エンケンがノッている。ウィッス!
今クールのドラマで異彩を放つ2つのドラマ。CXの「不毛地帯」とNHKの「外事警察」に、これまた異才の俳優エンケンがご出演。ボクがエンケンっていったら遠藤賢司を指す場合が多い。だが遠藤賢司は異才には違いないが、純音楽家だからたぶんドラマには出ない(笑)。今日のテーマはもうひとりのエンケン、遠藤憲一だ!
いやー、この人が出てくると迫力があるよね。画に力がある。昨日の「不毛地帯」でも、第三次中東戦争勃発のニュースで物資を買いまくる場面とか。顔をくしゃくしゃにして狂乱の買い。そしてその後、完全敗北によって放心状態。動も静も画になる男、それが遠藤憲一だ。
「外事警察」ではまだあまりしゃべっていないが、その存在感はすごい。警視庁警備企画課理事官という役だが、これから警視庁内部の敵対の構図のキーマンになっていきそうだ。
簡単にいえば「悪役顔」なわけだが、単なる小悪党じゃ収まらない顔だ。そして複雑な背景を持つ役にはまる。
「不毛地帯」では壱岐正(唐沢寿明)側から見れば悪役だが、驚異的に仕事熱心な商社マンだ。壱岐の娘と付き合ってる息子だって傍目に見れば立派に育ってるじゃないか(笑)。
「外事警察」だって警視庁のお偉いさんだぞ。だけど主役の住本健司(渡部篤郎)を内部から追い詰めるという役のようだ。
ゴールデンタイムやプライムタイムの重厚なドラマで、こういう複雑な役に次々と遠藤憲一がキャスティングされるのはたまたまじゃないはず。やはり今年はなんといってもテレ東「湯けむりスナイパー」の主演が大きかったような気がする。
今年のドラマアワードをやれば(ボクの妄想のなかでの話だが)必ず賞を複数取ることが確実なドラマ、それが「湯けむりスナイパー」だ!
元殺し屋だがその過去を隠して温泉宿で働く源さん。何の変化もなさそうな温泉宿で繰り広げられるなんともいえないゆるい雰囲気の日常のなかで、暗い過去をもつ源さんは過剰にその日常のすばらしさを実感するのだ。そしてたまに昔の自分が顔を出し自己嫌悪に陥ったり、事件を解決したりする。そのズレ加減が面白い。そして遠藤憲一でなければ出来ない究極の複雑な役だと思う。
そもそもはやりすぎコージーのヒガシノリおすすめの漫画だった。それに乗っかるカタチでテレビ東京がドラマ化に踏み切ったんだ。たぶん(笑)。ヒガシノリの紹介では、漫画の源さんはどーでもいい日常を格言にして語る(その格言もかなり現実とズレてる)のが面白かった。重々しく語っているのだが別に内容のない語りなのだ(笑)。
ドラマではそういう不条理さを笑うというつくりとはちょっと異なり、源さんと周りの人々とのつながりがうまーく描かれてて、ドラマとして成立してたのが逆に良かった。クレイジーケンバンドの主題歌「山の音」もかっこよかったし。
今年の遠藤憲一を語る上で絶対に外せない「湯けむりスナイパー」。「不毛地帯」と「外事警察」のエンケンを見ながら、これは記録しておかねばと思った次第だ。
この記事を書くために「湯けむりスナイパー」の公式サイトを確認したところ、2010年1月2日の23時からスペシャルが放映されるんだって
危ない危ない。こんな情報取り忘れたまま田舎に帰ってたら泣いちゃうよ!テレビ東京深夜だから山口県じゃ見れないかもしんないし...。「湯けむりスナイパー」はドラマも超オススメです。ゴッドタンファンにはうれしい谷桃子も出演してます(笑)。
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