google-site-verification=o_3FHJq5VZFg5z2av0CltyPU__BSpMstXTEV1P8dafg 銘柄聞くのやめません...?: ひとくちメモ

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2005/05/15

銘柄聞くのやめません...?

5月14日(土)、「カリスマ投資家伝説2005」と題してラリー・ウィリアムズ氏の講演会が人見記念講堂で開かれました。昨年のジム・ロジャーズ氏に続いて聴講しに行きました。

もっとも期待していたのはインフォストック・ドットコムのチーフ・アナリスト鈴木一之氏によるインタビューでした。ジムのときもそうでしたが、キチンと準備して来てくれる鈴木氏の視点は的確で、構成も最初に項目(10の質問)を目次風にお話されてから始まるというオリジナルなスタイルです。

今回の相手はラリーということもあり、その哲学や手法の裏側にある考え方にこそご本人から聞く意味があるはずで、鈴木さんの項目立ての内容はまさにそういう視点、つまり普遍的な相場技術やリスク管理についてでした。もしかすると一生モノの目からウロコ話になったかもしれません。その項目立てを聞いた瞬間、これはすばらしいインタビューになるなと大学ノートを取り出し、4色ペンで記録を始めました。ジムのときは、この大学ノート11ページに渡って記録して帰りましたから。

ちなみに4色ペンを使うのは、鈴木氏の発言(緑)とラリーの発言(青)、なかでも重要な部分(赤)、その他自分の印象など(黒)といった色分けをすると、後から読みやすいためです。これがボクのインタビュー速記の基本です。ひとくちメモでした(笑)。準備万端ととのえて目が輝いてました(たぶん^_^;)。

でもその期待は、最初の雑談のところで、ひとりの聴衆の発言によって、もろくも崩れ去りました。その聴衆は「鈴木さん、鈴木さん」とステージに向かって叫び、本を読めばわかることはいいから、日本経済の見通しや、推奨銘柄などを聞けという趣旨の発言をされました。それに対して拍手する聴衆もいらっしゃいました。

私はこの事態に動揺しました。大切な時間が奪われる危機を感じました。無料セミナー等で何度も感じている危機です。鈴木さんはそれでも後で質問コーナーを設けるからということで制止しようとされましたが、ラリーがその質問を受けてしまったため、そこからは質問大会になってしまいました。ラリー本人は聴衆の聞きたいことには応えてあげようという気持ちの強い方なので、この流れはしかたがない面もありました。しかしその質問の内容が、日本経済の見通しだの銘柄だの、そのレベルの話...。叫ぶ聴衆は我が意を得たりという感じで「銘柄!銘柄!」とも叫んでいました。私はおもわず「そんなアホな...」とつぶやいてペンを置きました。

めったに聞けないラリー・ウィリアムズの有料講演会。いったい銘柄を聞いてどうする気なのでしょうか?経済の見通しを聞いてなんの参考にするんでしょうか?ラリーがトヨタを買えといったら買うんですか。5のつく年(2005年も合致)は当たり年といわれたら買うんですか。アホくさ...。こういう質問が出ると、スピーカーもそのレベルにあった話にシフトしてしまいがちで、それが残念でなりません。

ギャンブルがやりたいんなら競馬場へ行けばいい。買いたい銘柄がわからないなら買わなければいい。投資なんてやめるべきだと思います。どうしても知りたければ「アホなあなたのための銘柄選び」みたいな本を読めばいい。たくさん出版されてます。正直、楽して儲けようという人間を見ると虫唾が走ります。(ま、それで熱くなってる私も修行が足りませんけど^_^;)

相場で儲ける法鈴木さんのインタビューを制して銘柄を聞いた人は「本に書いてあることは本を読めばいい」といってました。読んでみましょう。「ラリー・ウィリアムズの相場で儲ける法」の1ページ目「日本の読者へ」16行目から18行目です。

「実際に利益をあげられるようになったのは,真剣に研究に取り組み,自分で考えるようになってからであった」

もうこの一言で充分だと思いますが、目先の当てもの売買を他人の意見でする人は、ラリーの話を聞いても本を読んでも実りはないと思います。もちろんそれはその人の勝手ですが、そういう人に有料講演会を粉砕する権利はどこにもない。音楽コンサートのステージに向かって演奏しているバンドに「オレの好きな曲をやれ!」と叫びますか。そういう人は追い出されて当然です(中津川フォークジャンボリーじゃないんだから...)。演者だけでなくほかの聴衆に対しても迷惑でしかない。

鈴木さんのインタビュー継続への拍手の方が大きかったのは、さすがラリー講演会の聴衆だなと思ったけれど、カネはらって聞けるべき話が大学ノート1ページも埋まらなかった。主催者があの聴衆に損害賠償を請求してカネ返して欲しいと思うくらいの事件だと私は思っていますけれど、まあラリーに迷惑がかかるといけないのでここでグチを言うだけにしときます。こんなことになってしまってDVD化できるのかなぁ...。今年の推奨銘柄や見通しを来年DVDで見てもなぁ(笑)。事件の記録として売ったほうが面白い。

無料の超初心者向けセミナーなら推奨銘柄や見通しを聞いてもいいでしょう。でもこれから相場を始めよう、うまくなろうという初心者の皆さんは、いくら相手が有名人であろうと、他人の意見で売買をするようなことはしないようご注意を!相場スキルの向上にはマイナスでしかありませんから。ギャンブルがしたければ他へ行ってください。心からお願いします。

あと主催者も、今後は画一的かつレベルの低い質問である「見通し」「推奨銘柄」「いま買うべきか売るべきか」など、無意味なNGワードを決めておくというルールにして欲しい。まぁそれやったら証券会社などはアホなお客さんが減って困るのでしょうが...。でも長い目での投資家育成には、その方が結局誰にとってもプラスになると思います。生かさず殺さずでアホを引き止めていくのも必要でしょうが、正しく学んでも失敗はするもの(でなきゃ勝者もいないからね)なので、業者はご安心を!高いレベル(というより最低限のマナーが守れる常識的なレベル)での勝負を定着させましょうよ。よろしくお願いします。

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コメント

私はその講演会に参加したわけではありませんが、ご見解にはまったく同感です。
よく、証券会社などが「投資家育成」と偉そうに言っているのを聞きますが、そうではなくて実際には、投資家が「業者を育成」しているのだと私は思います。
金融機関の側がもっとレベルアップしてくれるといいのにと私も思います。

投稿: 為替王 | 2005/05/15 23:20

おおっー、かかか為替王さん!(驚きすぎ?)
どうもコメントありがとうございます。投資家が業者を育成してる...。まさにそんな感じですよねぇ。業者様はまるまるお太りになられて。「千と千尋の神隠し」における千尋の両親みたいだなぁ。

それにしてもホントに多いんですよね。質問コーナーになったとたんに「ご推薦の銘柄は?」とか「この先ポンド円は上がるでしょうか?」とか聞く人。そういう人には「フォースとともにあれ」と言ってあげるのが一番いいと思っているんですけれど。彼らのために入り口におみくじ用意しとくとか。そういう遊びならOKなんですけどねぇ。

でも「大ド素人相場が来る!」とかいってあおっている人気コメンテーターみたいな確信犯もいたりして、この状況はまだまだ続くんでしょうね...。「明日儲けたい、すぐ儲けたいというタグイの話ですから」って割り切って話してたりしてて、怖いなぁと思います。誰でも儲かる時期があったりするからまたややこしいわけですけど。

通常はそういう人が多いほどうれしいんです(笑)。でも自分でカネ払って参加した時に不意にテロバカ弾があると、シラーーーとしてしまうんです。聞き流せる人間に早くなりたいもんです。吾唯足るを知るの精神で生きたいですな。

投稿: ポップンポール | 2005/05/16 02:03

ラリーのセミナーに行った者ですが、鈴木さんの2問めの質問が自分の知りたい事と同じだったので、鈴木さんいいこときいてくれたーと思った瞬間にあの馬鹿のせいで銘柄の話になってしまいました。A席にいたのでラリーがパソコンを取りに行ってる間に鈴木さんにでかい声で文句を言えばよかったと後で思いました。
このブログを見て自分の思った事とまったく同じだったのでコメントさせていただきました。

投稿: セミナー行きました | 2005/05/16 02:06

セミナー行かれましたかー。くやしいですよねっ!悪貨は良貨を駆逐するってことですかね(>_<;)。

普段のブログでは、できるだけ相場の話を書かないように心がけているんですけれど、あまりにくやしいのでブログに書いてしまったんです。同じ思いのコメントをいただけてよかったです。

私も前の方だったので、鈴木さんに続けてくださいって言えばよかったかなぁ。でも、あんな銘柄君たちっていつも目が血走ってるから、ヘタなこと言って余計混乱するのも迷惑だしとか思ってしまって。それでこれはプラザ合意だと思うことにしたんです(笑)。損切りして帰っちゃえば良かったんですが、やはり損切りは難しいもんですね(^_^;)。

ラリーについては「Futures Japan」6月号で特集記事が組まれると思いますので、そちらをオススメします。多少は怒りが収まるかもしれません。

投稿: ポップンポール | 2005/05/16 02:39

明日(6/10)発売の「Futures JAPAN」は、ラリーの大特集です。定期購読してるので一足早く届きました。講演会があんな風に粉砕してしまったので、大変興味深いです。

銘柄だけに興味がある人には薦めません(笑)。でも相場はスキル(上手下手)だと考え、学習しようとしている人には、いろいろ示唆に富む部分があると思いますよ。もちろんその部分は人それぞれで、読んでいる時点でのスキルによっても異なると思います。

このインタビューにトレーダーに向かない個性についての言及がありました。それは融通の利かない人(Rigid)で、常に自分が正しいと考えていて、柔軟性に欠ける人だそうです。そりゃそうだ(笑)。でも、銘柄銘柄って叫んで我を通すくせに、その肝心な銘柄選びが人任せっていうチグハグな人はどうなんだろう???ま、イヤミはこのくらいにしときますか。

あと、うれしさ第二弾!このラリーインタビューは紙面の都合で全文掲載されていないようなんですが、7月には全インタビュー内容を版元のFJウェブで掲載する予定らしいです。無料で誰でも見られるのか詳細は不明ですが、期待して待ちましょう!

●FJ ウェブ
http://www.mknews.jp/fj/

投稿: ラリーのインタビュー記事 | 2005/06/09 22:12

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

投稿: 株の銘柄 | 2012/01/08 14:39

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