著作権法も年金法案くらい手ごわい
「ボクのオレンジデイズ」のコメントでWinny開発者逮捕を引き合いに出してコピーをお断りしましたが、一般的に著作権の扱いはわかりにくいですよねぇ。過去に2回音楽著作権についてコラムを書いたことがあります。小林亜星支持の論調で書き、ネタとしても気に入っているんでリンクしときます。
ふたつの著作権問題(2000年2月20日)
いま音楽著作権が面白い(2003年7月12日)
最近音楽著作権を意識したのは、「はっぴいえんどBOX」が発売されたときにJ−WAVEで放送された番組でした。はっぴいえんどの「風をあつめて」という超名曲があるんですけれど、それがマシュー南も出演しているソフィア・コッポラ監督作品「ロスト・イン・トランスレーション」に効果的に使われてるんです。
これが著作権違反だってことじゃないくて、その曲の使用が決まるまでの過程に「へぇ」って思ったわけです。というのも、日本の有名な某ミュージシャン(放送では実名)がこの映画の関係者に「日本の音楽でいい感じのピックアップしてよ」といわれ、自分のハードディスクに入っていた曲の中から、いくつか焼いて渡したというんです。「焼く」ってのはCD−Rにコピーするってことですよね。それをビジネス目的で使うことがわかっている相手にあげちゃったということです。
おそらく映画で使われた時点ではキッチリ著作権や著作隣接権をクリアにされていると思うんですが、この「CD−Rを焼いて渡した」という行為は、考えようによっては著作権違反といわれてもおかしくないと思いました。クリエイターがやっていたということと、やられたミュージシャンがそれを楽しくラジオで話しているということとで「へぇ」って思ったわけです。
ボクは結局「著作権問題」とは「著作権ビジネス問題」であって、著作権でビジネスしている人々の利害を犯すかどうかが一番の争点になるんだろうと思っています。著作権法はやられた側が申告して初めて罪が発生するものなので、その作品でビジネスしてる人々の権利を侵すかどうか、結局は作品論とかそういうものとはぜんぜん別次元の世知辛い問題なんだと思っています。盗作は別だけどね(笑)。
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