ニュータイプの時代へ
ニッポン放送がライブドア傘下になったら降板も検討するという大物タレントが出始めたようだ。タモリ、欽ちゃん、中島みゆき、ゴジラ松井などなど。中島みゆきのオールナイトニッポンが聴きたくて上京した過去を持つ私(だが上京とともに終了した悲しい思い出だ...)なので、このニュースはショックだった。
ソフトバンクの関連会社がフジテレビの株を借り受け、ライブドアの影響力を排除する作戦に出たニッポン放送。この話題でワイドショーは持ちきりだが、ボクにとってはそんな話よりも、メディアと芸能人との関係の方が大ニュースだ。
ニッポン放送社長の亀ちゃん(もとDJ)は、経済の話は苦手かもしれないが、コンテンツ(番組)や編成を通じて育ててきた出演者との人脈とか、そっちで闘うのは正解だと思う。ラジオはクラブ活動的な制作環境があるだろうし、それは企業買収などとは本来無縁な世界だったはずだ。
芸能はまさに感情の世界であって、同時代体験は一生モノだと思う。画像はCD付きマガジン「30-35(サンゼロサンゴー)」という、ボクらの世代にとっては涙モノの楽曲群オンパレードなモノだ。たとえば、どの世代でも同じだと思うが、こういう音楽や世相・体験を共有・発信してきたメディアに、いきなりニュータイプ(30-35やなぁ...)ともいうべきわけのわからない新人類(30-35やなぁ...)が現れて寝耳に水の闘いを仕掛けてきたら、そりゃ気分悪ぅ!と思うだろう。
ただもっと大きな視点でみれば、それらの人脈やタレントはすべて過去であるともいえる。ニュータイプの新人類が出てきたときには、ニュータイプの世界が創られていくものだ。世の中は動いているのであり、過去は過去として尊重されても、永遠ではない。それが芸能やメディアという浮世の夢ではないだろうか。
ほりえもんやライブドアも、いずれ駆逐されるときが来るだろう。因果応報などといわれる事態になるかもしれない。だが、私自身は走り続ける人間は嫌いじゃない。やり方に不満の声があるのはわかるけれど、多かれ少なかれ軋轢は生まれるものだ。それがなきゃ新しい価値は生まれない。
みんな良い子に育てられ、大人の言うことを聞く良い子ちゃんばかりなら、既得権を持つ旧世代は安泰だったと思う。しかし、旧世代にとってうまーくコントロールされてきたかのようなこの日本に、ほりえもんが現れたことは良かったと思う。誰にも理解される創造などありえない。成功するかどうかはまた別の話だ。実行している人間が常に時代をリードしていくし、それを止める側に身を置きたくはないと思う。
ニッポン放送はもう感傷に応えてくれなくなるだろう。それは甘んじて受け入れるしかない。新しい世の中に常に対応できる自分でありたいと思う。ボクにとっては、それはオールナイトニッポンからの卒業...。なんて小さいんだオレ!
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