FX勝ち組のイメージ
師匠のブログのコメントで、FXを始めて5ヶ月の方から、1割しかいないというFXの勝ち組とはどういう人なのかという疑問が投げかけられました。
あまり考えたこともなかったですが、聞かれると面白いテーマだと思いました。昨今荒れ気味のコメントのなかで一服の清涼剤のようなコメントですねぇ(^_^;)。少年野球から大リーガーになる日本人とかF1レーサーになった人とか、そういうレベルの人々かな(そこまで難しくもないか?)。
私の私設師匠集団相場戦隊ゴレンジャーの一人(笑)、林輝太郎先生の言葉に「1円でも利益が出たら名人」という名言もあります(相場師スクーリング96ページ)。株式での話ですが、2~3%しか勝てる人がいないのに生涯で1円でも黒字になるってことはその3%に入っているということだからって(>たぶんほとんどの素人が敗者の時代のお話ですよね)。いま政治家の間で話題の「1円からの領収書」と似た象徴的な意味での1円ではありますが、堅実な利益を積み重ねることの大切さを説かれてます。
そこで私は考えた結果、「FXでは金利以上の年間リターン率をあげ続けることが出来、現役引退時点で金利以上の黒字を残せた人」というイメージを語ってみました(コメントNo.114)。
ただ、このイメージの受け取り方も、FXの経験値によってかなりの開きがあるかもしれません。一種の謎かけになっている。なんて人が悪いオレ(((^へ^;)。 そこで少し掘り下げて書いてみようと思った次第です。
例えば「1万通貨をレバレッジ1倍(外貨預金と同じ)で運用すると年率5%の金利がつく通貨ペア」があったとします。この通貨ペアだけを取引し続けた場合、年間5%以上のリターンを上げ続ければ勝ち組でしょうか?私の答えはノーです。
レバレッジ1倍でやるFXは限りなく預金に近く、それはFXの勝ち組イメージからは遠いわけです(でも堅実さという視点では外貨預金と比較にならないくらいによい運用だと思います)。ただし比較対象として重要です。レバレッジ1倍でFXをやっているなら、5%以上の勝ちはトレードしての勝ちといえそうです。ただ効率が悪い。
私はFXのレバレッジは5~20倍を想定してます。例えば上記赤文字で書いた通貨をレバレッジ10倍で取引するなら、黙っていても年率50%の金利がつきます。もちろん為替損益が発生しますが、金利収入だけと比較するのでこの場合はいったん比較対象の為替損益をゼロと考えます。
私のイメージでは、この人が勝ち組になるには最低限年間50%以上のリターンを為替差益であげ続ける必要があります。つまり想定する自身のレバレッジを決め、そのレバレッジで得られるスワップ金利以上のリターンをあげなければ勝ち組とはいえないと思うのです。
世界陸上に例えると(>なんでやねん!)、レバレッジ=距離、金利=世界記録、リターン=スピードでしょうか。50m走の世界記録が5秒53なら、それを超える努力をします。100mの勝負をしてるのに5秒53で走ろうとするのは無茶。比較対象を明確にして目標設定をし、方法論を確立して実現できた人がみんな勝ち組でしょう。
たまに金額の大小を雄弁に語る人がいますけど、金額の大小ではないです。金額は後からついてくるものです(目標たてるときには考えますけどね^-^)。ようはどれだけリターン率をあげられるかの勝負ですから。金額=筋肉でしょうか(笑)。勝ち組になれば筋肉も世界レベルになってますが、筋肉だけじゃ世界レベルのアスリートといえません。
もし複数通貨を取引するのであれば自身の取引可能な通貨のうちもっとも金利が高い通貨で目標のリターン率を決めます。レバレッジも自分の取引方法を見てその平均でよいと思います。
私の場合はレバレッジ10~20倍。金利5%通貨なら年間50~100%のリターン以上が目標値になります。実はこの値はエクイティグラフのサポートラインと一致してます。この目標を粛々とこなしていくことが成功への着実な一歩となると思っています。
ただ、やってみればわかるけど最初からこのように勝ち続けることは大変困難です。最初の数年は試行錯誤しながら自分だけのスタイルを構築することに専念し、リターンは二の次三の次ですから。でも、そうやってスキルを身につけていかないと結局リターン100%超を実現し続けることはできないと思っています。
私もやっと年間100%を超えていけるかなぁというレベルです(今は通算で201.4%程度)。でも1年だけ超えたって勝ち組ではないのです。今年だけなら2度の暴落を免れてれば300%だって簡単に取れる相場ですから。FXの場合は下げを取るのも株式より簡単ですから、山あり谷ありの相場を毎年コンスタントに勝っていくことが重要だと思っています。まだまだスタートラインに立ったばかりという気持ちで勝ち続け、本物の勝ち組になりたいですね。
世界陸上の話は、いいたとえ話しようとして論点が微妙にズレてるかな(笑)。まあいいや。まだ地区大会出場クラスですから。
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コメント
>FXの勝ち組
う~ん。おもしろいですね。
>年間リターン率をあげ続ける…現役引退時点で金利以上の黒字を残せた人」
そうですね。年間稼ぎ続けて最終的に黒字 これが理想ですね。
ある年だけバクチ売って大もうけする人はいるのでしょうが、最終的に利益が残らないと意味がないですからね。
ところで、
>ゴレンジャー
>林輝太郎先生
>マットさん
あと3人はどなたのでしょうか?
その方の本等読んでみたいので、今度教えてください。
投稿: saru999 | 2007/09/22 17:55
saru999さん、コメントありがとうございます。おっしゃるとおり最終的に利益を残すのが目的なのと、私はトレード派(?)なのでスワップ派よりも圧倒的なアドバンテージがないとやってる意味が薄れちゃいますからね。レバレッジ2倍のスワップ派と同じ利益率しか出ないならスワップ派の方がリスクは少ないんで。バフェットくらいの資産が出来れば私もスワップ派に転向します(笑)。
相場戦隊ゴレンジャーは色も決まっていて(笑)、
ジム・ロジャーズ(赤レンジャー)
ラリー・ウィリアムズ(青レンジャー)
アレキサンダー・エルダー(黄レンジャー)
林輝太郎(桃レンジャー?)
マット今井(緑レンジャー)
です。超メジャー選手ばっかりですが、赤レンジャーのジムだけがファンダメンタルズに基づく長期投資です。
これにエド・スィコータ(マーケットの魔術師とトレンドフォロー入門に収録)も別枠でいます。エド・スィコータの著書は和訳が出てないのでゴレンジャーに入ってません。書物から得られる示唆は大変限られていますが、くらだない書籍を何千冊読むより意味があると思ってます。
あと金曜日に本屋で人と待ち合わせをしていてたまたま見かけた本で、高田智也氏の「プロ相場師の思考術」(PHP新書)というのがありました。8月に出たばかりの新書でしたが、これが私の相場意識と瓜二つでびっくり!
違うのは表計算ソフト使用への評価くらいなのですが、これは私がチャート自動生成VBAを組めるエクセル有段者だからで、一般的には林輝太郎さんもおっしゃってたようにアナログ学習が上達のコツかもしれませんね。
1日で読み終わる本なので、ちょっとした空き時間に読むには大変面白いと思いました。相場の真実が書かれてると思います。ただこの本を読むと最近の緑レンジャー師匠はセミナーやりすぎっ!って思います(^_^;)。
投稿: ポップンポール | 2007/09/23 04:17
>色も決まっていて(笑)
>マット今井(緑レンジャー)
マットさんが「赤」だとおもっていたら「緑」だったんですね(笑)
確かにジム・ロジャーズさんは別格ですね。
中国の時代や商品の時代を当てたわけで。
しかも、「指標は鉛筆をなめているので信用するな自分自身で世界を見て来い!」といわれても。。。
私にはできません(涙
>ラリー・ウィリアムズ
このかたの本、まだ読んだことがないので読んで見ます。
ありがとうございました。
>師匠はセミナーやりすぎっ!
同感です。
あちこちから引っ張りだこなのはわかりますが、それにしてもすごいですよね。寝る時間あるんでしょうかね。
でも、KONさんのブログに休日は「マットさんは酸素をもって社員と富士山に登りにいった」と書いてありました。
体力面等では問題ないようです。やっぱり、雲の上の人です(^^)
投稿: saru999 | 2007/09/23 12:34
そうです。マットさんは若いから緑レンジャー(笑)。
ラリー・ウィリアムズ氏のいいところは、とにかく自分で調べつくすとこですね。目のつけどころがオリジナルっていいましょうか。私がCOTデータに開眼できたのはこの人のおかげです。
あとオシレータ系でのダイバージェンスの読み方はラリー&エルダー(この二人は仲悪そうだけど!?)から徹底的に盗みました。古いシグナルですが奥が深いですね。
今井師匠が銀行辞めて初めてされた外為どっとコムのセミナーはものすごく有益だったんですよ。第3回目くらいまでは有料でもいいくらい。でもいまは市場動向とその感想みたいな話が多そうですよね(最近行ってないんでよく知らないですが)。
相場なんて最終的にはマインドの勝負なので、今井さんにはニュースとか材料よりも、もっと根本的な話をして欲しいですね。
まぁ、お客さんあってのセミナーなので、上手になりたい人よりも最新情報を知りたい人が多くて、あわせてるのかもしれないですが。圧倒的にスワップ目的のお客さんの方が多いんでしょうかね?
投稿: ポップンポール | 2007/09/24 02:02