google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg やっと出会えた「その木戸を通って」: ひとくちメモ

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2009/03/15

やっと出会えた「その木戸を通って」

日本映画専門チャンネルの市川崑監督特集で“幻の映画”と言われた「その木戸を通って」が放映された。3月中にまだ再放送が数回ある。これは必見の作品だ。

幻の映画といわれるのは、この作品がハイビジョン試験放送用に撮影されたもので、ほとんど人目についたことがない市川崑作品だから。昨年(2008年)日本初公開されたそうだが、作られたのは1992年のことだ。はじめから放映の予定はなかったそうで、NHKのBSで一回放送されたきりだった。

ボクがこの作品の存在を知ったのは、昨年4月に紹介したテレビカメラマン秋場たけお著「昭和テレビ風雲録」でだった。3億円の制作費を使って公開されない作品、それも巨匠市川崑の作品だというのがまずすごい。お蔵入りになったわけではなく、はじめから試験放送用の映像だったのだ。監督のギャラはハイビジョンテレビの現物支給だったそうだ()。秋場カメラマンの著作は、この作品を見る上でかかせないガイドブックとなった。

ハイビジョン黎明期。浅野ゆう子をいかに美しく撮るか。確かに美しかった 市川監督も満足だったようだ。ディフージョン・フィルターのにじみ効果もすばらしく、ハイビジョンを意識した撮影がされている。また何度か挟まれる木々の揺らめきや雨水の美しさもハイビジョンを意識したカットだったのだろう。

作品としても公開されなかったのがもったいない出来栄え。記憶喪失の女ふさ(浅野ゆう子)が平松正四郎(中井貴一)の元に突然現れる。ふさについては全編謎だらけだが、幻想的な映像とその謎とがマッチしていた。かぐや姫のような話だと思った。原作は山本周五郎。

浅野ゆう子は演技も良かった。記憶が戻りかけたときの別人のようなキッとした目。その後の魔法が解けた後のようなふさの表情。ほとんど二役のような感じ。それぞれ違う女優かと思うくらいの変化に驚いた。そして中井貴一!かっこいいねぇ。うまいし。いい役者だと知ってはいたけれど、実にいい。

いやー、観れてよかったなぁ。

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コメント

原作を購入したのでご紹介。原作は短編集に入っているので、なかなか発見するのが難しいと感じたから。アマゾンに商品リンクしときます。

アマゾンにも表紙画像がなかったので、ついでにカスタマー画像としてアマゾンにアップしときました。「その木戸を通って」の劇場公開宣伝オビ付画像で

投稿: ポップンポール | 2009/03/21 09:37

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