google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg 『マネー革命』文庫で再刊!: ひとくちメモ

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2007/02/12

『マネー革命』文庫で再刊!

1998年秋に全4回で放映されたNHKスペシャル「マネー革命」が、文庫本全3巻で復刊される。第一巻は今年1月に出た。第二巻は今月出る予定だ。いま第一巻を読んでいるところだが、とにかく面白い!

私が相場の世界で最初に興味を持ったのは取引システム・ネットワークだった。その次はローカルズといわれるフロア・トレーダーの熱気だった。マシンと人間。合理性と極限の感情。対立と融合。相場を形成する要素には、この世界のすべて、合理性を追求する理論やその具現化としてのソフトとハード、自然の法則、人間の喜怒哀楽、そして怪しげな超常現象(月とか易とか)まで含めた人知の及ぶすべてのものが凝縮されていると感じたものだった。そこは自分がこれまで身につけてきたすべてを投入できる(または全能力を投入しなければ生きられない)世界だった。おそらくそこにもっとも惹きつけられたんだと思う。

この魅力的な世界に生きるカリスマたちに「マネー革命」は肉薄していて本当に面白い。川口市のNHKアーカイブスで見られないかと探したが、残念ながら番組ライブラリには入っていなかった。ぜひ入れて欲しい。この番組は20世紀後半に始まった人類の大いなる記録だ。いまは文庫で読むだけだが、文章で読むことで更に深くこの魅力的な世界に浸ることが出来る。

いろんな相場の本があるけれども、カネ儲けだけではない、相場そのものに生きようと考えるヒトには「マネー革命」ほどピッタリの入門書はないと思う。私の師匠、相場戦隊ゴレンジャーと呼んでいるが(笑)、ジム・ロジャーズ林輝太郎マット今井ラリー・ウィリアムズエルダー博士と、「マーケットの魔術師」(特にエド・スィコータのとこ)を読めば座学は終わり、あとはマーケットにお買い物やタタキ売りに出かけるだけだと公言しているのだが、その道すがらポケットに突っ込むのは「マネー革命」の文庫本だ。第一巻にはマーケット・ウィザードのひとり、トム・ボールドウィンも登場してる。ついでにヒマなときには映画「大逆転」や「エデンの東」を見ればいい。

世界が変動相場制になったのが1971~1973年(キングストン体制は1976年)。日本の外為法改正が1998年。たかだか35年の歴史しかない為替相場だが、凝縮された歴史の重みすら感じる。そしていま、銀行に100万円預けても良くて年間5000円ほどの利息しかつかない国ですでに10年暮らし、この先も暮らしていくことは並大抵のことではない。人生は短いのだ。

江戸時代の日本で初めて発明された商品先物相場は日本人の英知を誇るものだ。それが誤解されたまま21世紀を迎えてしまうこのお寒い現状のなかで、学校教育は早くからマネー教育を捨て、確率統計も世界史も政治経済もほとんどないがしろにしたまま、またまた愛国という名目で愚民化政策を押し付けようとしている。この国に先物を学べる大学がいくつある?

せめて100万円で年間5000円以上を得られるかどうかを分岐点としてみればいい。ハードルはずいぶん低くなる。ただしそのとき100万円を全部失うリスクもあるということに要注意。そのリスクを50万円にし、10万円にし、5万円にする知恵は学ぶしかない。だがノーリスクで得る利息以上の、様々な生きる智恵を得られるのが相場の世界だ。もっともダメなのは何の智恵も得られずただただ損している連中(それを銘柄くんと呼ぶ)だけだ。勤勉な日本人なら誰にもチャンスがあると思う。

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コメント

第一巻読了!第二巻は本日発売なので、書店に寄って来たい。

それにしても第一巻の後半、ビクター・ニーダホッファ氏の投機ぶりはすごいな。柳沢逸司さん訳で著書が出ているが、非常に難解そう...。でも音楽と相場を結びつけているところなんかは、オレにはものすごく共感できる。ヘッジファンドの雄・スタインハルト氏やリンダ・シュキもリバモアもみんな音楽または聴覚と相場が結びついていた。感覚の話だから伝えきれないけれど、非常に面白い。

第二巻は金融工学の発展と破綻に焦点が当たっているようで、こっちのインタビューも面白いこと間違いなしだな。

投稿: ポップンポール | 2007/02/16 12:58

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