無で満たされた空間
この空の青さは12年前に見た青さと同じだろうか。冴子はふと思った。出逢い、語り、別れた。それが伸二郎との日々のすべてであった。あの日伸二郎が投げかけた言葉を今もときどき思い出す。今の冴子にはどうすることも出来ない時間が流れてしまった。一瞬でも戻れるならと思いながら、もう一度空を仰ぐ。だがもし戻れたとしても、結局そこには同じ日々の繰り返しが待っているだけだ。この空の青さと同じように。そして私の答えもまた。冴子は視線を戻し歩き始めた。
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コメント
・・・・・・・・(?_?)
投稿: ma-sami | 2004/01/07 18:47
いきなり小説ですね。
一瞬違う部屋に来たかと・・・
出だし、とてもいい感じですね。もちろん、お話が続いていくんですよね?
ひとくち小説の方も楽しみにしています。
ひとくちっていうのがいいですよ。長文になると主人公の名前忘れちゃうので(笑)
投稿: ぶんぶん | 2004/01/07 21:30
ふふふ。ma-samiさん、目が点(~_~;)。
期待通りのリアクション、いい感じですぅ。
ぶんぶんさん、それが実は続かないんですよー。
これで読み切り。めんごでやんすぅ。そのココロは...
前後の脈絡を提示しないで一瞬の風景を切り取るのが[ひとくち小説☆☆☆]シリーズです。読んだ人それぞれが、その背景を様々に感じ取ることでひとくち小説は完成するのです!だからボクから提供するシーンは常に未完成。これも一種のネタですな。
実は3年前くらいにホームページでやってたんです。当時はシュルレアリスト・ポップンポールを全面に押し出して活動していたのでもっと脈絡がありませんでした。今後そういうのも出てくるかも。もちろんホームコメディもそのうちあると思います。自分でもどんな言葉が飛び出すか予想もつかないので(^_^;)。
一番わかりやすい言い方だとコマーシャルな形式をとった小説。コマーシャルって15秒で何かを伝えるけれども、そこに提示される物語はいきなり始まって終わりますよね。このシリーズはまさにそれです。ただモノの宣伝を伴わないってとこが違いますけどね。
とまあ、説明してしまうと実も蓋もない話です(笑)。自分のなかでは全部つながってるんです。ヨロピクゥ~。
投稿: ポップンポール | 2004/01/07 22:29