google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg 文部大臣賞を返上するかな(笑): ひとくちメモ

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2006/06/04

文部大臣賞を返上するかな(笑)

ボクは絵画で文部大臣賞を受賞したことがある。たぶん(笑)。中学のときだ。もっとランクの低い賞だったのかもしれないが、ボクの中では文部大臣賞だったと記憶してる。とにかく描いた水彩画が結構大きな賞を取って、上質紙の冊子になったものが全国の学校に配布されていたと思う。

その絵や構図は今でも覚えているが、ハッキリ言ってボク自身のタッチではなかった。このことを高校のときに美術の教師(画家でもある)に話したら、この人はモノをハッキリ言う人で(笑)、「そんなものは意味がない。ちょっと他と違って目立てば取れる。」みたいなこと言われた。そんなもんかぁ程度に思えたのは高校生になっていたからだろう。

確かにそうだった。友人2名が工作しているという面白みのない日常風景を、ほぼ真後ろ(80度くらいかな)から描くという大胆な構図にし、あえて点描画で印象派的なタッチを用いて描いてみたのだった。たぶん、そんなタッチでそんな絵を描いた中学生がたまたま他にいなかったから入賞したのではないかと思う。

Ojihchanちなみに左の絵は高校時代に油彩で描いた絵で、辛辣なコメントをする高校の美術教師も認めてくれて展覧会に出してくれた絵だ。これを中学時代には描けない。そこまで達観してる子どもではさすがになかった(笑)。この絵にはタイトルはなかったのだが、展覧会用に美術教師に勝手につけられていた。名づけて「おじいちゃん」。絶句したぞ(笑)。人の評価なんてそんなものなのだ。まぁ実際この絵はある映画のデビット・ボウイなんだけどね...。しょこたんファンになる素質は見て取れるだろ?

今回の盗作騒ぎも、(ボクが入れなかった)芸大大学院卒のクセに、オリジナリティのまったく欠如した絵を自分の絵だと言い張っている。あんなものは模写でしかなく、模写だと言っておけば何の問題もなかったはずだ。それどころか、美術修復の腕を大々的にアッピールできて仕事も増えたんじゃないか?

描いた和田義彦氏は「専門家が見れば全く違う絵だ」と強気だったが、盗まれたスギ氏が「完全に私の作品だ」と言っているのが笑える。スギ氏は専門家じゃないのかねぇ。しかも絵画修復の腕は認められたともいえる。そう考えれば賛辞とも取れるほどだ(笑)。

今回の問題は盗作かどうかよりも、和田氏のその後の立ち回り方に問題があったと思う。「ただの熱烈なファンがデジカメで撮ったスギ氏の絵を模写しただけです」って話にすりかえておけば、文部科学大臣賞そのものの権威を笑うという筋書きに出来たのだ。もっとも還暦過ぎるまで盗作で甘い汁吸ってきてそうそう逃げ切れるもんでもないだろうが...。

とにかくこれで、お国がお墨付きを与える賞なんてものの本質はわかったように思う。まぁボクの文部大臣賞は何賞だか忘れてるくらいだから返上しないけど。賞金も出てないし。でも当時はそれで絵画好きが加速したかもしれないので、教育上は良かったのかもしれない。芸術の道を目指そうとしたことそのこと事態が間違いだったかもしれないけどさー。それをとやかく言っても不毛だ(笑)。でも還暦過ぎたオッサンに教育的価値のある賞なんていらないとは思うけど。

ちなみに右の作品はオーソン・ウェルズの映画「フェイク」だ。かなりへんてこりんな映画で、事実と虚構とがない交ぜになったような感覚にとらわれる。それがウェルズの狙いで、この映画そのものの真偽も定かでない。火星人来襲でフェイクの確信犯に祭り上げられたウェルズにしか作れなかった映画だとはいえるだろう。盗作と贋作とは明らかに違う。盗作は姑息だが、贋作は大胆不敵だ。同じワルなら贋作の方がかっこいい。

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