google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg ドラマ監査法人: ひとくちメモ

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2008/06/24

ドラマ監査法人

NHKの土曜ドラマ「監査法人」が面白い。この枠は以前から注目のドラマが多い。前回の「トップセールス」も、実は前クールでもっとも面白かったドラマだ。ただ、いかんせん話数が少なくて、ここに書き込むタイミングを逸してしまう。今回の「監査法人」も全6話ですでに2話終わってしまった。

だいたいいつも3話目くらいから面白さを判断し始めることが多いので、そうなると土曜ドラマはもう半分終わってる。名作中の名作「ハゲタカ」も「人生はフルコース」も「ちゅらさん4」も、ちゃんと書けずに終わってしまった。

というわけで「監査法人」は、書いておこうと思ったわけ。それにしてもNHKの経済ドラマは銀行に厳しいっすね(笑)。悪の枢軸は銀行っていう基本路線が明確。気持ちいいっす!

ボクも某監査法人と仕事したことありますが、正直、厳格監査って効率悪い。通常業務の合間を縫って協力してるわけだけど、膨大な時間を割かれる。あれもってこい、これ説明しろ、(ま、言い方はもっと丁寧ですけれど^_^;)。言うのは簡単だからねぇ...。

例えば企業がみんなこんな非生産的なことをさせられているとすると、収益に影響するんじゃないかとも思えてしまう。悪く言えば「営業妨害」みたいにすら感じるときがある。資料集めに使った残業代を監査法人が払ってくれるわけじゃないからね。

前に倒産した取引先からの債権回収のため、弁護士事務所で法廷用の書類をガッチガチに固めたことがあるけど、それに近いことを四半期ごとにやってる。そりゃキッチリやって清廉潔白かつ透明な決算書類は大変大切だ。しかしここで出来上がる書類は正しいことが前提なので、完璧になっても生産性はまったくあがってないどころか、逆にコスト増なだけ。書類の保存だって保管費用がかかるんだよ。監査法人の倉庫を無償提供してくれないでしょ?

「いや、それによって株価に影響する」というのももっともなご意見だとは思う。株主資本主義でしたっけ?ボクなんかそういう考え方「ケッ!」って思うけど。内申書にビクビクして本当の学びが身につかない優等生の姿にちょっと似てる。現場を巻き込むなよって思う。

まぁ、「監査難民」って言葉もあるくらいだから、監査してくれる監査法人がなくなったら決算が通らずに、それこそ存亡の危機に陥る。なんだかわけのわからないスパイラルに巻き込まれる可能性があるから、協力せずにいられない。三谷幸喜のコメディみたいな話だ。

そもそも本家米国のSOX法は、一部の巨悪が露呈したがために、あらゆる企業なり事業主を性悪説で見ようという法律じゃないの?アメリカが没落していくのは、こんな非生産的なものを全体に適用しようとしてるからだと思えてならない(すでに緩和策も取られているとか)。もっともモラルハザードが進んでいけば、それも経済衰退を招くんだろうけど。行くも地獄戻るも地獄のSOX法。どうあがいても世の中、盛者必衰ってことよねぇ...。金融版禁酒法じゃない?

そんな非生産性を日本にも導入しようってのがJ-SOX法ってヤツだと思うんだけど。きっとこれで経済がさらに停滞して、そのうちゆり戻しが来るよ。例えるならダイエット後のリバウンドってヤツ(笑)。締め上げて再度緩めたら、それこそモラルはさらにハザードっちゃうよ。

不正をする輩は、どんな法律が出来てもやっちゃうんだからイタチごっこ。そのとばっちりを厳格監査という名の非生産性システムで普通の企業が受けるわけ。どんなに厳格なことしても限界あるでしょ。正しいけど非生産的。この「正しさ」ってヤツも扱いにくい概念だね。結婚式での長いスピーチみたいな感じ。お願いした手前止められない(笑)。よかれと思ってやってくれてるわけで...。

とまぁ、私見はこのくらいにして、「監査法人」はドラマとして面白い。巨悪を相手にしているときは、監査法人がまさに正義の味方だ(笑)。そして目に見える悪の背後には、必ず銀行という名の諸悪の根源(ボスキャラ)がのうのうと生きさらばえているわけだ。

そういうことなら銀行を最初から徹底的に調べ上げればいいんだけど、銀行にはカンタンに公的資金を導入しちゃったりするニッポン。チグハグだねぇ。そういう世の中を完成させたのがコイズミだったことは死んでも忘れちゃならないよねぇ。

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コメント

母島の旅を出来るだけ連続して書きたいので、他の記事に関連することはコメント欄を使ってフォローしている今日この頃。今回は監査法人です。

 右サイドバーでも紹介してる雑誌「選択」を読んでいたら、監査法人に求められる役割も変化してきているようですね。ドラマ監査法人は、監修者のブログによると2002年当時が舞台なので基準が古い面もあるとか。監査の世界も生き残りに必死なのかも知れません。

 で、現代はどういう社会かというと、国家財政が厳しい折、国税がなかば「取れればラッキー」くらいの難癖的な言いがかり(ハッタリ)をかましてくることがあるみたい!?
 一昔前までは国税の査定は絶対正しいという幻想のもと、言われるがままに税を納めるというのが一般的でした。 でもいまや税務当局と裁判で争う時代のようです。
 「興銀税務訴訟」と呼ばれる裁判では最高裁が旧興銀勝訴判決を出し、担当弁護士事務所は業界のヒーロー扱いなんだとか。さらに「税務当局の課税処分を易々と受け入れることは、場合によっては、取締役の義務違反となりうる」という見方まで広がっていると「選択」の記事に書かれてました。
 そんな時代背景のなか、税務当局と弁護士・会計士タッグによるバトルが熾烈化していき、従来タイプの税理士(税務署の代理人的立場)より、闘う節税スキームを提案できるプロが求められているようですね。ま、大手企業でなきゃ闘う原資もないわけですが...。
 いまや「国家」そのものがグローバル資本主義の1つのコマでしかなくなっており、頭の切り替えが出来ないと国家存亡の危機を招くよって話でもありまして、納税者側としては悩ましい世の中でございます。
 単式簿記(お小遣い帳)で運営されている日本は大丈夫なんでしょうかねぇ...。

投稿: ポップンポール | 2008/07/05 11:05

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