三木鶏郎と異才たち
博品館劇場にライブ「三木鶏郎と異才たち」を観に行きました。いやぁすばらしかったぁ!楽しいライブって久しぶりかも。演奏も歌も大変安定感のある皆さんで、その皆さんの普段見せないようなパフォーマンスが見れてホントにラッキーって感じ。
三木鶏郎って名前は記憶になくても、トリローさんの作品はみんなのハートに刻み込まれてると思います。「トムとジェリー」なんて、てっきり洋楽に日本語詩をつけていたのだとばっかり思ってました。あと昨日も書いた「明るいナショナル」とか、風邪薬の「ルル」のメロディとか、CMソングや冗談ソングの草分けでもあります。
ボクはテレビ草創期の話を読んだり聞いたりするのが大好きで、昔から放送作家さんの書籍などを読んでました。登場人物は結構限られているので、多方面から当時のテレビを作っていた個々人評を読み比べては、思いを馳せていました。
でもCMソングの作詞・作曲という分野は、やはり当事者からでないと情報はなかなか出てこないし、再評価しようというマニアックな後継者がいないと、21世紀に振り返れる機会はまずなかっただろうなと思うわけです。
そういう意味でも、今回の呼びかけ人が鈴木慶一さんだったのはまさに適任!若いミュージシャンに引き継ぎたいという思いも伝わったように思いました。レアな映像による演出も大変うれしかったです。
この分野(CMソングや冗談ソング)では大瀧詠一師匠にも登場して欲しかったけど、まぁいらっしゃいませんわな。もう新譜は期待してませんが(笑)、語り部として、いや語りすらレアなので、綴り部として期待しているような今日この頃なわけです。昭和大好き!みたいな...。
出演者も皆さん実力派ぞろい。こういう企画は演奏も歌もしっかりしてないと成立しないので当然といえば当然なんですけれど、鈴木惣一郎&アレクサンダー・トリタイム・バンドの編成が魅力的でした。
バイオリンやビオラなどの弦楽器が入るとポップスの幅が広がりますね。管楽器もいわゆるビーバップっぽいのではなく、ホルンとサックスであったかい音だったし、マリンバやアコーディオンの味付けは郷愁を誘います(湿っぽくはない!)。
そんななかでボクの目を引いたのはお箏の平山佳子さん。美しい...。ステージ中央にお箏が入るポップスって、まさに日本発って感じです。和楽器の雅(みやび)って世界に通じるよ思いますねぇ。
ボーカリストの皆さんについても書きたいことは山ほどあるんですが、ひとりあげるとすれば畠山美由紀さん。何度かステージは見てますが、セリフ入り(しかも東北弁)かつ寸劇(?)入りのステージなんてはじめてみた(笑)。超印象的でした。
湯川潮音&奈歩のハーモニーも美しかったし、小池光子さんのハートウォーミングな歌声、首里フジコさんのお色気ブルース、ハナレグミのお約束どおり(期待に違わない)パフォーマンスもヴァラエティに富んでいて楽しめました。高野寛はすでに貫禄あり(セリフ入りのコミックソングを披露!)、今野英明さんもはじめてステージを見ましたが、オシャレなウクレレパフォーマーで良かったです。
スペシャルゲストの細野晴臣さんは、まさに往年のトリオ・ザ・テクノ(笑)を彷彿とさせるチョビヒゲ+マルめがね。グルーチョ・マルクスかと思いました...。
| 固定リンク | 0
コメント
どーも、こんにちは!当方のブログに、
コメントありがとうございました。
トリローさんのことは、実はほとんど何も知らずに、
ただ出演者がとても素晴らしいということで出掛けたのですが、
慶一さんの解説や、CMの上映等々、大変分かりやすい内容で
とても良かったです。無論、バンドの演奏もヴォーカル陣の
パフォーマンスも大変素晴らしかったですし、
何だか温かい気持ちになるコンサートでした。
来年以降も、ぜひぜひ開催して欲しいものです。
そうそう、大滝さんは『SONGS』30周年記念盤に
(私はこのアルバムを、今回初めて手にしました)、
コメントを書かれていますね。
投稿: サトー | 2005/12/24 22:43
サトーさんこんにちは。
私も出演者に惹かれて行きました。でもだんだん企画の面白さに引き込まれていきましたね。
そのうち大瀧詠一という冗談ソングの大御所がいて、みたいなコンサートが開かれるのでしょうか...。冗談ソングの部分じゃ振り返らないかなぁ(笑)。
投稿: ポップンポール | 2005/12/25 10:15