オリンピック競技
野球とソフトボールが2012年のオリンピック競技から外れた件について、わりと冷静な受け止め方が目立つような気がする。その理由に関しては「世界的に競技人口が少ないから」とか「ロンドン開催だから」「五輪後の競技場の使い道がないから」など、様々な憶測が出ている。
使い道がないなんて言ったら、それこそ日本には使い道がない競技施設が山ほどある(笑)。まぁ理由はひとつではないのだろう。私も野球が外れたのは正解だと思っている。それどころか、オリンピック競技は個人記録の大会レコードが更新できる競技だけになるべきだと思っている。
それはつまり、陸上や水泳など、人類の身体能力の極限を4年ごとに測定する場でいいのではないか。そういう意味ではサッカーなどのゲーム性の強いスポーツ、格闘技などの対戦カードに左右される競技、体操などの見た目の評価が順位を左右する競技などなどはいらない。それらは、それら単独の選手権大会でやったらそれでいい。そして単独大会がいくらカネまみれになろうと、それは一種の興行であるので問題ないと思う。
野球なんて、フィールド競技なのに「ホームラン」に対する距離がマチマチだったり、ボールやバットの規格もあいまいだったり、あまりにもスポーツとしての標準化がされてない。それが悪いと言っているのではなくて、興行としてはいいけれど、記録を競い合う場には、そもそも入れられる競技ではないと思う。プロレスのように楽しめばいいのだし、興行主がそれぞれワールドチャンピオンを作って、野球の世界だけで盛り上がればいいのだ。
ま、それを言い出すと陸上だって世界陸上だけやってればいいようなものだが(^_^;)。オリンピックというのが、各競技推進団体のPRの場となり、もっと根源的な人類の身体能力を競うという精神から遠のいてしまった。世界陸上や世界水泳とオリンピックとを差別化するとすれば、競技ごとの身体能力測定大会にすればどうか。
野球ならダイヤモンド一周を走るタイムを計る大会だ(笑)。これならあらゆる国が参加できるぞ。あるいは遠投競争+コントロールで競うとか。完全に標準化できるルールと、全体会で公平に記録だけで比較できるシステムを導入して、その競技専門大会では見られない選手の身体能力の高さを披露する場になれば、いいのではないかと思う。
| 固定リンク | 0
コメント