キャラクタービジネス
今朝のTBS「儲かりマンデー」のお題はキャラクタービジネス。確かにいまや巨大ビジネスとなってますね。ただ、やっぱりこの業界も一握りの成功キャラが大成功して、その他大勢は負け組というビジネス法則そのものなので参入には要注意です。ハローキティにしても、サンリオには他に450のキャラがいるらしいですから。
でも外部からキャラクタービジネスを物語として楽しむのは、とってもエキサイティング。そこで今日は「儲かりマンデー」に登場したキャラクターに関する読み物をご紹介。
1つめはポケモン。2000年に出版された『ポケモンストーリー』は大変興味深く読みました。ゲームフリーク田尻(ボクも本名は田尻ですが親類ではありません^O^)が「交換」をキーワードに作り出したポケットモンスターですが、まさにモンスター的展開をしてますね。プロジェクトXみたいな感覚で読めるんじゃないかな。上下2巻の文庫本も出てますが、銀紙ハードカヴァのこっちのほうが安いしオススメです。
ボクは小学生の頃、コロコロコミック第2号から買い続けてました。コロコロコミックはいつ買うのをやめるのか(子どもでないことを自覚するのか)で結構悩んだ覚えがあります(笑)。たぶん中学生になって途切れたような気がしますが、昨年(2003年4月号)300号記念号はまさに記念に買ってしまいました。書店で恥ずかしい思いをするかと思いましたが、既にコロコロを読む子どもがいてもおかしくない年齢であり、まったく問題なく購入しました(笑)。
当時のゲームといえば復刻版全4巻も出版された(2000年3月)、すがやみつるの「ゲームセンターあらし」ですよね!炎のコマのマネをしてでんぐり返りしているうちに負けてしまった思い出が走馬灯のように思い出されます...。触発されて「ゲームセンター安田くん」という実話マンガも描いて回覧しました(笑)。
ポケモンストーリーは英訳が出ているのか調べましたけど、ちょっと見つかりませんでした。代わりと言っては何ですが、田尻が書いた英語コミックが一冊出てましたので、それもついでにご紹介。『I Chose You (Pokemon TV Animation Comic)』です。ポケモンでお子様の英語学習への動機付けはいかが?(なんか営業モードだな^-^;)。
さて、次はやはりこれでしょう。ハローキティ。ちょっと前にこの書籍もここで紹介しました(こちら)。これも読み始めましたけど、いいですね。さすがJPモルガンのプライベート・バンクが顧客である富裕層のために特別にランク付けした今年のビーチで読みたい読書リストに推薦するだけのことはあります(笑)。
日本語版の「巨額を稼ぎ出すハローキティの生態」ってタイトル、なんかちょっと否定的なイメージありません?でも内容はいたって好意的です。もちろん「かわいい文化」批判という現象についても触れてはいますけれど、この帯に写った著者の笑顔を見れば、結構好きなんじゃん!と思います(笑)。
ビジネス目線でサンリオや創業者の歴史的背景もわかりますし、キティという「記号」と「かわいい」とをキーワードにした文化論としても読めます。文庫化するときはタイトルを変えたほうがいいと思うな。
キティの特異性は、そのシュールさにあるようです。通常、キャラクターは背景を持っているんです。ポケモンにしろドラえもんにしろ、物語があってキャラの性格付けがあるわけですけれど、キティちゃんにはほとんど語られるストーリーがないんです。というよりあえて背景の物語を排除しているとも言えそうです。
しかしユーザーは、口のないキティちゃんがジッと自分を見つめている姿に出会い、自分なりの感覚でキティちゃんと接することが出来る。常にユーザー志向のイメージで個別ニーズに対応できるキャラになっているというわけです。ユーザーの想像力に任せてしまうから、ご当地キティのようなコスプレでも何でも出来てしまうのだろうなと思いますね。そこには「なぜキティちゃんがそんな格好を?」と悩む必要はないわけです。
このシュールさは、まさにポストモダンですよね(?)。そんなキティちゃんも30周年。歴史を持ったシュールなキティは、これからトランスモダンな様相を呈するのでしょうか。「儲かりマンデー」によると、今度はペットのネコを飼うとか。ネコのキティがネコを飼う。シュールさ爆発です(笑)。
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