写真に映える旧開智小学校
すでに山口県へ到着してます。ネット接続が困難な山脈をいくつも越えて時間もなかったので書き込みが遅れてますが、松本市観光の話を続けます。今回は開智小学校です。
松本市に泊まるならここは見ておきたいということで行かせてもらいました。日本の近代建築史を語る上では欠かすことが出来ない建築物のひとつかも。擬西洋建築というそうで、日本人設計士が西洋建築を学んで建てたジャパンオリジナルの西洋風建築です。
実は私はこれがクリストファー・アレグザンダーの提唱した「パターン・ランゲージ」に沿って建てられたものだとばかり思っていました。パターン・ランゲージとは人間が心地よいと感ずる空間を253パターンに分類し、それらを組み合わせることで都市づくり・家づくりをしていく方法論です。
最初は柄谷行人著「隠喩としての建築」に出てくるセミ・ラティス構造への興味からはじまりました。セミ・ラティス構造はパターン・ランゲージの基本的な考え方で、自然都市が内包する複雑さ(混沌)が住みやすさには必要であり、人工都市(ツリー構造)にはそれが欠けやすいって話です。セミ・ラティス構造がインターネットのハイパーリンク構造に酷似しているという柄谷の非常に先見性のある指摘でした。
そんなパターン・ランゲージの建築として旧開智小学校は日本での実践例だとばかり思っていたのですが、勘違いでした(笑)。だからいま説明したことと旧開智小学校とは、なんの関係もないと思います...。すみません。
はしごを外された感じ(ひとり相撲ともいう)で見学したのですが、まぁそれなしでも非常に美しい建物でした。どこから見ても絵になるというか。日本にはもともと高度な技術を持った大工さんがいたわけだから、西洋建築だろうがなんだろうが、キッチリ仕事をする職人ワザにここでも出会えたうれしさがありました。
旧開智小学校の昇降口に笹に括られた短冊がありました。これは現代の小学生に書かれたもののようですが、最後にこの短冊のなかから秀逸なものをご紹介します。脈絡ないけど...。
「国語のテストがうまくなりたいです」
テストはうまくなるもんじゃないけどね。よく国語を勉強しよう!
「なつやすみのおとまりかいでわたしがビンゴとすいかわりで1番になったらいいのでおねがいします」
そりゃいいだろうけどさ。お願いされちゃった神様も大変なんだよぉ。
「うちの犬がしにませんように」
やさしい子です。写真の緑短冊はこの子のです。もっと大きく書いたらいいのに。
「竹やぶに三億円が落ちてますように」
具体的やな。しかし落ちていたからと言って君のものとは限らないぞ!
| 固定リンク | 0
コメント