大賞があれば、その悩みが解消されるのだが。

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