忌野清志郎完全復活祭でボクも復活
個人的な事情で2月頭からしばらくブログを休んでいましたが、今日からひとくちメモ復活します。復活に際してどんな話題がマッチするだろうと思っていましたが、やっぱこれでしょう!2月10日忌野清志郎完全復活武道館ライブ行って来ました。
武道館はいつにもまして広いレンジの客層。初詣かメーデーかといった様相でした。南西スタンド席という武道館では結構いい席で、全体を見渡せました。久しぶりのライブの熱気が公演前から伝わってきます。
忌野清志郎が喉頭ガンを公表したのは2006年7月でした。ガンとの闘病を「この新しいブルースを楽しむ」というメッセージとともに開始したことに、多くのファンは驚かされたと同時に、いかにもキヨシローらしい前向きなメッセージだと受け止めたのではないでしょうか。
そして「またいつか会いましょう。夢を忘れずに!」と締め括られたその日から1年と7ヶ月。ついに完全復活してKINGが武道館に戻ってきたのです。ドカドカうるさいロックンロールバンドがやって来たんです!
武道館に先立ち、NHKのSONGSでスタジオライブを演奏されていましたが、その映像からは「完全復活」に確信を持てました(2/12に再放送!)。単発イベントやサプライズゲストとしては昨年も神出鬼没でステージに現れていたGODですから、まったく不安はありませんでした。
しかし武道館ライブがいよいよ始まったところで、巨大スクリーンに闘病生活のスナップ写真が時系列に映し出され、その1枚目は丸坊主の清志郎、いや栗原清志という一人の“ぼくの好きなおじさん”の痛ましい姿でした。一瞬「ドキッ」としました。
しかしスナップ写真が次々と進むにつれ髪の毛が生えてきて、ある日そのおじさんの髪の毛がツンツンに立ってきてキヨシローに変身していったのです。その写真から会場は割れんばかりの大声援。そしてギンギンギラギラのラメ入りスーツでこちらを指差したあと、「完全復活!」の文字が。まだ一曲も演奏してないのに、会場は完全にトップギアに入ってました。
そこからは怒涛のライブへ入って行き、仲井戸“チャボ”麗市がシックでクールに登場したときには涙が出そうでした。「君が僕を知ってる」はチャボがちゃんと弾けたことがないという理由で(笑)毎回やるそうなのですが、この曲はこの二人の友情のシンボルなんじゃないかと思ってます。また個人的には、チャボの好きなタイプの曲はボクの好きな曲と完全に一致することをボクは知ってるので(笑)、チャボがいると常に満足できる楽曲が聴けるのです!
「よォーこそ」のときには思いっきり「チャボー!」と叫ばせていただきました。
忌野清志郎の正直さ、まっすぐさも坊主頭の写真ににじみ出ていたように思います。構えない自然体で筋が通っている生き方が、ボーカリストとして類稀なる声を持っているミュージシャンに宿っているこの奇跡がオンリーワンな存在である所以じゃないかと思ってます。
虚飾の世界(モンキービジネス)のなかで、いかに誠実に生きられるかを常に目に見えるカタチで表現してきたからこそ、またその誠実さがロックンロールと矛盾しないことを体現してきたからこそ、ここまで愛されるミュージシャンキヨシローであり続けられるのだろうと思います。
もちろん面白いってのもあるけど。子どものころに聴いていたキヨシローの思い出って皮肉な歌ばっかりですから。「キミかわいいね」とか「三番目に大事なもの」とか。
あと世界同時テレビ放送で佐野元春が「SHAME」みたいなマジメな曲歌ってるのに、清志郎は「はたらく人々」で「とてもよーく働くーおとなしーい人がいるーよいしょこらしょうんこらどっこしょ」っつって、日本各地の女はよく働くみたいなの歌ってたし。でもこの曲は一回しか聴いてないのにめっちゃ頭に残ってる。
NHKの「YOU」でアントニオ猪木に肩車されて歌っていたこともあった。肩車を猪木にお願いしてるとこもちょっと映っていたのだが、「すごいこと猪木に頼むなぁ」と思ったものだ。
元気が出るテレビの「元気が出る音頭」もすごかった。「出そうでなかなか出ない」みたいな歌詞。正直、復活ライブで「おかげさんでこんなに元気!」って歌って欲しかった(笑)。
久米宏のTVスクランブルで、サーファーがこけまくる映像に「こんなんなっちゃった」が被せてあってめちゃめちゃ爆笑し、この曲を収録した「BEAT-POPS」を即効で借りた(金がなくてね...)。エリーゼのためにの「あの子の嫌いな仲井戸麗市(なんでだよっ!)」って歌詞も好き!
その後の原発反対ソングだったりパンク調君が代を歌ってみたり、その場その場ではいわゆる権力側からのバッシングもあったりするわけだけど、清志郎にはそういう権力者が持っている建前だとか利権だとか、そういうものを笑い飛ばすジャーナリスティックな精神があった。ソロになってからのほうがCD買ってるな。
もちろん笑い飛ばしながらも、自分にとってメリットがあれば「つ・き・あ・い・た・い」って言うしたたかさもある。それを全部あからさまにさらしながら生きている様に、こちらもつきあいたいって思っちゃう。ボクもニューエイジ調君が代「kimigayoukoso」を作ったりした。
そして。今回のライブ。実はナマでライブを観るのは初めてなのだった。清志郎のボーカルをナマで聴く機会が初めて訪れたのが昨日だった。そういう意味でも感慨深く、また完全復活ぶりがうれしかった。
今回の復活に際して、何か出来ることはないかと考えていたところ、amazonで忌野清志郎を検索したら25周年記念の忌野清志郎画報「生卵」に商品画像がないことが判明。そこで記念つながりで、カスタマー画像をアップしてみた。自己満足な世界が世の中と画像でつながっているというこの微妙な感覚が好き。
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コメント
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投稿: ポップンポール | 2009/06/19 07:06