白鳥おどりのトランス感に感激
白鳥おどり「世栄」
(MP3/3.5MB)
今年の夏の旅行は白川郷を目指した。いつもは行き当たりばったりなのだが、8月9日(土)出発だったため、お盆前の帰省ラッシュ・観光ラッシュを考えて初日の宿は予約して出発。その結果、白鳥おどりに出会うことが出来た。正直、白川郷よりも白鳥おどりが強く印象に残った旅のはじまりであった。
岐阜県郡上市白鳥町(しろとりちょう)は、白川郷まで高速道路を使って1時間40分程度の位置にあった。実は「白鳥おどり」を知らずに泊まったのだった。白鳥おどりは8月中町内各地で踊るそうだ。なんと、お盆3日間は徹夜で踊り通すそうだ。
宿は浅野屋料理旅館。とっても広くて落ち着く宿だった。到着が遅くなりそうだったので、最悪の事態を想定して「21:00ごろになるかもしれない」と電話を入れたとき、女将さんが一瞬絶句したような気がした。しかしなんとか19:30頃には着くことが出来た。その時間についたときの女将さんの喜ぶ顔もひときわだったような気がした。
その原因は「白鳥おどり」にあったような気がする。ちょうどこの日は、すぐ近くの駅前通りで踊る日だったのだ!その踊りに参加できるか出来ないかを、我々の到着が左右していたってことだ。
すぐに夕食にしてもらった。配膳はかわいらしい娘さんだったが、髪をアップにして完全に白鳥おどりモードだった。我々の配膳が済めばすぐに踊りに行けるのだ!知らなかったとはいえ申し訳ないことをした。
我々もせっかくだから盆踊りを観に行こう(踊りに行こうじゃないところが我々らしい...)と出かけた。靴で出かけようとすると「下駄で行かれたら?踊りたくなるかもしれないからねぇ」といわれ、下駄で出かけた。このときはその意味がわからなかったのだが、白鳥おどりは下駄の音が重要な踊りだった。ま、踊らなかったわけだが...。
そして駅前通りに着くと、すでに始まっていた。「盆踊り」に対するオレのイメージが変わった。こんなポップでアグレッシブな盆踊りがあったんですね。
オレの知ってる盆踊りってなんとなくゆるーいイメージで、カキ氷食ってると後ろで鳴ってる祭りのBGM的なものでした。しかし白鳥おどりは、まさに祭り=踊りでした。
こんだけスピーディな踊りを徹夜で踊ったらトランス状態になりそう。心地いい一体感もあるだろう。日本各地には、昔から祭りのトランス感を得るシステムがあったんだなぁ。
若い衆が先頭に立って盛り上げているのもすばらしい。そういうお祭りが残っていて、代々伝わっていくことの大切さを感じるようになってきたワタクシ。年のせいかねぇ。日本が壊れていくのをいくつも見てきたからかなぁ。
そんな思いで録音してましたが。録音してないで踊れよみたいな(((^_^;)。浅野屋の娘さんや女将も踊っていて、「一緒に踊りましょう!」と言われたけど、心の準備がなかった。次回はぜひ踊りたいと思ったっす。
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コメント
はじめまして、私は白鳥踊りの地にほど近い所に住んでいて、この踊りに対し同様の印象を持ったものです。
日本の高度経済成長に伴い田舎の方の歴史的価値のある文化が失われつつある昨今、この白鳥踊りや郡上八幡の郡上踊りも例外ではありません。そんな存続危ぶまれている中一人でもこのような印象を持って帰ってくれる観光客がいることはとても嬉しくこの白鳥踊りを誇りに思えます。ぜひまたいらして次は参加していってください。
ps 女将ではありません。
投稿: DOT | 2010/01/30 22:27
DOTさん、コメントありがとうございました。白鳥踊りはぜひ伝えていって欲しいですね。次はぜひ踊ってみたいです。
観光地もどんどん開発されていきますが、文化の伝承と共存できればすばらしいことですね。
例えばウン十年後に再訪しても同じように世栄や神代を若者が自発的に歌い踊っていたら、それだけで価値があるように思えます。
私などは一観光者ではありますが、歴史はひとつじゃないってことを歴史ブームのいまこそ再確認したい今日この頃です。全国均一でなくそれぞれに豊かな地域社会の再建こそが本当の日本再生の姿であろうと思ってます。どこ行っても同じ街じゃつまらない。
投稿: ポップンポール | 2010/01/31 11:51