激変!2008年のクロス円を振り返る
年末恒例の行事にしております「今年のクロス円を振り返る」この企画。今年もココログにアップすることに。今年はちょっと早いですが、大勢はほぼ決まったってことで、今年もいってみましょう!「2008年正月に何も考えず目をつぶって買ったクロス円は年末どーなっているのか!?」。右画像はクリックすると大きくなります。
実は今年は半期でもアップしておりました。それだけ不穏な空気をお伝えしたくてウズウズしてたわけですが、その時点ではクロス円は多少戻しておりました。そこで手仕舞いしてればその後の下落に乗ることが出来たってわけです。
2007年途中までは我が世の春を謳歌してきたクロス円でしたが、あれよあれよという間に急落・暴落し、今年は惨憺たる結果になってますよ。やっぱり目をつぶって買っちゃいけませんわ(笑)。考えないと。逆に死ぬ気で売ってたら大儲けでした。ボクも売り疲れでへとへとでした...。
パッと見で一番目を引くのはやはりポンド円(ピンク)です。正月をゼロとして66.29円も下落しております(ローソク足のボディ値換算)。終値だけで比較すると、だいたい218円が136円になってるので82円程度の下落です。
つまり終値ベースで正月に約100万円分のポンド預金(約4,600ポンド)を始めてると、いま63万円くらいになってます。怖い怖い。レバレッジ1倍でこれですからねぇ。レバレッジ10倍でぶっこんでたら(って途中で強制終了になっちゃいますけれど)。
もっとなじみのあるドル円で考えても、正月110円からいま91円で-19円の下落ですわ。100万円のドル円(9100ドル)預金はいま約82万円です。まぁこの程度の下落なら外貨預金だったら即刻解約って感じじゃないのかもしれません。外貨預金ってロングオンリーの怖い怖い相場を張っているのと同じわけだけど、レバレッジ1倍だから多少は我慢できる(我慢してどうするって気がしなくもないけど)。
でも預金じゃなくてFXだったら?万一正月に買ってても、1月下旬にはドル円は3円下落してる。ここで「しまった!」と気付いてドテン売りに回ってれば、利益が出てるかもしれない。まぁ、あの状況で買いから入る人にそう簡単にドテン出来ないところが相場ってヤツですけれど(^_^;)、その気になれば逆転のチャンスはすぐ目の前にあり、ほんの一瞬で実行可能です。パソコン操作ですぐ売りに回れる。
そうはいっても、今年の場合は夏にいったんゼロベースに戻してるのが悩ましい相場でした。こうして戻しちゃうと「よーしねばった甲斐があったぞ。ここからが本番だ!このまま上昇に転換だ!」と夢を見てしまうかもしれません。神の助けと思っていったん仕切って売りに回れた人はそこから下落の大トレンドに乗れたわけですが、夢見た人は奈落の底に逝っちゃって戻って来れなかったかもしれない...。8月からの下落はあっという間でしたから。
でも、実際のところここで退場しなくて済んだなら、勝っても負けても大変いい学習になった相場でした。スワップ金利に惑わされず売りでも儲けられるFXについて、日本の外為法が改正された頃から数年間は業者セミナーでもよく話されてました。商品先物を知ってる人には当然のことだけど、ボクを含めて外貨は外貨預金しか知らなかった多くの素人には目新しい話だったわけです。
しかしその後のクロス円上昇トレンドのなかでは、方法論をいくら説いても、実践機会がほとんどありませんでした。それで円売りだけしてればいいと思った(実際してれば勝ててた)素人がたくさん参入してきて、セミナーで「円買い」について聞く機会はほとんどなくなっていました。
ボクは先物で相場を学んで来たからその考え方には懐疑的でしたが、実際円売りだけで簡単に儲かる世の中だったので、クロス円売り(円買い)について熱く語るとバカに見えた(笑)。誰も原理原則を教えなくても勝ちまくる素人。バブルってのはえてしてそういうものなんでしょう。
そういう世の中しか知らない素人が、突然金融のプロが作り上げた屋上屋を架すデリバティブの失敗に直面させられた。それが今年だったと思います。でも、まだ外為法改正から10年目で、ほとんどの人はFXをはじめて数年レベルですから、このあたりで100年に一度といわれる激震を体験できたのは大変良かった。ただ儲けたいってだけのヒトはまったく同意できないだろうけど。
バブル資本主義はまだまだ続く可能性は大であり、世にバブルがある限りバブル崩壊もサイクル的にやってくる。確かにリスキーだけど、チャンスでもある。資金管理がいっそう重要になってくる。それが真っ当な相場なんで、この大暴落相場のイメージを忘れずに謙虚かつ大胆に相場に向かいたいと思った一年だった。
...そういいながらいまはサザンクロスのサヤ取りやってます(笑)。大下落相場のなかで作った時間差ポジションだから、現実には示現していない有利な値幅のサヤポジションになってて、ローリング(サヤすべり取り)の方法論をもう一回学びなおしてる年末です。論理的にはニュージーランドがオーストラリアの国力を超えるまでたぶん負けません(笑)。ま、その前にオレの寿命が来るだろうから、途中で手仕舞うとは思うけど。出来るだけコストを下げつつ利益を伸ばしたい。
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