ユリイカではっぴいえんど特集
はっぴいえんどBOX発売から早5か月経ちましたが、余韻はまだまだ覚めやられません!“ながらアイテム”にまたひとつ貴重な書物が追加されました。
青土社が出版している詩と批評の雑誌『ユリイカ(Eureka)』9月号(第36巻第9号通巻496号)に、「特集*はっぴいえんど 35年目の夏なんです」という特集が組まれています。松本隆と町田康との異色対談ほか、サウンドを語られることの多いはっぴいえんどの楽曲に、「詩と批評」の切り口から迫る今回の企画は、さすがユリイカですね。
さすがなんて言ってますけど、ボクのこれまでの「ユリイカ」のイメージは、エスプリ志向の大衆芸能誌(笑)というものでした。いや失敬失敬。だってイメージだもん。でも「詩と批評」の雑誌だったんですねぇ...。
はっぴいえんどの詩を語るとき、これまでの枕詞は「日本語ロック論争」でしたけれど、それだけでない、もう一歩踏み込んだ詩の世界を語る時代になったんだなぁとシミジミ。
はっぴいえんどの詩といえば、イコール松本隆大先生の世界と思われがちですけれど、私自身は細野晴臣御大の存在がここでもはずせないと思っております。今回の特集では細野さんと大里俊晴(音楽美学)さんとの対談「音楽脳のなせる業」が掲載されています。音楽と言葉についての細野さんのトークは、もうそれ自体がアンビエント。癒し系だなぁー。
かつて「THE ENDLESS TALKING―細野晴臣インタビュー集」(北中正和著/筑摩書房刊)という涙モノの書籍が出てました(いまやプレミアがついてる)。当時の筑摩にはかなり細野フリーク編集者がいたとおもわれ(笑)、いい仕事してくれてました。この本が入手困難になっている現在、今回の「ユリイカ」での特集は貴重です。
これから読書の秋にかけて、はっぴいえんどの詩の世界にあらためて浸ってみるというのは、いかがでしょうか。
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