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2006.01.03

筆ペンと左利き

とりあえず海外組を残して国内年賀状書きは終了した。久々に筆ペンを使った。

左利きにとって筆ペンは大変に困難な筆記用具だ。万年筆もそうだけど、万年筆は両手用のものが発売されたりしたことがあった。ボクが昔持ってたのは、先っちょの先割れスプーンみたいなのが3方向から合わさっていて、どの角度でもかけた。現在は左利き専用万年筆もあるようだ。

しかし左利き用筆ペンは無いと思う。筆の構造に問題があるからだ。筆は基本的に引っ張って文字を書く。左から右に引っ張って横線を書く。毛先がやわらかいため押して書けないのだ。だからペンを巻き込むように持って無理やり引っ張りながら書くことになる。右利きだったら筆で右から左に横線を引いてみると、この不自然さを体験できると思う。

前にトリビアの泉にトリビアの種としてこんなのを出そうと思ったことがあった。「全国の高校生のうち、芸術選択科目に書道を選んでいる左利き高校生が何人いるか?」

左利きで書道を選択するなんてありえない。小中のあいだに筆嫌いになっているからだ。ただし創作書道は別で、これは面白いかもしれない。秋艸道人 會津八一って人もいるくらいで。だから創作書道をやってる高校とか、好きな子が書道選択だからとか(笑)、そういう理由でしか左利きが書道を選択するはずがないと思うのだ。もちろんボクは美術を選択した。

絵画も筆を使うけれど、絵画は筆の進む方向性に自由度が高い。だから他の人と構図も違うしタッチも違うし、評価される可能性は高い。ボクも絵画では何度も入選してる。中学生のころは文部大臣賞とかももらって喜んでいた。

だが書道はとにかく筆順にこだわり、その筆順でなければ出せないハネやトメでガタガタ言われるわけだ。だからボクは小中学生のころはいかに教師の目を盗んで逆に筆を走らせるかを考えていた。

特に名前を書く細筆は左手でコントロールできないため、教師が見ていないのを見計らって横線は右から左に引いていた。トメやハネはお絵かき状態で付け加える。だから絵画が上手くなったのか、絵画が上手かったから書道でバレなかったのかはわからないが、ともかくそうやって乗り切ってきたのだ。ストレスたまるよ...。

そんなボクだけど、学生時代にちょっとした転機が訪れた。卒業間際にサインを頼まれたのだ。女子がみんなやってた卒業記念サイン集だ。それでサイン帖と筆ペンを渡されたのだ。筆ペンなんかで卒業記念なんて書きたくなかったが、仲良しのY嬢だったので仕方なく書いたら「ステキ!」と言われたのだ。正直びっくりした。それまでのコンプレックスがウソのように消えた瞬間だった。

それ以来、筆ペンはキレイに書こうとは思わない。自分にしか書けない文字、絵画でいいと思った。ただし香典とかご祝儀とか公式チックなものにはまだ抵抗がある。年賀状がギリギリの線だ。

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