google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg 万葉の湯がオアシスに見えた夜: ひとくちメモ

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2007/09/09

万葉の湯がオアシスに見えた夜

旭川といえばいま大人気の旭山動物園があり、観光スポットとして有名な有数の都市である。だから宿もすぐに見つかるとタカをくくっていたのが大間違いだった!どこもかしこも満室だ。既に夕方になりつつあり、窮地に陥った。

個人的には10代の頃から外国にも宿を取らず出かけていたので、野宿だろうが車中泊だろうが一向に構わない。北海道といっても夏だから。しかし今回はそうも言ってられず、とにかく駅前で宿を探した。

なんとか一つだけ空いているところがあった。これだけ探して満室だったのに空いているなんて、そのこと自体に多少の疑問を持つべきだったのだが、宿が取れたことにホッとしていた。そしてとりあえず山登り等で疲れていたので、風呂に行こうということになった。

風呂へ向かう途中、予約できたホテルの横を通った。その建物は昭和50年代のたたずまいを色濃く残していたのだった。予約できた安堵感は消え、「寝るだけだから」を呪文のように唱えるしかなかった。

旭川万葉の湯そうこうしていると、万葉の湯が見えてきた。昨今のスーパー銭湯の充実振りはオレなどが語らなくともわかるだろう。何から何まで揃っており、リラクゼーションの極みなのである。

そんな万葉の湯の座敷でマッタリしていると、これからあの昭和50年代ホテルへ戻る必要があるのか?という疑問がフツフツと沸いてきたのであった。万葉の湯で仮眠する方が快適であることは想像に難くない。だが名前も告げていることだし、後ろ髪を引かれる思いで昭和50年代ホテルへ向かった。

このホテルは過去数年の旅行のなかでも1,2を争う、ひどいホテルだった!フロントのオッサン2名は何かにつけて口げんかしている。手際が恐ろしく悪い。そのうえ部屋番号も間違える。駐車場まで歩道を運転させ(!)誘導するのだが、途中にあるバス亭に立つ人を避けさせもしない。

旭川のホテルの空調部屋に入ると、昭和の匂いがプンプンした。壁に触るとザラザラした砂みたいな壁だ。昔の家の壁そのものだ。空調のスイッチを入れるといきなりカビ臭さが増す。すごいな。さすがに空いていたわけだ。幸いシーツは綺麗だった(幸いって言い方も普通はあり得ないっ!)。

その夜、万葉の湯が恋しくてたまらなかった。「旭川で宿泊に困ったら万葉の湯を目指すがよい」という天の声を皆に授けよう...。ただ、こういうたまらなく厳しい環境のホテルこそ、いつまで経っても忘れない旅の思い出になることも否定できない(笑)。

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