ブーイング
オレにはでっかい夢がある。満場のブーイングを浴びせられながらピッチでこう叫ぶんだ。「オレは高木ブーだ!」
中国でのサッカーの試合を見ながら、ぜひ日本選手には大槻ケンジの顔面ひび割れメイクを施していただき、「オレは高木ブーだ!」と叫んで欲しいと思った。サポーターの皆さんでもいい。サポーターなら遠慮はいらない。ブーイングに対しては「そうやー、ウチらブーやー!」と言ってやれっ!そして大音量で歌うのだ。「元祖高木ブー伝説」を。
「オレは高木ブーだよー(アウェイ!)」と空耳アワー的にも聞こえる大槻ケンジの叫びをぜひ聴いて欲しい。そしてブーイングの嵐を自身の中で昇華させるのだ。サッカー番組でよく耳にする「オーレーオレオレオレー」とか、仲良くやってんじゃねぇよっ!どうせ歌うなら、「オーレーオレオレオ...ゥオレは高木ブーだー!」と開き直れ!(何のためにとか聞くなっ)
「元祖高木ブー伝説」を収録している「筋少の大車輪」は超名作だ。筋少のベスト盤であり大迫力!もう12年も前のCDだがまったく色あせない。オレにとっては永遠の応援歌(?)だ。出だしの大釈迦からヒートアップ。最高潮に達して始まる。そこから「踊るダメ人間」へ至る怒涛のぶっといサウンドはみごととしかいいようがない。ベストオブベストだ。
そこまでヒートアップして、いったんクールダウン。「ゴー!ゴー!ゴー!ハイキング・バス」なども、ある意味大槻ワールドだ。そして「元祖高木ブー伝説」が絶妙のポジショニング。まさにキラーパスを受けてシュート!って感じ。ゴールは「パンクでポン」(笑)。決まった!完璧なゴールだ。筋少サウンドにはブーイングが良く似合う。高木ブーである自分を自覚することからすべてが始まる。それがブーイングへの回答なのだ。
高木ブーという人は、いまではハワイアンの名手として認知されている。「元祖高木ブー伝説」は“笑い”を主軸にしていたドリフターズメンバーとしての高木ブーの歌であった。その存在意義を哲学的に捉え大槻ケンジ自身が自己内面化しつつ歌った名曲だった。だから現在の(そして本来あるべき姿としての)ハワイアン・ミュージシャン高木ブーを想って歌ってはいけない。失礼にあたる(笑)。
そんな高木ブーの新作アルバムも出る。「美女とYABOO!−ハワイアンサウンドによる昭和歌謡名曲集−」だ。ジャン・コクトー監督の代表作「美女と野獣」にひっかけてるのだろうが、Yahoo!をもじっているようにも見える。だがここでYahoo!をもじる必要性などないわけで、このギャグセンスはまさにドリフにおける元祖高木ブー伝説の片鱗を見せる絶妙さではないか。音楽とギャグセンスを両立させるのは難しいものだ...。だがそれでいい。なぜなら、カレは高木ブーだ!ブーブー高木ブー、ブーブー高木ブー!タカギッ、ブーーーー!!!あー連呼したい...。
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