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2009.01.12

苦労を買わずに出来る新成人

「苦労は買ってでもしろ!」と良く言われたものだ。若いやつは苦労を知らないという、上の世代からのありがたいお言葉だったのだろうが、苦労してもロクな大人になってない彼らを見るにつけ、苦労知らずのバブル世代は彼らよりもっと劣化した日本人なのかもしれないとも思う。なかなか豊かですばらしい人格に育つのは難しいものだ。

今年成人になる人は1988-1989年に生まれた。まさにバブル絶頂時代だ。1989年12月に東証日経平均は38,915円87銭を記録し、翌年大発会からバブルは一気に崩壊へ向かっていった。そして失われた10年の長期低迷の日本で子ども時代を過ごした。

21世紀になると小泉政権が誕生し景気回復と言われた。しかしそれは従米新自由主義の始まりで、富の分配を大企業(それはグローバル企業とよばれたアメリカ型浪費依存企業だった)と外国資本へ偏らせ、国民は「イタミ」だけを押し付けられ、いつでも切れる労働力に格下げされこき使われる見せかけの好景気でしかなかった。これが新成人の10~16歳あたり。格差の開いていく様を体感してきただろう。

その後は、政権投げ出しによる選挙のない政権交代が続き、成人してみれば青年時代に小泉・竹中らによって作られた巧みなワナに嵌った日本が大不況への扉を開けたところだった。日経平均は1万円割れだ。年度末までに8万人以上の失業者が出るとも言われている。小泉を熱狂的に応援した層がもっとも裏切られてる。イタミに耐えた末路がこれだった。

この時代に小泉政権に熱狂していた大人の顔を絶対に忘れるな!彼らの失敗がいまの日本にしたのだ。だがいつまで引きずっていても何もはじまらない。彼らは何も考えずに小泉劇場に笑い転げていた。君たちは考えなければならない。人間は考える動物だったことを思い出そう。

●世界の未来と自分の未来。タイムスパンを意識する2009年

ここから10~15年不況が続くとすれば、新成人はもっとも多感かつ成長できる時代を不況のなかで生きていくわけだ。もっとも経済はバブルサイクルの繰り返しでしか持たないから、プチバブルは繰り返されるだろう。それは短期サイクルの繰り返しで、長期展望が必要な実業の世界がリスクに翻弄される。

実業のリスクが高まれば誰も製造しなくなるから、政府は金融規制強化して実業を保護せざるを得ない(ただしそれが労働の尊重につながるかは皆さんの政治意識次第)。新自由主義の放棄だが、それに気付いて実行できるまでに何年かかるか見当もつかない。それまでは右往左往しつつプチバブルが何回か繰り返される。

オレらバブル世代はこれからもプチバブルに翻弄されながら生きるしかないが、実業がない世界なんてありえない。どこかで政策転換の芽が出てくる(日本とは限らない)。競争よりも共生で生きる道を探る必要がある。苦労を買う必要のない世代は無気力になったら死が待っている世代だ。連帯して互いに役立つ実業を生み出すしかない。

オレの寿命はプチバブル時代の中で終わるというシナリオを持っている。社会民主主義が成功した新時代は残念ながら見られないだろう。新成人の老後あたりで実現していればラッキーだ。だが新成人は、そういう政策転換を目ざとく利用して実業の世界を再構築していって欲しい。

フロンティア精神で真っ当な社会民主主義国家を作り、次の世代にオレらバブル世代の失敗とその後の再生の物語を残す使命がある。カネに踊らされるバブルをいつまで続けるのかは、皆さん次第だ。

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