ホワイトデーにキャンディ
おっと、忘れそうだったぜぃ。この映画はどこかのタイミングでぜひ紹介したかったのだが、やるとすればホワイトデーのこのタイミングしかないと思い急遽アップ。あと3月14日は40分しかないが、がんばって紹介しよう。ボクからのホワイトデーのお菓子、映画「Candy」です。
なんていうのかな。この世には内容の良し悪しを問われない、唯一無二の作品って存在すると思うわけ。論評を拒絶するっていうのかな。語れば語るほど、その作品から遠ざかっていくばかりというようなさ。この「Candy」は昨年奇蹟のリバイバル上映をされて、一部のマニアの間では話題になりましたよね。よかったと思うよ。こうしてDVD化までされちゃって。
60年代のヒッピーカルチャーがそのままぶつけられてるチープな画像。特にラストのあのチープかつ不条理なカメラワークはまさに時代を感じさせる。わざとやってるとしか思えない。ミケランジェロ・アントニオーニの映画(たとえば「欲望」)なんかでも同じ時代の空気を感じますけど、内容の難解さはまったく真逆です(笑)。
おばかさんのCandyの行動は、「バカは悪ではない」と無意識に感じ取っている昨今のストリートの娘たちにも自然に受け入れられると思う。いま大人の悪が次々と露見して、未来なんてなんにも信じられないじゃん。軽蔑すべきいまの悪い大人たちより、バカの方がいい人だし楽しいし清潔だよ。そんな時代に逆説的にこの映画を捉えて見るのは、とってもクールだと思う。
それにしてもよくこれだけのキャストがそろったと思うよ。なんとかエイドとかオールスターが集まることもあるけど、偽善的な匂いをこれっぽっちも感じさせないこの映画だからこそ、このキャストの豪華さが生きてくるんだよね。なんたってマーロン・ブランドだよ。マーロン・ブランドがハリボテみたいな役やってんだよ。普通出ないでしょ(笑)。個人的にはジェームズ・コバーンが好き。リンゴ・スターもはまり役(笑)。
あー、なんだかんだで語っちゃった。この映画は語っちゃいけないんだよ。まず観なきゃ始まらない。観ても何も始まらないけど。そういう無意味さをこの豪華キャストでやっちゃったのが、とにかくすごい映画です。なんとかホワイトデーに間にあってよかった。
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