google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg ひとくちメモ: 2006年7月

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2006年7月の17件の記事

2006/07/31

「大空のサムライ」読了!

ボクの今年の夏のテーマはズバリ「零戦」だ。坂井三郎の600ページを越える大著「大空のサムライ」を昨日やっと読了した!こんなにすばらしい戦記を初めて読んだ。人間として尊敬できる数少ない人だった。坂井三郎氏が亡くなる前に読んでおきたかったなぁ。

戦記というとそれだけで敬遠してしまいがちだ。ボクもそうだった。だが坂井三郎の著書だけは戦記というカテゴリを越えて読んで損がない書物だった。坂井氏自身の零戦による空戦が克明にそして延々と記述されているのだが、そのときどきの戦闘そのもの以上に、心に響く感動がある。これは何なのか?

坂井三郎は零戦のエースパイロットだ。エースというのは通常5機以上の敵機を撃墜した戦闘機パイロットのことを言うらしいのだが、坂井三郎は64機も撃墜した大エースだ。だがその撃墜記録以上に、部下(列機)を一人も殺さず、自身の零戦を壊さず、自らも無事故という記録を持つその匠の技術と規律ある行動にこそ意味がある。ゼロファイター・サブローサカイとして英米でも高い評価を得ている所以はそのあたりにあるらしい。

本書でもっともすばらしかったのは、「襲いくる死との戦い」だった。15対1という絶体絶命の窮地における心理の揺らぎ。深手を負いつつ死に場所を探し、零戦の坂井として最後は宿敵グラマンに撃たせてやろうとまで考える。だが幸い敵は追ってこず、生と死の狭間を行きつ戻りつしながら、遠のく意識の中で生への的確な対処を施していく様は圧巻だ。

ボクにとっては相場の世界に入って必然的に出会った書物だと思う。生死を賭けた勝負というのは日々の鍛錬と規律と忍耐によって運を呼び込んだ側に勝利をもたらす。究極は常に自分との闘いだということを再認識した。どれほど勝ち続けていても、慢心してはならない。ボクにもまた絶体絶命のときが来るかもしれないのだ。少し長くなるが、「あとがき」にかえてのなかに書かれている言葉を心に刻みたいと思う。

(前略)数えきれないほどの敵と渡り合って命のやりとりをしたが、敵と渡り合う苦しさよりも、第二の天性をつくるまでに感じたいろいろの悩み、すなわち、怠けようとする心、妥協しようとする心、人をうらやむ心、等々いろいろのボンノウと闘うこと、言い換えれば、敵と闘うことより、自分に勝つことの方が、ずっと苦しいことであることを知った。
 私は思う。普通の人間と言われる大部分の人たちが、果たして生まれてから自然に死んでゆくまでの長い期間に、自分が持って生まれた人間としての性能の何パーセントを使って、この世から去って行っているだろうか……と。私は、平均三十パーセントくらいだと考えている。あとの七十パーセントは捨てているのである。
(中略)この心構えを持ちつづけ、自分の力の最大限を燃やしつづけていきたいと思う。また、そうすることを、みなさんにもおすすめする。

ボクの第二の天性は相場にあったわけだが、まさに相場における心構えそのものだと思った。そこは厳しすぎる勝負の世界だけれども、そのなかで闘えることがうれしく、またなんとか生きていけそうな目鼻も付いてきた。ボク自身、どこまで「大空のサムライ」に近づけるか、どこまで規律ある闘い方が出来るか試してみたい。それがすなわち生きるということだと思った。今年の夏はゼロファイター・サカイの著書に捧げたい。まずは「続・大空のサムライ」からだ!

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2006/07/24

休日の夜に見たくない映画

泥棒にデジカメを盗まれたので、早速上位機種に買い換えた。雨降って地固まるか。ちょっと違うぞ!?で、今後は盗まれないように持ち歩くことにした。でもその前のデジカメはたぶんゴミといっしょに捨てちゃったんだよなぁ。いつのまにかなくなっていた...。デジカメ運が悪いオレなのだ(管理がなってないだだけか?)。

さ、そんな世間話は早々に切り上げ、映画の話だ。日曜の夜にホームシアターでデイビッド・リンチ監督の「マルホランド・ドライブ」を観た。これほど休日の夜にふさわしくない作品もないな(笑)。映画そのものはまさにデイビッド・リンチ映画そのもので、音楽もいいし、感性で感じる映画だったと思う。でもあえて日曜の夜観ることはない...。月曜アタマ痛い!

映画とは、モンタージュとは、編集とは、そんなことを考えさせられる映画学校の教科書みたいな作品だ。好きな要素を全部盛り込めばこうなるんだろうな。ストーリや解釈についてはいろんな人がいろんなことをおっしゃっているので、いまさら書く気力はない。でも劇場で見なくてよかった(笑)。一回観ただけじゃどうにも収まらない映画だ。

「映画は映像で語るもの」とはチャップリンの言葉だったと思うが、デイビッド・リンチもそんな風なことを言っている。それでいいのではないか。言葉は無力だ。ところどころデイビッド・リンチ・フレーバーを感じるってことなら、妙に笑っている老夫婦やナオミ・ワッツなんかはお約束感があった。ナオミ・ワッツの演技のふり幅は相当なものだった!後半泣いてる顔なんて梅図かずお先生の漫画みたいな顔になってたぞ。

それにしても「ツイン・ピークス」がテレビで出来たからって、「マルホランド・ドライブ」をテレビの企画として作ったデイビッド・リンチにこそ狂気を感じる(笑)。こんなものテレビドラマで出来るかよっ!ある意味「サザエさん」が翌週「もう誰も愛さない」の設定になってるみたいな感じだろ...。ついていけないっす。映画だから成立したんだと思うなぁ。

「ツイン・ピークス」のときは細野晴臣さんがはまっていて、アンビエントの世界へ傾斜していく時代だったわけだけれど、この「ツイン・ピークス」と同じ深さと“過激な静けさ”を「マルホランド・ドライブ」の音楽にも感じた(サントラ)。音楽だけなら休日の夜に部屋を真っ暗にして聴いてもいいかもしれない。深海にいるような気分になれるかも。

とりあえず、一回観たら、今度はシーンを細切れにして自分で再編集しながら見なければならない。観ているときよりも見終わってから尾を引く時間が長い。それが「マルホランド・ドライブ」だ。そういう意味じゃホームシアター向きかも。また暗闇が多いから、グレイマットアドバンスのスクリーン向きともいえるな。

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2006/07/22

仮想世界旅行でリアルな旅を当てよう!

ドコモがWORLD WING AIRLINESというヴァーチャル世界旅行サイトを開始したので、さっそくハワイへ行ってきた!ハワイ禁断症状も和らぐかと思いきや、ますます行きたくなるなぁ。

WORLD WING AIRLINES行き先を選ぶと「機内では携帯の電源をお切りください」なんてメッセージが出る。あっという間に着いちゃうから切ってるヒマないっちゅうねん(笑)。でもこの遊び心が楽しい。なかなか凝ったつくりのサイトなのだ。ヴァーチャル飛行機の中では映画の予告編も観られる。

このサイトではヴァーチャル旅行でマイルが溜まる。ハワイへひとっ飛びすると7662マイル。ついでにロスまで行ったら10902マイル。日頃ちまちまネット通販でマイル溜めてるので、このスピード感がたまらない(笑)。パリにも行った。12412マイル。もう合計30000マイル突破だ!このマイルでホンモノの海外旅行プレゼントに応募できるわけだ(8/15締め切り)。さっそく応募してきた。

なんでドコモがヴァーチャル海外旅行なんだろう?と思ったら行ける地域ではドコモの携帯が使えるらしい。なるほどなぁ。ボクが最初に欧州旅行をしたのは湾岸戦争の頃。パリの街角を歩きながら日本に電話するなんて考えられなかった。

そのとき、日本にまだ入っていなかったアニエスbの口紅を買ってきてとS嬢に厳命されていた...。海外旅行で初めて be looking for という成句を使って通じた思い出がある(笑)。店に並んでいるのは日本人女性ばかり...。口紅を指しながら「ワン、ワン、ワン」と言っていた。おまじないかと思ったが、どうやら「これ1つ、これも、これも」と訳せそうだった。オレには到底マネできない作法だったが、口紅を選ぶなんて正直難しい。ドコモで通話や写メできたらどんなにラクだったことか...。まぁしかし苦労しながらもなんとか購入して帰国した。そのS嬢もいまや人の妻。どういうことやねん!

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欽ちゃんの運命論

萩本欽一は怖いリーダーだ。オレは「まだ運があるか」を読んだときにそれを強く感じていたが、先日の唐突過ぎるゴールデンゴールズ解散の記者会見を見ながら、まさに欽ちゃんだと思ったし、欽ちゃん流の運命論を久々に目の当たりに出来たと思っている。

本拠地を茨城県に置くゴールデンゴールズ。野球に興味がないオレだけど、以前欽ちゃんが日テレ「オシャレ関係」に出たときに、どうやって観客を楽しませるかのプランを発表しているのを見ながら、やはりこの人はすごい人だと思った。

「お客さん、どこで一番観たいの?ベンチでしょ。プラチナチケットは監督の横」とか「一塁側は選手がたくさん見れる表通り、三塁側は裏通り。料金が違ってもいいじゃない」「試合のあとみんなでさ、試合を語るのが楽しいの。だったら選手も一緒になって今日の試合を語り合う劇場も作ればいいじゃない。試合が終わったら劇場に移動してみんなでワイワイ話せばみんな満足して帰れる」

プランナーとして超一流だし、それを実現してみせる力量も併せ持っている。番組で語った構想はまだまだ夢の途中だ。

メンバー極楽とんぼ山本の不祥事ごときで、いきなりチーム解散と言い放った。誰にも相談していなさそうだ。独断専行。それもまた欽ちゃんのひとつの顔でもある。山本が「すみません」と電話してきたとき、欽ちゃんは「山本、それ以上言うな。切れ!」と言って、なにも聞かなかった。非常に冷徹な対応だと思った。ゴタゴタ(不確実性)はすばやく切る。考える前にとにかく切る。切ってから考える(確実性の再構築)。それがテレビ屋萩本欽一だ。

かつて視聴率100%男と呼ばれた。一週間の冠番組をあわせると合計100%の視聴率を取ってたからだ。欽ちゃんは出会いの運命論をかたくなに信じている。論理を超えた信念に近い。面接した人間を一端帰し、これはという人には夜また電話する。つながったら採用。つながらなかったら不採用。それが縁というもの。そんな運命論によって人と出会い、そこで仲間になった人間とはとことん付き合う。そういう面がある。

だから山本の不祥事があったときは、野球に導かれて運命的に出会ったヤツがバカなことしでかして、その運命論的思考が真逆に振り切れた結果、唐突なチーム解散発言につながったような気がしてならなかった。連帯責任とかそういう組織論なんて、運命の前には一切無力なのが、欽ちゃんの運命論的思考なのだ。運命共同体は自分自身であり、自分自身の意志がすべてに優先する。テレビのヒット番組はそうやって作ってきた。

ただ、それはテレビの世界では成り立っても、リアルな社会に適用するには相当なムリがある。テレビで番組つぶすのは簡単だ。当時の欽ちゃんクラスであればスクラップ&ビルドで、いくらでもリセット可能な世界だ。だがリアルな社会は違う。ゴールデンゴールズはすでに地域住民の文化を担いはじめていたのだ。

欽ちゃんは球団を持つことによって、運命論ではつぶせないリアルな現実社会というやっかいなモノを背負いはじめていた。これはやっかいだけれども、テレビ界のようなうつろな世界とは違う、もっともっと濃い人々の運命を背負ったと言ってもいいと思う。もちろん不確実性の坩堝だ。

テレビ屋欽ちゃんの運命論は自分と他人との関係性だったけれど、今度は一段視野を広くして自分と社会との関係性について考えて欲しいと思う。マスメディアの向こうにある大衆ではなく、生身の地域社会だ。夢の続きを望みたい。だってオレ、まだ茨城の球場に行ってませんから!あと欽ちゃん、イバラですっ!磯山さやかもこだわってますから!

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2006/07/21

2006年ソダーバーグの旅

泥棒に入られた心の痛手から徐々に這い上がっている今日この頃...。ホームシアターで「エリン・ブロコビッチ」を鑑賞した。いまさらながらだが、なんてすばらしい映画なんだ!ジュリア・ロバーツ最高!監督のスティーブン・ソダーバーグはやはりただ者じゃないな。

見ている途中で、ふとブックオフの橋本真由美社長とダブって見えた。オレはこういうたたき上げのサクセスストーリが大好きだ。自分自身エリートでもなければ、なんのとりえもないから、たたき上げのストーリを見ると、オレももっともっと学んで強くなろうという気力がみなぎってくる。エリン・ブロコビッチは元気と勇気を与えてくれる映画だった。

途中から出てきたエリートコースまっしぐらで生きてきたであろう女弁護士(カカシ女!)に対して、どぶ板作戦ともいうべき戸別訪問で600人以上の原告団をまとめ上げて見せるくだりは、ものすごいカタルシスを得られる。仕事は肩書きでするもんじゃない、ハートでするもんだといわんばかりなのがストレートで心地いい。この映画はまさに直球ど真ん中な映画なのだ。

正統な社会派ドラマだ。テーマは重いし地味だと思って食わず嫌いでいると損する。エリン・ブロコビッチのパワーに導かれて、最後にはちょっとホロッとできて、映画としてのまとまりもいい。現実に起こった事実をベースにしているだけに説得力もある。ソダーバーグらしいフィルム感が最高にマッチしていた。ジュリア・ロバーツのナイス・ヴヮディ(笑)の非現実感が、絶妙なエッセンスとして機能しているし。魅せる映画だと思う。

セックスと嘘とビデオテープ」「エリン・ブロコビッチ」と観てきたが、2006年ソダーバーグの旅はまだまだ続きそうだ!「トラフィック」ももう一回見直そう。前に見たときは理解が足りてなかったような気がしてきた。いい映画は見るたびに違った良さが見えてくる。それはまた自分自身の成長の足跡でもあると思う。エリンのようにのめり込み成長していける人生にしたい。オレの場合は相場が戦場だ。ハートで勝つ(感情的になるってのはダメだけどね^_^;)!

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2006/07/19

あれ?泥棒入ったな!?

今日、帰宅して玄関を開けた瞬間、ちょっと違和感があった。「地震でもあったかな?」と思って部屋に上がると、どうやら泥棒に入られたようだ。玄関の鍵は一瞬反対に回ったような気もするから、開いていたかもしれない。オートロックのマンションでも油断大敵だねぇ。

泥棒の気配を列記してみると、

・玄関に並べた草履の位置が乱れていた。
・今朝急いでかけてそのままになっていたアイロン台が倒れていた。
・窓際の洗濯モノ掛けが不自然な位置に落ちていた。
・リビングの電話の留守電ボタンが解除されていた。
・別の部屋の電話が床に落ちていた。
・押入れの戸がいつもと違う開き加減だった。
・もう十年以上見ていないサイフが引き出しの一番上にあった。
・預金通帳がひとつ袋から出ていた。
・もうひとつの通帳が袋にさかさまに入っていた。
・もしかすると古いCONTAX一眼レフがなくなってるかも?
・あ、LUMIXのデジカメもないな!くそっ!

こんなところかな。いかんせんウチには金目のものは結構あるが、カネはないのだ。しかもめちゃめちゃ散らかっているから、泥棒も入った瞬間デジャブに襲われたのではないだろうか。「あれ?先に誰か入ってる?」みたいな...。

被害が少なくてよかったが、オレの部屋に他人が入っていたかと思うと気持ちが悪い。しかし散らかった部屋を警察にも見せたくないので通報しない。恩に着ろよ>泥棒。だがこれを教訓に、ちゃんと掃除をしとかなきゃいかんなと気持ちを新たにした(笑)。もし何か取られたときに部屋が散らかってちゃ恥ずかしくて警察も呼べん!

実は前に住んでいたところから通算3度目の泥棒だ。よく入られているほうだと思う。前2回は泥棒初心者だったのでポリスを呼んだ。オレも指紋取られたりしていろいろ聞かれた。そのとき「かなり荒らされてるな」というポリスの言葉に絶句するしかなかった。荒らしてるんじゃなくてもともと散らかってるんだ!

また、ひとつ心残りがある。二度目に入られたときに思いついたのが、いかにも金目のものを入れていそうな引き出しに「ウチにはカネは置いていない。皆捕まっている」と大書した紙を入れておくというアイデアだ。引き出しを開けた瞬間ビックリする泥棒の顔を思い描いたら多少気分もスッキリできそうだろ(笑)。

その紙をずっと入れておいたのだが、引っ越したときに入れ忘れていた!クーッ残念!今回も確実にその引き出しあけてるんだよー!備えあれば憂いなしとはこのことだよなぁ...。そう思って、今度は筆ペンで書いて入れておこうと思う。実際、前2回ともつかまってるんだ。そんときは盗まれたものがあり、ポリスを呼んだので、つかまえたら連絡してきてくれた。

さいたま市にお住まいの皆さん!ウチに入った泥棒はフラストレーション溜まってますから、あぶないですよ。自宅に現金は置かないようにご注意を!そして、泥棒への教訓を筆ペンで書いて引き出しに入れようキャンペーンに協賛してください(笑)。

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2006/07/17

奇人たちの晩餐会

奇人たちの晩餐会 リマスター版 ◆20%OFF!ホームシアターを設置してから、確実にDVD購入頻度が増加しているなぁ。それだけ感度も上昇すればいいのだが。そんな思いで先日HMVでブラッとDVD棚を見ていたら、「奇人たちの晩餐会」のリマスター版に遭遇してしまった!

結構入手困難になっている映画だが、ボクの頭のなかにある物欲キッズの欲しいもの一覧表に載っている作品だ。即GETして観たが、こんなに笑ったのは久しぶりではないかっ!?ネイチャージモン以来と言っても過言じゃない。前もそんなこと書いたような気がするが...。

なんだか最近、オモシロに出会ったときにいつもネイチャージモンと比較している自分がいる(笑)。ポスト・ザ・ネイチャーの時代を生きているオレだ...。しかし“ネイチャージモン以来”という枕詞が付くときは、このオモシロ加減を、かなり信用してもらっていいと思う。奇人たちの晩餐会はそんな映画だ。

前に関根勤さんがテレ東の「ウラ関根TV」でだったかな?絶賛していたこともある作品だ。この主人公ピニョンは例えるならコント55号の二郎さんのようなボケ方で、そこも関根さんのツボだったのかもしれない。オレにも超ツボだった!

普通のオモシロ映画は観ているときはドッと笑って、その後飯でも食いながらそのオモシロさを語り合ったりして、まぁそれで終わりだ。しかしこの映画は数日後でも思い出し笑いしてしまう。いまこれ書きながらも笑ってしまう。思い出し笑いしているオレが奇人のようじゃないか!

この映画でいう奇人とは現代日本語でいえばオタクがもっとも近いだろうか?フランス映画らしく(?)、その奇人ぶりは現代日本からすれば非常に高尚なご趣味ばかりで、特に奇人とも思えない。しかしタダのバカでなく、知性あふれるバカだからこそ、このオモシロさが持続するのかも。

タイトルが「奇人たちの晩餐会」となっているが、これは日本映画「桜の園」(これも名画)と同様に、その晩餐会自体はメインテーマじゃない。この晩餐会そのものはメンバーがバカを招待してナンバー1を決めるという差別的な会で、そんな会を映画にしても面白いわけはない。余談だが、映画の中で医者が「ブスばかりを集めてパーティをしたことはある」と言っていた。フランスでは良くあることなのか?ジダンが怒るのもムリないな。

それはさておき、その会に呼ぶには決定版ともいうべき男=ピニョンに出会ってしまった男=ブロシャンの遭遇する一夜の騒動がこの映画のすべてだ。もっともその一夜の騒動こそを“奇人たちの晩餐会”と呼びたくもなるわけだが。

舞台のように限定された空間だけで展開する。こういうアイデア勝負の映画は大好きだ。前回紹介した「セックスと嘘とビデオテープ」しかり、ヒッチコックの「裏窓」や「ロープ」しかり。ロープなんてコメディとは真逆の映画だけど、ある意味ほんとうに奇人たちの晩餐会だよね(笑)。

ピニョンと遭遇してしまったために、次々と災難に見舞われる男ブロシャン(出版人)。その横にいて、観客と笑うツボが同じなのがブロシャンの妻の元カレで作家のルブラン。このルブランの笑いどころがますますオレを笑いの渦に突き落とした!喜劇で出演者が笑っちゃダメだろと思ったりするが、この映画ではめっちゃ効いてる!

他にもピニョンの友人シュバルとかブロシャンの愛人マルレーヌが、すばらしいタイミングで次々に登場し、さらにブロシャンを追い詰めていく。シチュエーションコメディの連発で、その現場でまたルブランが爆笑の渦に落ち、観客のオレもさらに涙が出るほど笑い転げてしまうのであった!とにかく必見としか言いようがない映画だ(笑)。

ついでに音楽はウラジミール・コスマだ。「ラ・ブーム」や「ディーバ」の!監督のフランシス・ヴェベールとは「メルシィ!人生」でも組んでる。「メルシィ!人生」も絶対観よ。

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2006/07/16

トレンドフォローセミナー

(2012.07.01追記)古い記事ですがオススメ本としてリンクしてる記事なので、追記を冒頭に書きます。「トレンドフォロー入門」が入手困難になってしまっていましたが、改訂版が別の翻訳者になって発売されているので、せっかくだからフォローしておきます。『規律とトレンドフォロー売買法』です。こんなに安くなってるなんて。

このところ良書の増補改訂版がちょいちょい出始めました。この兆候はこれから始めようとしている人には朗報だと思います。凡百の駄本を読むよりも少数の良書を何度も手にとって読み直すことをオススメします。

2回目からは通読する必要はありません。相場をしている自分自身の長所短所が見えてくれば、おのずと読むべき内容も絞られてきます。良書は読むたびに新しい発見があります。それは自分自身の構えそのものが進化しているからでもあります。

この書物はトレーダーが書いたものではないですが、トレンドフォロワーの思考回路や生活態度などを客観的に知ることが出来ます。どんなシステムよりも大切なものがあります。それが「入門」の意味であり、単なる簡易版テクニカル分析本などとはまったく存在価値が異なります。

以上、追記でした。


土曜にエンジュク(¥塾)主催のトレンドフォローセミナーに行ってきた。タートルズのひとりラッセル・サンズによる初来日セミナーだったが、正直「うーむ」とうなってしまった。眠気のトレンドが続いていたので、途中の押し目だけ拾い聞き。まぁこれが強力なトレンドで(笑)、ほとんど寝ていたのでうろ覚えなのだが、「こちとら自腹じゃ」の井筒監督の心境がよくわかったので書き残しておこうと思った。

ラッセル・サンズって刑事コロンボの犯人役やらせたらはまりそう。これが本日最高の褒め言葉だ。あとは...かつしかシンフォニーヒルズはいいホールだった。¥塾にはホール選びに前回の反省と改善が見られた。それと...帰りに堀切菖蒲園のハルピン餃子でトマト水餃子を久々に食えた!もりあわせ2人前×2セットもお土産に買ってしまった!うーん有意義有意義。

トレンドフォローとは投資法の一種であり、タートルズとはそのトレンドフォローの偉大なる投資家リチャード・デニスが教育した投資家集団だ。一時期一世を風靡した。天才とよばれたデニスが「投資法は伝授可能かどうか」という実験を実際に行い、大成功した成果こそがタートルズだった。投資が“天才”によるものではなく、教育によって伝授可能なものだと実証して見せた成果は一般大衆に希望を与えたかもしれない。

長くタートルズの投資法は秘密のベールに包まれていたといわれているが、その掟をやぶって(?)ラッセル・サンズが書いたのが「タートルズの秘密」だ。バカ高いうえにバカデカい書物だ(笑)。たぶん内容はA4用紙1枚に要約できるからボクは買ってないが、この日もその重たい書籍を下敷きに必死にノートをつけている若者がいた。がんばれよ...。

マジメなこと言えば、ボク自身はトレンドフォロワーのエド・スィコータを尊敬しまくっているし、トレンドフォローを否定したりは全然しないけれど、トレンドフォロー戦略をセミナーで語ることは困難なのではないかという感想を持った。あまりにシンプルであり、これで2時間もたせるには雑談以外ないのかもしれない...。あるいはむしろ、労作にして名著「トレンドフォロー入門」の著者マイケル・コベルを招いて、トレンドフォロワーと呼ばれる人々の人となりを聞いたほうが有意義かもしれない。

ラッセル・サンズは翌日曜日に10万円の参加費を取って終日講義をやる(いまやってる?)そうだが、正直苦行以外の何モノでもないと思う。だが、その忍耐力こそがトレンドフォロワーには必要なのかもしれない。常に損切りの連続に耐えながら、一方で大きな評価益も利食えず、勝っても負けてもキリキリと腹が痛む対価として大勝利を得る。

トレンドフォローに限らず、いわゆる投資法というものはいわば流儀・流派のようなものだ。これは林輝太郎先生の受け売りだが、武術に流派があるように、それぞれの流派にはそれぞれの論理があり、どれが正しいとかどれが強いというものではない。現代でいえば、K1や総合格闘技でカラテが強いのかキックボクシングが強いのかという議論は不毛であり、どの流儀であれ極めた猛者が強いのだ。ボクはそれを中学生の頃ジャッキーチェンの「蛇拳」で学んだ(笑)。

相場は自分を映す鏡であり、ひたすら自分への問いかけによって成り立つ精神修行のようなものだ。カネ儲けの手段としては大変厳しい方法であり、誰にでも出来るものではないと思う。普通の職業なら、例えばプロ野球選手を目指したり、将棋のA級を目指したりしても、途中で強制的に引導を渡される。そこで彼は取るべきでないリスクを回避し、別の人生を歩むことが出来る。だが投資については誰も引導を渡してくれない。あるとすれば破滅して気付くか、自分で辞めるかだ。

Book_fj200510質問コーナーで「勝てないトレーダーにアドバイスを」というのがあったが、もしボクなら出来るアドバイスはただひとつ、「ゲームを降りろ」それだけだ。ゲームを降りさえすれば、100%の確率で今後相場で損することはない。これ以上有効なアドバイスは思いつかない。そしてゲームを降りる決断は自分自身でコントロールできる。

相場には自分でコントロール出来ることと出来ないことの2つしかない。トレンドフォローとは自分で出来ること(玉管理)だけキッチリやって、あとは相場任せの戦略だといえる。シンプルだが、人間というものは自分で何でもコントロールしたくなる生物なので、これがなかなか難しいわけだ。

ラッセル・サンズはタートルズの成功について多くを語ったが、その後のタートルズについての興味深い記事が「Futures Japan」(2005年10月号)に掲載されている。道を誤ったタートルズもいるという事実を反面教師とするもよし、自分と比較するもよし、興味のある方にはオススメの記事だ。ついでだが、Futures Japanの年間定期購読料は「タートルズの秘密」1冊よりも安い(笑)。なかなか一般書店では買えない雑誌なので定期購読もオススメだ。相場仕事は整然と冷静に業務遂行していくのでモチベーション継続のために毎月読む雑誌があるのはちょうどいいアクセントになると思う。

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2006/07/14

日銀ゼロ金利解除

歴史的な一日だった。日銀政策金利が0.25%になった。コイズミも辞めるし、これでやっと日本にも21世紀がやってきた感じだ。たかが0.25%ではあるが、ここから普通の国として市場に戻ることが出来る。異常な国家ニッポンはゼロ金利&コイズミ政治と一緒にダストへポーーーイッ!

まぁ日本株には厳しそうな船出だが、大きなサイクルで見れば仕方がない痛みだと思う。株をこれまでと同じ戦略でやってる人は要注意かも。他人事だけど。当然の日がやってきただけだ。

今日はこれを見届けるためにパソコンにはり付いていた(笑)。全部織り込み済みだったわけだけれど、相場師としては歴史の1ページをリアルタイムに感じたいと思って。

午前中は銀行を巡って、新規取引口座開設のために資金を移管したりして忙しかった。それより暑かった!!この国の人々は、こんな日になにがうれしくてネクタイしてるんだろう...そんな思いで歩いていた。

いま東京時間で14:00。そろそろ早起きの欧州勢も参戦してくる。アメリカ人はちょうど眠りにつく時間だが今日は寝不足になるだろう。週末でもあるし、ここでひとつの区切りをつけて来週からの新しい展開に向かおう。

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2006/07/13

夏のジャポネ休店前情報

銀座のJ、いやこの際だから店名だすと(笑)、銀座のジャポネ。この夏は1ヶ月間お休みです!7/19~8/20まで、銀座インズ3ビルの改装工事があってのお休みです。ジャポネ禁断症状が出ている皆さんは、今週いっとこう!ボクは先週と今週と行って来ました。なんせココログが書けずにヒマでヒマで(>イヤミか!)。

あと日曜祝日がお休みのジャポネですが、そういう事情もあって今週末7/16(日曜)と7/17(海の日の月曜)は10:30から15:00まで開店されるそうですぞ!

これを聞いて、ちょっといい話。ボクが行きつけの理髪店のマスターはパスタ好きで、パスタの話をよくするんです。ボクはいつもジャポネの話ばかりするんですが(笑)、開いてる日時を言うと決まってマスターが「一生行けない...」と力なく笑うんです。

確かに、通常の理髪店と異なり日曜祭日がお休みのマスターの店なので、理髪店をやっている限りジャポネは食べられません。テイクアウトという手もあるんですが「出来たてを食べなきゃねぇ」とこだわりを見せる。

そこに降って湧いたようなこのジャポネ日曜営業情報ですっ!一生に一度のビッグチャンスではないですか。ということで早速お伝えさせていただきました。行ければいいなぁ。ボクと出会ったりしてな(笑)。

他にもいるであろう、この連休以外にジャポネが食えない職業の皆さん!今年は千載一遇のチャンスです!ぜひ日曜にジャポネを食おう!

ジャリコでも梅のりでもナポでもキムチでもヘルシーでもチャイナでも明太子でもジャポネでもバジリコでもインディアンでも、どれでもいい。まぁこの期に及んでカレーライスっていうのはナシだと思うけど(笑)。食って食って食いまくろう。そして夏を乗り切ったら、夏の終わりにまたジャポネがボクらを待っているのだ!

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こころぐ哀愁

作詞:安井●ずみ 作曲:筒美京● 歌唱:ひろみ●ー
変詞:ポップンポール

もっとすばやくボクに 記事を書かせて欲しい
一気に書きたいよ できるものならば...

別ブログにやきもち そして疑うなんて
今度こそ本当の 誠意みせてくれっ!

 書けない時間が 愛想つかせるのさ
 目をつぶれば また起こる

有料のサービスを やろうと決めた以上
もう徹夜も平気 こころぐメンテナンス

(間奏)

いちいちコメント読むと 気分が滅入るじゃない
応えるスタッフが いればいいのに...

おたがいの言い分を もっと出しあえるのさ
パソ通時代には それが出来ていた

  無視する時間に あげ足取るのさ
  面倒でも 客は客

有料のココログに カネを払った以上
もう泣くのはまっぴら よろしくココログ!

ココログ宣言に続くココログ唱歌第二弾でした。

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2006/07/09

いま旬のネタ

ココログでいまもっとも熱いブログネタは「ココログが重い」かもしれない...。

試しにココログルで「ココログが重い」で検索かけたら、50件ヒットした。「ココログが重い」なんて、検索キーワードとしては絞込みすぎともいえるのに...。

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重いぜっココログ!

前代未聞の重さだな。管理ページでは1クリックで数分かかる。さっきなんて画面が切り替わる間に眠っちゃったぜ...。今日5度目のトライだが、書き込めるのかどうか。今日記事書く人は確認画面に進む前にメモ帳かなにかにコピペすることをオススメします。さっきは書いてる途中に真っ白になって消えちゃったから。送信画面じゃなくて確認画面ですら危険ですから。

会社の寿命は30年というが、ニフティは今年20周年。社長ブログになにか報告なり謝罪なりがあるかと思ったら祭りの告知。この会社早死するかもな。今日書き込めるココラーは少ないはずだから記念に成功させたい(爆)。ココラーなんて言葉を作っといてなんだけど、いまココラーって言うと使えないブログの住人って意味になっちゃうな。残念!ココログ宣言を歌って自分を慰めろ斬り!

さて、来週もメンテナンスで書き込めない日々のようなので、ここでとりとめなく簡単に書いとこう。

CXドラマ「HERO」が山口県ロケだった。懐かしい風景だったが角島は行ったことがない。山口県は山口県フィルム・コミッションが中心になって映画やテレビのロケに力を入れている。なかなかいい目のつけどころだと思う。山口県の自然を守りつつロケ地観光で反映していければうれしい。海外テレビ局にも積極的に売り込んで欲しい。いつかボクも郷土に貢献したいと思える県でいてほしい。徳山市が周南市になった時点でかなり怪しいのだが...。綾瀬はるかの東京見物シーン、いくら山口が田舎とはいえ、あそこまで喜ばないと思う(笑)。手塚理美と中井貴一のふぞろいの林檎たちコンビが同級生役ってのはネライか?

NHKドラマ「人生はフルコース」も良かった。全3回の短いドラマだが、ホテルマンから総料理長に出世した高嶋弟(って、それ違うドラマですからっ!)は、こういう熱い演技に向いているな。

その裏でやっていた日テレ「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」も面白かった。「学校なんてクソ!」だとオレも思っていたが、そのクソな日常をどう異化して楽しむかに全力を注ぐ姿勢はオレの学生時代とオーバーラップした。まぁオレは危険なことはしなかったが、例えば給食当番は白衣を着なければ怒られるので、オレはわざと学生服の下に着込んで給食室へ行ったりした(笑)。そこで予定調和的に「ちゃんと当番服をつけて来てください」と言われたら、おもむろに学生服を脱いで「フン!」って鼻で笑ったりしてた。我ながらバカな子どもだな...。でもそんな予定調和を覆すためだけに学校に行っていたのだがら、論理的な遊びだったと思う。学校を楽しくする方法は自分で考えろってことだ。

ホームシアターでaikoのライブを見ていたら、久々にピアノが欲しくなった。昔バイトして買ったクラビノーバは10年くらい前に親戚に売ってしまったから。もう高いのはいらない。カシオのプリヴィアを買うつもり。

テポドンで騒いでいるけれど、本当にテポドンが飛んできたら、拉致家族がどうのこうのと言っている第三者はそれでもずっと言い続けるだろうかとふと思った。拉致問題は明らかに国家犯罪だが、犯罪者を挑発して追い込んで、拉致家族の数百倍の国民の安全が現実的ダメージを受けたときにも拉致家族の救出を叫べればたいしたものだ。拉致問題の解決が先決という議論は完全に平和ボケの議論だと思う。でも平和だからこそできる議論であり、拉致が解決する前にノドンが一発落ちてきたら、世論は変わるかもしれない。それで北朝鮮が壊滅的なダメージを受けたとしても、その前に飛んできたノドンで死んだ国民は生き返らない。原爆を落とされる前に先制攻撃した国家がかつてあったことを忘れると、とんでもないことになる。あと、テポドンが発射された日の安倍先生のランチが気になる。

安倍先生のランチで思い出したが、橋龍が死んだ。68歳だ。ちょうど同じ頃、世界第二位の金持ちバフェットが資産の8割をビルゲイツの財団に寄付するニュースがあった。かたや1億円の闇献金疑惑で晩節を汚し死んでいった元首相、かたや4兆円の資金を慈善団体に寄付する民間人。日本は貧しい国だとあらためて思った。

うーむ、書きたいことってそんな程度か(^_^;)。くだらん!だが、ココログがもっとストレスなければ、もう少しマシなことを思いついたかもしれない。人間は環境によって意識が影響をうける。ストレスのある環境ではストレス脱出のことしか考えられなくなる。そんな環境で面白い話なんてできるわけがない。ココログは単にシステム障害で利便性を奪っただけでなく、ユーザーの精神を蹂躙しているのだ。そこを重く受け止めるべきだろう。

さて、長々と書いてきたがこれがアップできずに消えるとものすごい時間損失だなぁ...。やってみよう。結果はコメント欄で(笑)。ポチっとな。

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2006/07/08

セックスと嘘とビデオテープ

1989年、スティーブン・ソダーバーグ初監督作品。実は昨日初めて見た。公開当時観ようと思いながら結局見れず、DVDも昨年買っていたけれど観るタイミングがなかった。ホームシアター環境になったいま、やっと観たいというモチベーションが上がっていたのは確かだ。

昨日はひさしぶりにカレッタ汐留へ行き、カリフォルニア・キュイジーヌのThe Seasonerでディナー。そこでこれまた超ひさしぶりに映画や欧州貧乏旅行の話なんかをして、なんとなく忘れかけていた感覚を思い出した。先週は心理的に不安定になることが多く、感情の起伏の激しい一週間を送ったような気がする。相場に入っているときは常に冷静なので、それ以外の時間を感情的なはけ口とするよう脳が身体をコントロールしている感じだ。

そういった、ちょっとした右脳への刺激、静かな興奮、アンビエント、たぶんそんな気分ともっとも合致しそうに思えたのが「セックスと嘘とビデオテープ」だったのだと思う。そして、その欲求は完全に満たされた。もっともソダーバーグらしい作品かもしれない。

低予算というのは天才の想像力をかきたてるのか。この映画もかなりの低予算映画だと思うが、構成力と言葉とテーマとによって映画はいかようにも作れる。淡々といびつな感覚(だがすぐ隣に潜んでいるような感覚)を男女4人の関係性を使ってあぶりだしていく。

妻の妹と不倫する夫、その夫婦のもとに現れた夫の学生時代の友人。この友人が8mmビデオテープで録画し続けている女性へのプライベート・インタビュー。このインタビューが通常表に出てこない人間の性(さが)を映し出す。“自分語り”の装置としてのビデオテープという着想は、この映画の後に亜流がたくさん作られたように思う。

セックスも嘘もビデオテープも、いまのボクにはあまり関心がない。だが、この三題噺で作られたこの映画がいまの精神状態に響いてきたのはなぜだろう。終盤に初めて男に突きつけられたビデオカメラは、ある種の感覚を持った観客自身にも向けられている。それはソダーバーグが「ソラリス」をリメイクした感覚にたぶん通じている。

オレはソダーバーグの映画では「ソラリス」だけを映画館で観ている。SF古典のリメイクで予算もあったと思われるが、いま思い返すと「ソラリス」は「セックスと嘘とビデオテープ」のリメイクでもあったのではないかと思えた。手塚治虫が「火の鳥」で人間の性(さが)を時空を越えて描いてきたように、ソダーバーグもまた、その感覚を描ける数少ない監督だと思った。

オーシャンズ11」(豪華キャスト)とか「トラフィック」(渋くてかっこいい!)とか「エリン・ブロコビッチ」(観たくてたまらないがまだタイミング待ち)が有名だが、「セックスと嘘とビデオテープ」で初めて見せたこの感覚こそ、原点でありライフワークではないかと思う。こんな映画、最近観れていないなとも思った。それは作品がないのかオレが怠惰なのか...。おそらく両方だろう。

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2006/07/05

天災テポドンの歌

北から放ったミサイルが、沖合いに沈ぅむぅ

これでいいのか?これでいいのか?

ボンボンバカボン テポドンドン

天災以下だ!テーポドンドン!

(2番)
マカオの口座にカネがある。将軍ご用達ぅ

これを凍結 香港も凍結

ボンボンバカボン 手が出ない

経済制裁!テーポドンドン!

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2006/07/02

ホームシアター

先週日曜にホームシアターを設置しました。今回はその設置の苦労話、いや満喫話です。ボクには子どもの頃から欲しくてたまらないけど入手出来ていないリストが頭の中に常にありました。大人になるということ=それらのリストを消していくことだったんです(>こーの物欲キッズ!)。プロジェクターの夢がかなって、次はアンティークなライティング・ビューローだな(>どんな子どもやねん!)。

プロジェクターへの憧れは中学生のときから。映像大好きキッズだったのですが、当時「ビデオ・コレクション」という月刊誌が出ていて、その広告にプロジェクターの広告が載っていました。その広告は14型のテレビをスッポリ中に入れて光源にするという、いま考えるとあまりに無謀な商品でした。でも14型テレビが大画面に映し出されるという言葉にものすごい興奮した覚えがあります(笑)。でも子どもには手が出ない高額商品だったわけです。

時代が変わっていまや大型&薄型テレビ時代。プラズマとか液晶大画面とか確かにいいけど、ボクには夢のプロジェクターしか頭にありませんでした。価格もそれら大画面テレビより安価です。きっかけはノートパソコン用に液晶ディスプレイを買い増すかどうか検討していたときでした。パソコンもつなげる液晶プロジェクターの存在を知り、「おおっ!これでユーロドルのチャートを表示させたらオモロイやん!」ってノリでした(笑)。

EPSON EMP-TW600購入したのはエプソンのEMP-TW600です。これは秋葉原のヨドバシカメラに行くとすばらしさが良くわかります。なんつっても明るい!その明るさに驚いたくらいでした。それで値段をいくつかの量販店でチェックしましたが、やはりネットにはかなわず、デジタルシアター倶楽部楽天市場店にて購入しました。アフターケアとかを気にするなら秋葉原のヨドバシカメラが量販店では一番いいと思いました。プロジェクターってかなり嗜好性の強い商品なので、それなりに力入れてるお店かどうかをチェックする必要がありますよね。デジタルシアター倶楽部楽天市場店はソフマップ系なので、ソフマップもいいかもしれないです。

●スクリーンにこだわる

Screen01機種についてはほとんど即決でしたが、問題はスクリーンです。上記のネット店舗はじめ、ソフマップではEMP-TW600に80インチの掛け図式スクリーン(CNM-HD80W)をタダで付けてくれることがあります。ビジネス用途ならありがたい話かもしれませんが、ホームシアターにするならスクリーンにこそこだわらなければなりません。映像は光の反射なので、反射させるスクリーンがプロジェクターそのもの以上に重要なのです(もと映画製作研究会らしい発言を初めてしたな)。「そのスクリーンいらんから、もっと安くして!」って言いたいけど、そのスクリーンが付かないともっと高くなるのかも。大人の世界(物流の世界?)って複雑だよね★

そこで見つけたのが(ていうかすぐ見つかるけど)、キクチ科学研究所のStylistシリーズでした。なかでもグレーマットアドバンスは求めていたスクリーンにマッチしていたのでこれにしました。ポイントは2つあって、遮光が不完全な部屋で使うこと、プロジェクター設置位置がスクリーン正面でないことでした。実物が見れる店舗リストはこちら

キクチのグレイマットアドバンスは迷光に強いので、1つめの遮光が甘い部屋に向いていました。またより高級感のあるビーズ系よりもマット系の方が反射光が拡散するので正面からでなくても映像がクリアでした。ビーズ系は回帰型といってプロジェクターの光源(入射方向)に向かって反射するので、プロジェクターと自分の位置がかなり限定されます。完全に遮光された部屋でプロジェクターと自分とスクリーンとが同一直線上に並べられる環境ならばビーズ系(天井設置のプロジェクターならパール型というのがいいらしい)ですが、ここはグレイマットアドバンスがベストチョイスだと思いました。

あと、いかにも学校にありそうなデザイン性のないスクリーンじゃ、せっかくの映画も台無し。長く使うものなのでデザインも重要です。そのニーズを汲んで出てきたStylistシリーズはオンリーワンの選択肢でした。まさにいまが買いどきだったワケです(自己満足ですけれど...)。選んだケース色はコバルトブルー。海の映画が好きだから(^_^ *

●設置場所が弱っ!

Screen02スクリーンってデカイ...。まぁ大画面なのでデカくないと意味ないんですが、キャパや設置場所の問題は常に付きまといます。ちゃんと計測したり事前準備が不可欠です。ウチはマンションなので設置場所は限られてます。そこは幅2060mm程度なので、80インチ以上のスクリーンは入りません。それで選んだのがStylist SR-Cの80インチでした。80インチでも2030mm程度の幅が必要なので、これで壁面一杯って感じです。またSR-CのCはコンパクトのCで、ケースの直径が小さく比較的軽いものでしたが、それでも結構重いです。

最初は下がり天井に直付けできないかと思いましたが、20mm以上の合板でなければこの重さに耐えられないらしく、いくつかネジを通して見ましたが明日になったら確実に落ちそうでした。下がり天井は換気扇の通風孔みたいなものだったので、ノックしてみると全くペラペラのハリボテです...。こういうとき、ドラマ「ホテル」の高嶋弟なら「ネエさん、事件です!」と叫ぶところでしょうか。

Screen03「やべっ!取り付けできない!?」って焦りました。プロジェクターに無料で付いていたスクリーンに視線を落としました。また壁掛け型でなく床置き型(こっちがスタンダードらしい)にすべきだったか?とも思いました。しかし購入したからには、なんとしてでもグレイマットアドバンスで見たいという思いは変わりません。問題解決能力が問われ始めたわけです(事前調査が完全ならいらない能力ですけれど...)。

●救世主はテンションラック!

とにかくどうにかしてスクリーンを取り付けなければなりません。こういう人のためにHamilexのスタンドなんかも売られてますが、私はテンションラックを選びました。というよりすぐに映画を見るには他に選択肢はなかったので。ルミナスのテンションラックが好きでたくさん持っているんで、2つをスクリーン設置用に移動させました。

Screen04通常このスクリーンは左右2箇所のネジ止め(木ネジかコンクリートアンカー)したブラケットにはめ込むわけですが、もし天井や壁にネジが通ってブラケットがつけられたとしても、普通の人にはここにスクリーンをはめ込む作業が過酷です。かなり難しい。何度やってもカチッとはまりません。無理にやろうとするとブラケットのフックが壊れるかも。やってる最中に弱い壁や天井では「確実に落ちますよ」ってサインが見られる(ネジがグラグラし始める)ので、それは見逃さずに済みますが(>_<;)。ここはまだまだ改良の余地がありそうです。

しかしテンションラックなら、スクリーン側にネジを通したブラケットを先に装着してからテンションラックの隙間にブラケットのネジをかますので作業はかなり楽です。これがネジじゃなくて専用フックになったら、さらに良いだろうなぁ。ルミナスと共同開発してはいかがでしょうか?そのときはボクにアイデア料ください(笑)。

●いよいよ上映!!
苦労の末、スクリーンも設置出来ました。ケーブル配線は得意なので、D端子とかいくつか購入してきて、CATVとHDDレコーダーとが切り替えられるようつなぎました。音声は別途アンプにつないでJBLとミニコンポの4つのスピーカにつなぎました。いよいよ上映開始!

夢のホームシアターで最初に見る映画は何だろうと自分でもワクワクしていましたが、何だったと思います?それは「ルパン三世カリオストロの城」でした。やっぱこれだよなぁ。このあとも「ラ・ブーム」「酔拳」「サウンド・オヴ・ミュージック」などなど目白押しです。

音楽系ではワイドスクリーンにもっとも映えそうな男、浜田省吾の「ON THE ROAD“FILMS”」です。これっきゃないでしょ!路地裏の少年だったボクが夢のホームシアターでオン・ザ・ロードを見たのさっ!感無量だよぉ...(泣)。

●明るい画像

Screen05_1Screen06_1Screen07_1

というわけで、映像を映しつつデジカメ写真に撮ってみました(クリックするとポップアップ画像が出ます)。遮光した部屋の方がいいのは間違いないです。でもウチは出窓のとこは麻系のロールカーテンにしているので、昼間に完全遮光は出来ません。それでもEMP-TW600のダイナミックモードやリビングモードならとても明るい映像を得られました。キクチのグレイマットアドバンスの威力で横から見ても暗くなりません。いいなぁ。

試しにフラッシュをたいてスクリーンの映像を撮ってみました。それでもこの程度の映像が撮れました。遮光されていれば下のテレビ画像と比較しても遜色ないですね。もっとも色目は違いますが。グレイマットアドバンスの特徴として、黒を美しく映し出すというのがあります。プロジェクターの弱点に黒飛びという黒い部分が浮いてしまう現象がありますが、それを抑えたのがグレイマットのようです。ホワイトマットは白を美しく、グレイマットは黒を美しくという違いがあるそうです。

色の調節はやりすぎるとはまるので、そこは適度に。ボクもシアターブラックという遮光されたときに威力を発揮する設定だけは調節して別途メモリーに保存しましたが、通常は触らなくて大丈夫だと思います。別にアカデミー賞の撮影賞を選考するわけでもないので(笑)。

あと映像のクオリティはソースによって違います。DVDならまだいいですが、通常のテレビを録画した場合、いわゆる長時間録画モードの映像だとアラが拡大されるわけで、そういう映像は通常のテレビで見たほうがいいですね...。まさにホームシアターは“上映”なので、非日常的な空間を作り出すという楽しみにしたいと思ってます。

そして欲しくなるのが、ソファ...。いま注目しているのはスカイマンボウソファです!どうしよっかなぁ。かなりデカイらしいなぁ。とりあえず、しっかり稼ごう...。
【新登場!】雲の上のファーストクラス!スカイマンボウ<マンボウソファシリーズ>

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2006/07/01

滝野川に注目の新店が!

ま、ラーメンの話ですが。滝野川(最寄駅はJR王子駅)といえば、滝野川大勝軒で有名ですけれど、その並び(50m程度駅寄りかな)に新しい東京ラーメン店がオープンしてました。ここがなかなか美味しいのでちょっとご紹介。

6月29日はニクの日で恒例のニクの会をやりました。昨年の9月29日以来だから9ヶ月ぶり!28日も30日も埋まっていてまさに29日だけ時間が取れたので、これもニクのお導きだと意気込んでました。

そんなニクの日、焼肉を前にラーメンで腹ごしらえ。なんだかおかしな日本語ですが...。とにかくまずはラーメンの新店へ向かったわけです。男はボク一人であとの3名は全員女性だったのですが、提案者はボクじゃありません。念のため(笑)。

ここで食べたつけ麺が、かなりお酢系のアッサリめで、実にうまい。ラーメンの最後に酢を入れる習慣がある人は確実にイケる店だと思います。普通のラーメンも少し貰って食べましたが、こっちもアッサリ醤油系で東京らしさ充分でした。でもオススメはやっぱつけ麺かな。

そしてもう一品注目のサイドメニューがチャーシューにぎりです。チャーシューにぎりといえば、東十条のマリオンを思い出す方も多いでしょう。関連あるのかどうかは聞きませんでしたが、滝野川でも旨いチャーシューにぎりが食えるというのはスバラス!

この日は後に焼肉が控えていたので、つけ麺(並み)とチャーシューにぎり1個(1皿2個を分けて食った)と餃子1個(1皿4個を分けて食った)とK嬢のラーメンの残りだけにしましたが(<結構食ってるぞ!)、通常であればつけ麺特盛にチャーシュー握り4個に餃子1皿でも充分食える味と量でした。また行くぞ!今度はラーメン博士を連れて行こう!

若いご店主は建築士の免許もお持ちだそうで、内装から梁から全部自分たちでやられたそうです。それで開店日が延びてしまったとか...。でもそういう職人的こだわりと職人の技術を持ってるってとこがいいよね。なんでそんな話になったかというと、この日初参加のI嬢が一級建築士だったのです。

一級建築士の知り合いは居なかったのでラッキー。安藤忠雄ファンの私なので、現代建築のこととか聞けばよかったんですが、この日はマンションの部屋の掃除について聞きました(笑)。そしたら一般的に2名で2時間2万円くらいが相場だとか...。二時間で終わるわきゃないんで、通常は半日パックみたいな見積りになるらしい。自分でやろうというモチベーションが高まりました(笑)。

ラーメン後には韓国焼肉のHへ直行。春にご結婚されたN嬢のご亭主も合流して、ニクも食いまくりました。でも次回はニクはニク、ラーメンはラーメンで分けていこう(笑)。

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